子どもが立ち上がったときにクラクラしたり、立ちくらみによって通学や学校生活がつらくなったりすることがあります。
立ちくらみは、急に立ち上がったときの一時的な血圧変化や、水分不足、貧血などによって起こる場合があります。また、症状を繰り返す場合は、起立性調節障害や起立性低血圧などが関係していることもあります。
症状が続いている、失神したことがある、学校生活へ影響しているなどの場合は、家庭で様子を見続けず、医療機関に相談することが大切です。
この記事では、子どもが立ち上がるとクラクラする主な原因や対処法、考えられる病気について解説します。
立ち上がったときのクラクラに加えて、朝の起きづらさや頭痛、倦怠感などが続く場合は、起立性調節障害が関係していることもあります。
朝起きられない、立ちくらみ、倦怠感、頭痛、腹痛などを伴う場合は、下記のセルフチェックも参考にしてください。
子供が立ち上がるとクラクラする主な原因
立ち上がると、重力の影響によって血液が一時的に下半身へ移動します。通常は血管の収縮や心拍数の変化によって血圧が調節されますが、この反応が追いつかない場合に、クラクラする、目の前が暗くなる、ふらつくなどの症状が現れることがあります。
また、水分不足や貧血、睡眠不足などが症状に影響する場合もあります。ここでは、子どもが立ち上がったときにクラクラする主な原因を5つ解説します。
姿勢の変化に対する血圧調節の遅れ
横になった状態や座った状態から立ち上がると、重力の影響で血液が一時的に下半身へ移動します。通常は、血管の収縮や心拍数の変化によって血圧が調節されます。
この調節が追いつかない場合は、立ちくらみやふらつき、目の前が暗くなるなどの症状が現れることがあります。
特に、起床直後や長時間座ったあとの起立時に症状が出る場合は、急に立ち上がらず、体調を確認しながらゆっくり姿勢を変えましょう。
立ち上がったときの立ちくらみは、起立性調節障害で見られる症状の一つです。立ちくらみの原因や予防方法について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
水分不足や暑さによる体調変化
暑い環境で過ごした場合や、運動で汗を多くかいた場合、発熱、嘔吐、下痢などがある場合は、水分不足によって立ちくらみや倦怠感が現れることがあります。
涼しい場所で休ませ、本人が自分で飲める状態であれば、水分を少しずつとらせましょう。大量に汗をかいた場合などは、状況に応じて経口補水液などを使用することもあります。
意識がぼんやりしている、吐いて水分をとれない、ぐったりしている場合は、無理に飲ませず医療機関へ相談してください。
食事量や栄養の不足
食事量が少ない状態や偏食が続くと、必要なエネルギーや栄養素が不足し、倦怠感やふらつきにつながることがあります。
また、成長期は鉄の必要量が増えるため、食事内容や月経などの影響によって鉄欠乏性貧血が起こる場合もあります。
立ちくらみに加えて、顔色の悪さや息切れ、動悸、疲れやすさなどが続く場合は、食事だけで対処せず医療機関に相談しましょう。
睡眠不足や疲労
睡眠不足や疲労がある日は、普段より立ちくらみやふらつきを感じやすくなることがあります。
就寝時刻が遅くなっていないか、日中の眠気や倦怠感がないかを確認し、無理をさせず休ませましょう。
ただし、睡眠や生活リズムを整えても症状を繰り返す場合は、生活習慣だけが原因とは限りません。小児科などの医療機関に相談してください。
貧血などの病気
立ち上がったときのクラクラを繰り返す場合は、鉄欠乏性貧血などの病気が関係していることもあります。
貧血では、立ちくらみやめまいのほか、顔色の悪さ、疲れやすさ、息切れ、動悸などが現れる場合があります。また、起立性低血圧や起立性調節障害などでも、立ち上がったときに同様の症状が見られることがあります。
症状だけで原因を判断することはできません。クラクラする状態が続く場合や、ほかの体調不良を伴う場合は、小児科などの医療機関に相談しましょう。
思春期は、成長に伴って鉄の必要量が増えるほか、月経がある女子では鉄が不足しやすくなることがあります。思春期の貧血で見られやすい症状や原因については、下記の記事も参考にしてください。
