アンケート調査

【全国171人調査】起立性調節障害の不調は入浴時にも?朝だけじゃない「めまい・立ちくらみ」

起立性調節障害(OD)の主な症状として「朝起きられない」「午前中に体調が悪い」などが知られていますが、実は入浴時にも体調不良を感じるケースがあることをご存じでしょうか。一般社団法人 起立性調節障害改善協会は、起立性調節障害と診断された本人またはその保護者171名を対象に、「入浴時の不調」に関する実態調査を実施しました。その結果、約7割が入浴時に何らかの不調を感じた経験があり、特に浴槽から出る瞬間や立ち上がる動作時に症状が出やすいことが明らかになりました。入浴という日常的な行為の中に潜むリスクと、当事者や家庭が行っている工夫について、調査結果から読み解きます。

調査背景

起立性調節障害(OD)とは、自律神経の調整がうまくいかないことで、立ちくらみやめまい、倦怠感などの症状が現れる疾患です。特に朝の起床時に症状が出やすいことから、「朝の不調」に注目が集まりがちですが、血圧変動や体位変化が起こる入浴時も、身体への負担がかかりやすい場面の一つと考えられます。一方で、入浴時の不調については十分に語られる機会が少なく、家庭ごとに手探りで対策が行われているのが実情です。そこで本調査では、起立性調節障害の当事者が入浴時にどのような不調を感じ、どのタイミングで起こりやすいのか、またどのような工夫がなされているのかを明らかにすることを目的に調査を実施しました。

調査サマリー

  • 入浴時に「よくある」「ときどきある」と不調を感じた人は73.1%
  • 不調が出やすいタイミングは「浴槽から出る瞬間」32.3%が最多
  • 症状は「立ちくらみ」27.6%、「めまい」21.4%、「ふらつき」18.1%が上位
  • 不調の頻度は「季節によって変わる」41.5%が最多
  • 入浴時の対策は「短時間で切り上げる」「入浴後すぐ立ち上がらない」など、自己判断による工夫が中心

※ 本調査結果を引用する場合は、「一般社団法人 起立性調節障害改善協会」のURL(https://odod.or.jp/)を記載してください。

詳細データ

Q1:起立性調節障害による入浴時の不調を感じたことはありますか?

起立性調節障害による入浴時の不調を感じたことはありますか?
  • ときどきある:64.9%
  • ほとんどない:18.7%
  • よくある:8.2%
  • 全くない:8.2%

→ 入浴時に不調を感じた経験がある人は全体の約7割にのぼり、入浴が身体にとって負担となるケースが少なくないことがうかがえます。

Q2:入浴中または入浴後に起こりやすい症状を教えてください

入浴中または入浴後に起こりやすい症状を教えてください
  • 立ちくらみ:27.6%
  • めまい:21.4%
  • ふらつき:18.1%
  • のぼせやすい:9.3%
  • 動悸:8.0%
  • その他:15.6%

→ 体位変化や血圧変動と関連が考えられる症状が上位を占めました。複数の症状を併発するケースも多いと考えられます。

Q3:入浴時のどのタイミングで不調が出やすいですか?

入浴時のどのタイミングで不調が出やすいですか?
  • 浴槽から出る瞬間:32.3%
  • 洗い場で立ち上がったとき:28.9%
  • 入浴直後:14.1%
  • 脱衣所での衣服の着脱時:8.4%
  • 湯船に浸かっているとき:6.5%
  • その他:9.8%

→ 湯船から出る、立ち上がるといった動作時に不調が集中しており、急な体位変化が影響している可能性が示唆されます。

Q4:入浴時の不調はどのくらいの頻度で起こりますか?

入浴時の不調はどのくらいの頻度で起こりますか?
  • 季節によって変わる:41.5%
  • 月に数回:22.0%
  • 週に数回:21.4%
  • めったにない:11.3%
  • ほぼ毎回:3.8%

→ 不調は常に起こるわけではないものの、季節や環境によって悪化するケースが多いことが特徴的です。

Q5:不調を防ぐために入浴時に気をつけていることはありますか?

不調を防ぐために入浴時に気をつけていることはありますか?
  • 短時間で切り上げている:19.8%
  • 入浴後はすぐ立ち上がらず休んでいる:17.6%
  • 体調が悪い日は無理に入浴しない:13.6%
  • こまめに水分補給している:11.5%
  • お湯の温度を下げている:9.9%
  • その他:27.6%(シャワー中心にしている:9.3%、半身浴にしている:8.4%、特に対策していない:6.2% など)

→ 多くが家庭や本人の判断で工夫しており、統一された対処法が共有されていない実態が見えてきました。

調査結果のまとめ

本調査から、起立性調節障害の当事者にとって入浴は必ずしも安心できる時間ではなく、特に浴槽から出る瞬間や立ち上がる動作時に不調が生じやすいことが明らかになりました。また、不調の頻度は季節や体調によって左右されやすく、日によって状態が変わる点も特徴です。一方で、入浴時間を短くする、入浴後に休むといった工夫が各家庭で行われており、無理をしない姿勢が重視されていることも分かりました。入浴時の不調は見過ごされがちですが、日常生活の中で注意が必要な場面の一つとして、理解を深めることが重要といえます。

一般社団法人 起立性調節障害改善協会のコメント

◆代表理事(竹田 浩一)のコメント

OD協会_代表理事_竹田氏

起立性調節障害(OD)の方は、自律神経による血圧調整がうまく働きにくく、入浴による血管の拡張や湯船から立ち上がる際の体位変化によって、めまいや立ちくらみを感じやすい傾向があります。今回の調査で「浴槽から出る瞬間」に不調を感じやすいという回答が多かった点は、まさにそのような症状と一致する結果といえるでしょう。入浴時の負担を減らすためには、ぬるめのお湯で長湯を避けることや、立ち上がる動作をゆっくり行うなど、血圧変動を緩やかにする工夫が重要です。体調が優れない日は無理をせず、症状が続く場合には主治医に相談しながら、自分に合った入浴方法を見つけていただければと思います。

調査概要

  • 有効回答数:171名
  • 調査主体:一般社団法人 起立性調節障害改善協会
  • 調査期間:2026年1月16日〜1月21日
  • 調査対象:起立性調節障害と診断された本人またはその保護者
  • 調査方法:インターネットによるアンケート調査
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