- 睡眠時間を確保できるいるのに日中耐えられない眠気に襲われる
- 子どもが夜に眠れず朝も起きられなくなって困っている
このような症状にお悩みの方も少なくないでしょう。
睡眠障害とは、夜になかなか寝付けない、睡眠中に目が覚める、朝起きられないなどの症状によって、十分な睡眠がとれない状態を指します。
子どもの睡眠の問題は珍しくなく、生活リズムの乱れや就寝環境、ストレス、体調不良など、さまざまな要因が関係します。睡眠の問題が続くと、日中の眠気や集中力の低下、学校生活への影響につながることがあります。
多くの場合、生活習慣や就寝環境を見直すことで改善を目指せることもあります。ただし、症状が長引く場合や日中の生活に支障が出ている場合は、病気が関係している可能性もあるため、医療機関で相談することが大切です。
この記事では、子どもの睡眠障害に対する対処法について解説します。睡眠に関係する食事や、避けたい行動についても紹介します。
子どもの睡眠の問題は、生活習慣や就寝環境が関係している場合もあれば、病気が関係している場合もあります。
まず睡眠障害の可能性を確認したい方は、下記のセルフチェックも参考にしてください。

睡眠障害の子どもへの対処法とは?
子どもの睡眠障害では、生活習慣や就寝環境の乱れが関係している場合があります。まずは日常生活の中で見直せるポイントを確認し、できることから整えていくことが大切です。
ただし、症状が続く場合や日中の生活に支障が出ている場合は、病気が関係している可能性もあります。自己判断で様子を見続けず、必要に応じて医療機関で相談しましょう。
ここでは、睡眠障害の子どもへの対処法を6つ紹介します。
生活習慣を整える
子どもの睡眠障害では、まず生活習慣を見直すことが大切です。睡眠の質やリズムは、食事、運動、日中の過ごし方などと関係しています。
規則正しく食事をとる、栄養バランスを意識する、日中に無理のない範囲で体を動かすといった習慣は、睡眠リズムを整えるうえで役立つ場合があります。
子どもの場合、好き嫌いや偏食によって栄養バランスが偏ることもあります。睡眠だけでなく、体調全体を整えるためにも、普段の食事内容を見直してみましょう。
眠る前の光刺激を抑える
睡眠障害の子どもへの対処法として、眠る前の光刺激を抑えることも重要です。入眠直前まで光刺激を浴びてしまうと、脳の中で睡眠ホルモンである「メラトニン」がうまく生成されず、自然な眠気を得られにくくなります。
通常であれば、光刺激が少なくなることをきっかけに、脳の松果体と呼ばれる部位でメラトニンが合成されて自然な眠気が誘発されますが、光刺激によってメラトニンが分泌されにくくなるわけです。
特に、近年では子どもの深夜までのPCやスマホいじりによる入眠困難が問題視されているため、最低でも就寝の2時間以上前にはスマホやPC、ゲームはやめるように教育することが重要です。
夜のスマートフォン使用や生活リズムの乱れは、寝つきにくさや昼夜逆転につながることがあります。夜眠れない、朝起きられない状態が続く場合の対処法は、下記の記事も参考にしてください。
ストレスを発散する
精神的なストレスは、寝つきにくさや眠りの浅さに関係することがあります。進級や進学、受験、友人関係などでストレスが強くなる時期は、子どもの様子をよく見ておくことが大切です。
子どもによっては、悩みを親に話しにくい場合もあります。普段から会話しやすい雰囲気をつくり、学校生活や友人関係で困っていることがないか、無理のない範囲で確認してみましょう。
必要に応じて、学校の先生やスクールカウンセラー、医療機関に相談することも選択肢になります。
就寝環境を整える
就寝環境は、睡眠の質に影響することがあります。睡眠時間を確保していても、寝室の環境が合っていないと、眠りが浅くなる場合があります。
枕の高さやマットレスの硬さ、寝室の温度や湿度、音、光、振動などを確認してみましょう。親子で一緒に寝ている場合は、周囲のいびきや物音が子どもの睡眠に影響していることもあります。
就寝環境は比較的見直しやすい部分なので、できるところから整えていきましょう。
運動不足を解消する
子どもが運動不足の場合、睡眠障害の原因となっている可能性もあるため、注意が必要です。定期的な運動は自律神経を整える効果が期待され、睡眠の質を向上させることが知られています。
部活動などに参加している子どもならまだしも、特に部活動に参加せず家でも運動しない子どもの場合、自律神経が乱れて睡眠が障害されてしまう可能性もあるため、運動を促してみると良いでしょう。
あまり負荷の高い運動は避け、ランニングや水泳、マット運動など負荷が少なく、継続して行える運動がおすすめです。最低でも週に2日、1回30分以上継続できると良いでしょう。
医療機関を受診する