子供が立ち上がるとクラクラする場合の対処法
子供が立ちくらみでクラクラしてしまうと、通学が困難になったり、授業中に倒れ込んでしまうなど、学校生活に大きな支障をきたします。
また、受験期の子供の場合、学業がままならず、その後の進路にも影響が出る可能性があるため、早期発見・早期治療が肝要です。
そこで、子供が立ち上がるとクラクラする場合の対処法を5つ紹介します。
症状が出たらまず安静にする
立ち上がったときにクラクラした場合は、無理に歩かせず、安全な場所で座るか横になって休ませましょう。
階段や道路、浴室などで症状が出た場合は、転倒やけがを防ぐことを優先します。症状が落ち着くまでは、一人で移動させないようにしてください。
暑さや発汗による水分不足が考えられ、本人が問題なく飲める状態であれば、水分を少しずつとらせます。意識がぼんやりしている場合や、嘔吐している場合は、無理に飲ませず医療機関へ相談しましょう。
ゆっくり立ち上がる習慣をつける
子供が立ち上がるとクラクラしている場合、ゆっくり立ち上がることを習慣づけることも重要です。急激に立ち上がると脳が一気に高い位置に移動するため、血流の低下が著しく、自律神経による脳血流維持作用が間に合わない可能性があります。
そこで、仰向けから半座位、座位、立位と段階を踏んでゆっくり体勢を変えることで、自律神経による脳血流維持作用が機能し、脳血流が維持されやすくなります。
ベッドから起き上がる際は、すぐに立ち上がるのではなく、片足ずつ地面につけて、時間をかけてゆっくり立ち上がることも立ちくらみを予防する観点では重要です。
バランスの良い食事・適度な運動を行う
子供が立ち上がるとクラクラしている場合、バランスの良い食事の摂取や適度な運動を日常的に行うことも重要です。バランスの取れた食事や適度な運動は自律神経を整える効果があり、立ちくらみを予防すことができます。
食事面においては特にタンパク質の摂取が重要で、神経細胞や筋細胞の発達のためには必要不可欠な成分です。また、運動習慣を身につけることで下肢の筋肉が発達し、脳血流が保たれやすくなります。
立ち上がった時には血液は下肢の方向に多く流れてしまいますが、下肢の筋肉が発達していれば筋肉が血管を締め上げ、血流を脳や上半身に多く移動させることができるためです。
食事や運動は立ちくらみ以外にも、健康的な発育や睡眠の質の向上にもつながるため、日常から意識して過ごしてみると良いでしょう。
睡眠と生活リズムを整えて自律神経を安定させる
子供が立ち上がるとクラクラしている場合、睡眠と生活リズムを整えて自律神経を安定させることも重要です。繰り返しになりますが、自律神経はさまざまな生理機能を調整しているため、睡眠や生活リズムが乱れてしまうと自律神経の機能も乱れ、立ちくらみを起こしやすくなります。
理想的な睡眠時間は個人差も大きく、必ずしも「〇〇時間以上が最適」という決まりはありませんが、自身の身体にあった睡眠時間を毎日しっかり取れるように、意識して行動すると良いでしょう。
また、睡眠の質も重要であり、特に子供の場合は就寝直前の運動や入浴によって睡眠の質が低下してしまう可能性があるため、必ず就寝の3-4時間以上前には運動は控え、入浴を済ませておくと良いでしょう。
症状を繰り返す場合は医療機関に相談する
立ちくらみを繰り返す場合や、通学や学校生活へ影響している場合は、小児科やかかりつけ医に相談しましょう。高校生の場合も、医療機関によっては小児科で診療を受けられます。
特に、次のような場合は早めの受診を検討してください。
- 失神したことがある
- 運動中に症状が出る
- 動悸や息苦しさ、胸の痛みを伴う
- 強い頭痛や嘔吐がある
- 顔色が悪く、疲れやすい
- 立ちくらみによって通学が難しくなっている
意識が戻らない、呼吸が苦しそう、けいれんしているなどの場合は、速やかに救急車を呼びましょう。
立ち上がるとクラクラする症状で悩んでいた子供の体験談と改善事例
- 立ち上がるとクラクラする症状はどのように改善するの?
- ずっとこのままだったらどうしよう
このような不安や疑問を抱かれる親御さんも少なくないでしょう。
多くの場合、立ちくらみやクラクラする症状は一過性であり、成長とともに改善しますが、中には症状が遷延し、学業や進級に支障をきたしてしまう子供もいます。
他の改善事例は自分の子供の改善にも活かせるため、ここでは実際の体験談と改善事例を3つ紹介します。
11歳女子:生活習慣の改善で改善した事例
Aさんは11歳の女子で、これまで毎日規則正しく健康的な生活を送っていました。しかし、高学年になって塾に通うようになったため、親御さんがスマホを渡したことをきっかけに生活習慣が乱れてしまいます。
今までは遅くても23時までには寝ていたものの、スマホを触る時間が増え、24時を超えても寝ないようになってしまいました。同時に、朝なかなか起床せず、徐々に起床時間も遅くなっていったそうです。
ある日、Aさんを呼んでも起きてこないため、親御さんが寝室に起こしに行ったところ、起き上がった約10秒後に立ちくらみと眩暈に襲われ、その場に座り込んでしまいました。
数分休んでから再度起き上がると、やはり立ちくらみを認めたため、通学を諦めて近隣の小児科を受診しました。問診や検査の結果、検査では明らかな異常を認めず、生活習慣が崩れて自律神経が乱れている可能性を指摘されたそうです。
そこで、規則正しい睡眠を確保するため、22時にはベッドに入るようにしたそうですが、スマホを触っていると結局眠れず、あまり効果を得られませんでした。そこで、スマホを触るのは20時までとルールを決めたところ、これが功を奏したそうです。
布団に入ってスッと眠れるようになり、起床時の熟睡感を得られるようになりました。立ちくらみの再発予防のため、今でも就寝前のスマホいじりは控えているそうです。
13歳男子:寝る前の水分摂取で改善した事例
13歳のB君は元気な男の子で、中学に入ってからはサッカー部に所属し、毎日部活動に励んでいました。朝からたくさんご飯を食べ、毎晩同じような時間に寝ており、生活は規則正しかったそうです。
しかし、8月に入ってから徐々に起床時の目覚めが悪くなり、ある日起き上がった後にクラクラと立ちくらんでしまい、起き上がれなくなったそうです。その時は夏バテと考えましたが、その症状はそこから連日のように続いてしまいました。
寝れば治ると考えてたくさん睡眠を取っても症状は改善せず、仕方なく小児科を受診したところ、脱水気味であることが指摘されました。B君は代謝も良く、汗をかきやすい体質であり、真夏の寝室でエアコンをつけずに寝ていたため、睡眠中に脱水に陥っていたそうです。
そこで、エアコンをつけ、寝る前にしっかり水分摂取して寝るように対策したところ、朝の倦怠感や立ちくらみは改善し、すっきりと起きられるうようになったそうです。それ以降、こまめに水分摂取するように意識が変わったそうです。
13歳女子:小児科受診で改善した事例
13歳のCさんは食事や睡眠など、毎日規則正しい日々を送っていました。しかし、ある日通学中のバスの中で立っていると、急に立ちくらみと眩暈に襲われてその場で座り込んでしまったそうです。
近くに座っていた人がシートを譲ってくれたため、シートに座って少しすると症状は改善したそうです。その日は親御さんに迎えにきてもらい学校をお休みしましたが、翌日以降は朝ベッドから起きても同じ症状を認めました。
親御さんがネットで調べたところ、脱水の可能性があると考え、水分摂取をするよう促しましたが、症状は改善されなかったため、小児科に受診しました。
診察の結果、Cさんは生理に伴う高度な貧血を認めていることが明らかとなり、それによって立ちくらみが起きていると診断されました。鉄剤を処方されて内服を始めたところ、倦怠感は徐々に薄れ、立ちくらみも改善したそうです。
子供が立ち上がるとクラクラするときに考えられる病気
上記で紹介したような、生活習慣の改善やセルフケアでも立ちくらみが改善しない場合、何らかの病気を発症している可能性があります。
放置すればさらに症状が進行してしまう可能性もあるため、早期に医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。
子供が立ち上がるとクラクラするときに考えられる病気は主に下記の4つです。
起立性低血圧
起立性低血圧は、立ち上がった際に血圧が低下し、立ちくらみやふらつき、目の前が暗くなるなどの症状が現れる状態です。
原因は一つではなく、水分不足や薬の影響、自律神経に関わる病気などが関係する場合があります。症状を繰り返す場合や、失神したことがある場合は、医療機関に相談しましょう。
起立性低血圧の原因や症状、起立性調節障害との違いについて詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
鉄欠乏性貧血
子供が立ち上がるとクラクラするときに考えられる病気として、鉄欠乏性貧血が挙げられます。鉄欠乏性貧血とは、赤血球を作る上で必要不可欠な鉄分が体内で不足し、十分量の赤血球を作ることができず、さまざまな症状をきたす病気です。
赤血球の重要な役割として全身の臓器や筋肉への酸素の運搬が挙げられますが、鉄欠乏性貧血の場合は十分な酸素を運搬できなくなってしまうため、めまいや立ちくらみ、息切れ、動悸、倦怠感などの症状をきたします。
主な原因は鉄分の摂取不足ですが、女性の場合は生理に伴う出血でも発症する可能性があります。鉄分の豊富な食事(レバー・魚介類・小松菜・ほうれん草など)を積極的に摂取するか、鉄剤の内服が主な治療です。
貧血では、立ちくらみだけでなく、顔色の悪さや息切れ、動悸、疲れやすさなどが現れることがあります。鉄欠乏性貧血のセルフチェックについては、下記の記事も参考にしてください。
脱水症
子供が立ち上がるとクラクラするときに考えられる病気として、脱水症の可能性も挙げられます。脱水に陥ると血液量そのものが減少し、脳への血流が低下しやすくなってしまいます。
特に子供は大人と比較して、皮膚や呼吸、粘膜から無意識に失われる水分である不感蒸泄(ふかんじょうせつ)の量が多く、無意識に脱水状態になりやすいです。
また、睡眠中は水分摂取できないにも関わらず、多量に発汗することが知られており、起床時は脱水状態に陥りやすいため、注意が必要です。
塩分を含む飲料をこまめに摂取することで予防できるため、特に夏場のように発汗しやすい条件下では、こまめな水分摂取を心がけると良いでしょう。
心臓に関わる病気
頻度は高くありませんが、不整脈など心臓に関わる病気によって、めまいや失神が起こる場合があります。
運動中に症状が出た、動悸や胸の痛み、息苦しさを伴う、突然失神した、家族に若くして突然亡くなった人がいるなどの場合は、早めに医療機関へ相談してください。
意識が戻らない、呼吸がおかしいなどの場合は、速やかな救急対応が必要です。
もしかしたら起立性調節障害かも
子どもが立ち上がったときにクラクラする場合は、起立性調節障害が関係していることがあります。
起立性調節障害では、立ちくらみやめまいのほか、朝起きられない、頭痛、腹痛、倦怠感、動悸などが現れる場合があります。ただし、立ちくらみは貧血や脱水、起立性低血圧などでも見られるため、症状だけで起立性調節障害と判断することはできません。
症状を繰り返す場合や、失神したことがある場合、学校生活へ影響している場合は、小児科などの医療機関に相談しましょう。
朝起きられない、立ちくらみ、倦怠感、頭痛、腹痛などを伴う場合は、下記のセルフチェックも参考にしてください。
子どもが立ち上がったときにクラクラしたり、立ちくらみによって通学や学校生活がつらくなったりすることがあります。
立ちくらみは、急に立ち上がったときの一時的な血圧変化や、水分不足、貧血などによって起こる場合があります。また、症状を繰り返す場合は、起立性調節障害や起立性低血圧などが関係していることもあります。
症状が続いている、失神したことがある、学校生活へ影響しているなどの場合は、家庭で様子を見続けず、医療機関に相談することが大切です。
この記事では、子どもが立ち上がるとクラクラする主な原因や対処法、考えられる病気について解説します。
立ち上がったときのクラクラに加えて、朝の起きづらさや頭痛、倦怠感などが続く場合は、起立性調節障害が関係していることもあります。
朝起きられない、立ちくらみ、倦怠感、頭痛、腹痛などを伴う場合は、下記のセルフチェックも参考にしてください。
子供が立ち上がるとクラクラする主な原因
立ち上がると、重力の影響によって血液が一時的に下半身へ移動します。通常は血管の収縮や心拍数の変化によって血圧が調節されますが、この反応が追いつかない場合に、クラクラする、目の前が暗くなる、ふらつくなどの症状が現れることがあります。
また、水分不足や貧血、睡眠不足などが症状に影響する場合もあります。ここでは、子どもが立ち上がったときにクラクラする主な原因を5つ解説します。
姿勢の変化に対する血圧調節の遅れ
横になった状態や座った状態から立ち上がると、重力の影響で血液が一時的に下半身へ移動します。通常は、血管の収縮や心拍数の変化によって血圧が調節されます。
この調節が追いつかない場合は、立ちくらみやふらつき、目の前が暗くなるなどの症状が現れることがあります。
特に、起床直後や長時間座ったあとの起立時に症状が出る場合は、急に立ち上がらず、体調を確認しながらゆっくり姿勢を変えましょう。
立ち上がったときの立ちくらみは、起立性調節障害で見られる症状の一つです。立ちくらみの原因や予防方法について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
水分不足や暑さによる体調変化
暑い環境で過ごした場合や、運動で汗を多くかいた場合、発熱、嘔吐、下痢などがある場合は、水分不足によって立ちくらみや倦怠感が現れることがあります。
涼しい場所で休ませ、本人が自分で飲める状態であれば、水分を少しずつとらせましょう。大量に汗をかいた場合などは、状況に応じて経口補水液などを使用することもあります。
意識がぼんやりしている、吐いて水分をとれない、ぐったりしている場合は、無理に飲ませず医療機関へ相談してください。
食事量や栄養の不足
食事量が少ない状態や偏食が続くと、必要なエネルギーや栄養素が不足し、倦怠感やふらつきにつながることがあります。
また、成長期は鉄の必要量が増えるため、食事内容や月経などの影響によって鉄欠乏性貧血が起こる場合もあります。
立ちくらみに加えて、顔色の悪さや息切れ、動悸、疲れやすさなどが続く場合は、食事だけで対処せず医療機関に相談しましょう。
睡眠不足や疲労
睡眠不足や疲労がある日は、普段より立ちくらみやふらつきを感じやすくなることがあります。
就寝時刻が遅くなっていないか、日中の眠気や倦怠感がないかを確認し、無理をさせず休ませましょう。
ただし、睡眠や生活リズムを整えても症状を繰り返す場合は、生活習慣だけが原因とは限りません。小児科などの医療機関に相談してください。
貧血などの病気
立ち上がったときのクラクラを繰り返す場合は、鉄欠乏性貧血などの病気が関係していることもあります。
貧血では、立ちくらみやめまいのほか、顔色の悪さ、疲れやすさ、息切れ、動悸などが現れる場合があります。また、起立性低血圧や起立性調節障害などでも、立ち上がったときに同様の症状が見られることがあります。
症状だけで原因を判断することはできません。クラクラする状態が続く場合や、ほかの体調不良を伴う場合は、小児科などの医療機関に相談しましょう。
思春期は、成長に伴って鉄の必要量が増えるほか、月経がある女子では鉄が不足しやすくなることがあります。思春期の貧血で見られやすい症状や原因については、下記の記事も参考にしてください。
子供が立ち上がるとクラクラする場合の対処法
子供が立ちくらみでクラクラしてしまうと、通学が困難になったり、授業中に倒れ込んでしまうなど、学校生活に大きな支障をきたします。
また、受験期の子供の場合、学業がままならず、その後の進路にも影響が出る可能性があるため、早期発見・早期治療が肝要です。
そこで、子供が立ち上がるとクラクラする場合の対処法を5つ紹介します。
症状が出たらまず安静にする
立ち上がったときにクラクラした場合は、無理に歩かせず、安全な場所で座るか横になって休ませましょう。
階段や道路、浴室などで症状が出た場合は、転倒やけがを防ぐことを優先します。症状が落ち着くまでは、一人で移動させないようにしてください。
暑さや発汗による水分不足が考えられ、本人が問題なく飲める状態であれば、水分を少しずつとらせます。意識がぼんやりしている場合や、嘔吐している場合は、無理に飲ませず医療機関へ相談しましょう。
ゆっくり立ち上がる習慣をつける
子供が立ち上がるとクラクラしている場合、ゆっくり立ち上がることを習慣づけることも重要です。急激に立ち上がると脳が一気に高い位置に移動するため、血流の低下が著しく、自律神経による脳血流維持作用が間に合わない可能性があります。
そこで、仰向けから半座位、座位、立位と段階を踏んでゆっくり体勢を変えることで、自律神経による脳血流維持作用が機能し、脳血流が維持されやすくなります。
ベッドから起き上がる際は、すぐに立ち上がるのではなく、片足ずつ地面につけて、時間をかけてゆっくり立ち上がることも立ちくらみを予防する観点では重要です。
バランスの良い食事・適度な運動を行う
子供が立ち上がるとクラクラしている場合、バランスの良い食事の摂取や適度な運動を日常的に行うことも重要です。バランスの取れた食事や適度な運動は自律神経を整える効果があり、立ちくらみを予防すことができます。
食事面においては特にタンパク質の摂取が重要で、神経細胞や筋細胞の発達のためには必要不可欠な成分です。また、運動習慣を身につけることで下肢の筋肉が発達し、脳血流が保たれやすくなります。
立ち上がった時には血液は下肢の方向に多く流れてしまいますが、下肢の筋肉が発達していれば筋肉が血管を締め上げ、血流を脳や上半身に多く移動させることができるためです。
食事や運動は立ちくらみ以外にも、健康的な発育や睡眠の質の向上にもつながるため、日常から意識して過ごしてみると良いでしょう。
睡眠と生活リズムを整えて自律神経を安定させる
子供が立ち上がるとクラクラしている場合、睡眠と生活リズムを整えて自律神経を安定させることも重要です。繰り返しになりますが、自律神経はさまざまな生理機能を調整しているため、睡眠や生活リズムが乱れてしまうと自律神経の機能も乱れ、立ちくらみを起こしやすくなります。
理想的な睡眠時間は個人差も大きく、必ずしも「〇〇時間以上が最適」という決まりはありませんが、自身の身体にあった睡眠時間を毎日しっかり取れるように、意識して行動すると良いでしょう。
また、睡眠の質も重要であり、特に子供の場合は就寝直前の運動や入浴によって睡眠の質が低下してしまう可能性があるため、必ず就寝の3-4時間以上前には運動は控え、入浴を済ませておくと良いでしょう。
症状を繰り返す場合は医療機関に相談する
立ちくらみを繰り返す場合や、通学や学校生活へ影響している場合は、小児科やかかりつけ医に相談しましょう。高校生の場合も、医療機関によっては小児科で診療を受けられます。
特に、次のような場合は早めの受診を検討してください。
- 失神したことがある
- 運動中に症状が出る
- 動悸や息苦しさ、胸の痛みを伴う
- 強い頭痛や嘔吐がある
- 顔色が悪く、疲れやすい
- 立ちくらみによって通学が難しくなっている
意識が戻らない、呼吸が苦しそう、けいれんしているなどの場合は、速やかに救急車を呼びましょう。
立ち上がるとクラクラする症状で悩んでいた子供の体験談と改善事例
- 立ち上がるとクラクラする症状はどのように改善するの?
- ずっとこのままだったらどうしよう
このような不安や疑問を抱かれる親御さんも少なくないでしょう。
多くの場合、立ちくらみやクラクラする症状は一過性であり、成長とともに改善しますが、中には症状が遷延し、学業や進級に支障をきたしてしまう子供もいます。
他の改善事例は自分の子供の改善にも活かせるため、ここでは実際の体験談と改善事例を3つ紹介します。
11歳女子:生活習慣の改善で改善した事例
Aさんは11歳の女子で、これまで毎日規則正しく健康的な生活を送っていました。しかし、高学年になって塾に通うようになったため、親御さんがスマホを渡したことをきっかけに生活習慣が乱れてしまいます。
今までは遅くても23時までには寝ていたものの、スマホを触る時間が増え、24時を超えても寝ないようになってしまいました。同時に、朝なかなか起床せず、徐々に起床時間も遅くなっていったそうです。
ある日、Aさんを呼んでも起きてこないため、親御さんが寝室に起こしに行ったところ、起き上がった約10秒後に立ちくらみと眩暈に襲われ、その場に座り込んでしまいました。
数分休んでから再度起き上がると、やはり立ちくらみを認めたため、通学を諦めて近隣の小児科を受診しました。問診や検査の結果、検査では明らかな異常を認めず、生活習慣が崩れて自律神経が乱れている可能性を指摘されたそうです。
そこで、規則正しい睡眠を確保するため、22時にはベッドに入るようにしたそうですが、スマホを触っていると結局眠れず、あまり効果を得られませんでした。そこで、スマホを触るのは20時までとルールを決めたところ、これが功を奏したそうです。
布団に入ってスッと眠れるようになり、起床時の熟睡感を得られるようになりました。立ちくらみの再発予防のため、今でも就寝前のスマホいじりは控えているそうです。
13歳男子:寝る前の水分摂取で改善した事例
13歳のB君は元気な男の子で、中学に入ってからはサッカー部に所属し、毎日部活動に励んでいました。朝からたくさんご飯を食べ、毎晩同じような時間に寝ており、生活は規則正しかったそうです。
しかし、8月に入ってから徐々に起床時の目覚めが悪くなり、ある日起き上がった後にクラクラと立ちくらんでしまい、起き上がれなくなったそうです。その時は夏バテと考えましたが、その症状はそこから連日のように続いてしまいました。
寝れば治ると考えてたくさん睡眠を取っても症状は改善せず、仕方なく小児科を受診したところ、脱水気味であることが指摘されました。B君は代謝も良く、汗をかきやすい体質であり、真夏の寝室でエアコンをつけずに寝ていたため、睡眠中に脱水に陥っていたそうです。
そこで、エアコンをつけ、寝る前にしっかり水分摂取して寝るように対策したところ、朝の倦怠感や立ちくらみは改善し、すっきりと起きられるうようになったそうです。それ以降、こまめに水分摂取するように意識が変わったそうです。
13歳女子:小児科受診で改善した事例
13歳のCさんは食事や睡眠など、毎日規則正しい日々を送っていました。しかし、ある日通学中のバスの中で立っていると、急に立ちくらみと眩暈に襲われてその場で座り込んでしまったそうです。
近くに座っていた人がシートを譲ってくれたため、シートに座って少しすると症状は改善したそうです。その日は親御さんに迎えにきてもらい学校をお休みしましたが、翌日以降は朝ベッドから起きても同じ症状を認めました。
親御さんがネットで調べたところ、脱水の可能性があると考え、水分摂取をするよう促しましたが、症状は改善されなかったため、小児科に受診しました。
診察の結果、Cさんは生理に伴う高度な貧血を認めていることが明らかとなり、それによって立ちくらみが起きていると診断されました。鉄剤を処方されて内服を始めたところ、倦怠感は徐々に薄れ、立ちくらみも改善したそうです。
子供が立ち上がるとクラクラするときに考えられる病気
上記で紹介したような、生活習慣の改善やセルフケアでも立ちくらみが改善しない場合、何らかの病気を発症している可能性があります。
放置すればさらに症状が進行してしまう可能性もあるため、早期に医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。
子供が立ち上がるとクラクラするときに考えられる病気は主に下記の4つです。
起立性低血圧
起立性低血圧は、立ち上がった際に血圧が低下し、立ちくらみやふらつき、目の前が暗くなるなどの症状が現れる状態です。
原因は一つではなく、水分不足や薬の影響、自律神経に関わる病気などが関係する場合があります。症状を繰り返す場合や、失神したことがある場合は、医療機関に相談しましょう。
起立性低血圧の原因や症状、起立性調節障害との違いについて詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
鉄欠乏性貧血
子供が立ち上がるとクラクラするときに考えられる病気として、鉄欠乏性貧血が挙げられます。鉄欠乏性貧血とは、赤血球を作る上で必要不可欠な鉄分が体内で不足し、十分量の赤血球を作ることができず、さまざまな症状をきたす病気です。
赤血球の重要な役割として全身の臓器や筋肉への酸素の運搬が挙げられますが、鉄欠乏性貧血の場合は十分な酸素を運搬できなくなってしまうため、めまいや立ちくらみ、息切れ、動悸、倦怠感などの症状をきたします。
主な原因は鉄分の摂取不足ですが、女性の場合は生理に伴う出血でも発症する可能性があります。鉄分の豊富な食事(レバー・魚介類・小松菜・ほうれん草など)を積極的に摂取するか、鉄剤の内服が主な治療です。
貧血では、立ちくらみだけでなく、顔色の悪さや息切れ、動悸、疲れやすさなどが現れることがあります。鉄欠乏性貧血のセルフチェックについては、下記の記事も参考にしてください。
脱水症
子供が立ち上がるとクラクラするときに考えられる病気として、脱水症の可能性も挙げられます。脱水に陥ると血液量そのものが減少し、脳への血流が低下しやすくなってしまいます。
特に子供は大人と比較して、皮膚や呼吸、粘膜から無意識に失われる水分である不感蒸泄(ふかんじょうせつ)の量が多く、無意識に脱水状態になりやすいです。
また、睡眠中は水分摂取できないにも関わらず、多量に発汗することが知られており、起床時は脱水状態に陥りやすいため、注意が必要です。
塩分を含む飲料をこまめに摂取することで予防できるため、特に夏場のように発汗しやすい条件下では、こまめな水分摂取を心がけると良いでしょう。
心臓に関わる病気
頻度は高くありませんが、不整脈など心臓に関わる病気によって、めまいや失神が起こる場合があります。
運動中に症状が出た、動悸や胸の痛み、息苦しさを伴う、突然失神した、家族に若くして突然亡くなった人がいるなどの場合は、早めに医療機関へ相談してください。
意識が戻らない、呼吸がおかしいなどの場合は、速やかな救急対応が必要です。
もしかしたら起立性調節障害かも
子どもが立ち上がったときにクラクラする場合は、起立性調節障害が関係していることがあります。
起立性調節障害では、立ちくらみやめまいのほか、朝起きられない、頭痛、腹痛、倦怠感、動悸などが現れる場合があります。ただし、立ちくらみは貧血や脱水、起立性低血圧などでも見られるため、症状だけで起立性調節障害と判断することはできません。
症状を繰り返す場合や、失神したことがある場合、学校生活へ影響している場合は、小児科などの医療機関に相談しましょう。
朝起きられない、立ちくらみ、倦怠感、頭痛、腹痛などを伴う場合は、下記のセルフチェックも参考にしてください。