生活習慣や就寝環境を見直しても睡眠の問題が続く場合は、医療機関で相談しましょう。睡眠障害の背景に、病気が関係していることもあります。
子どもの睡眠障害に関係する病気としては、うつ病、睡眠相後退症候群、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー、レストレスレッグス症候群、レム睡眠行動障害などが挙げられます。
日中の強い眠気、朝起きられない状態、いびきや呼吸が止まる様子、気分の落ち込みなどが続く場合は、小児科や睡眠外来などで相談するとよいでしょう。
子どもの睡眠障害では、原因によって薬が検討されることもあります。ただし、市販薬や睡眠薬を自己判断で使うのは避け、医師に相談することが大切です。
睡眠リズムを整えるために意識したい食べ物
普段の食事は、睡眠リズムや体調に関係することがあります。ここでは、睡眠を整えるうえで意識したい食べ物を紹介します。
ただし、特定の食べ物だけで睡眠障害が治るわけではありません。栄養バランスを意識しながら、普段の食事に取り入れていくことが大切です。
乳製品
睡眠障害を治すためにおすすめの食べ物の1つが乳製品です。乳製品の中に豊富に含まれる「トリプトファン」と呼ばれるアミノ酸が、睡眠にとって良い影響を与えることが知られています。
日中、光刺激を浴びることで体内ではトリプトファンを原料にセロトニンが合成され、このセロトニンが夜になるとメラトニンの原料となるため、良質な睡眠のためにはトリプトファンが必要不可欠なのです。
トリプトファンはチーズやヨーグルトなどの乳製品に豊富に含まれているため、ぜひ摂取してみると良いでしょう。また、それと同時に日中に太陽光を浴びないと効果的にトリプトファンからセロトニンは合成されないため、太陽光を浴びることも重要です。

豆類
睡眠障害を治すためには豆類の摂取もおすすめです。豆類に豊富に含まれるビタミンBには神経機能を正常に保つ効果があり、ビタミンBが不足することで神経機能が不安定になったり、精神状態が不安定になるため、睡眠にとって有害です。
ビタミンBは豆類以外にも、豚肉や大豆・穀物・ナッツなどに豊富に含まれているため、定期的に摂取していくことを勧めます。
エビやホタテなどの魚介類
睡眠障害を治すためにはエビやホタテなどの魚介類もおすすめです。エビやホタテなどの魚介類に豊富に含まれるグリシンはアミノ酸の1種であり、末梢血管の血流を良くする効果が報告されています。
良質な睡眠のためには、入眠直後に深部体温が低下することが重要であるとされており、末梢血管の血流が良くなると体内に溜まった熱が自然と放散され、深部体温が低下しやすくなります。
グリシンによって深部体温の低下が促されるため、睡眠の質の向上が期待されるわけです。グリシンは他にも肉類や大豆類にも豊富に含まれており、ぜひ摂取してみると良いでしょう。
睡眠障害を悪化させないために避けたいNG行動
睡眠によいと思って行っていることでも、タイミングや方法によっては睡眠リズムを乱す場合があります。ここでは、子どもの睡眠の問題があるときに避けたい行動を紹介します。
ストレス発散のために長時間ゲームする
ストレスを溜め込むのは睡眠にとって良くありませんが、ストレス発散のために長時間ゲームすることは控えましょう。長時間のゲームによって睡眠時間そのものが短縮してしまう場合や、夜間の光刺激によって睡眠相が後退してしまうリスクがあります。
またゲームの内容によってはかえってストレスが溜まったり、脳に負担のかかってしまうものもあるため、ゲームでストレス発散する場合、日中や夕方の限られた時間で行うのがいいでしょう。少なくとも、夜間の遅い時間のゲームは避けるべきです。
先述したように、ストレスを発散するならゲームやスマホではなく、軽い運動や精神的にリラックスできる趣味を見つけることを勧めます。
土日に寝溜めする
睡眠障害があるからといって、無理やり土日に寝溜めして睡眠時間を確保しようとするのは控えるべきです。本来、より良い睡眠のためには毎日同じ時間に起床し、同じ時間に就寝することが重要です。
毎日同じような時間に起床・就寝することで、体内時計と現実世界のズレが日々リセットされ、規則正しい睡眠習慣が形成されます。土日に寝溜めしてしまうと、夜眠れなくなり、体内時計が乱れる原因となるため、控えるべきです。
逆に、寝不足で睡眠不足の時は、日中に1時間以内の仮眠を取ることで生活リズムを崩さずに睡眠不足を解消できるため、おすすめです。
自己判断で誤った対処を行う
子どもの睡眠の問題には、生活習慣や就寝環境、ストレス、病気など、さまざまな原因が関係します。そのため、原因を確認しないまま、サプリメントを飲ませたり、無理に運動させたりすることは避けましょう。
特に、体調不良やこころの不調、いびきや日中の強い眠気などがある場合は、病気が関係している可能性もあります。自己判断で対応を続けず、医療機関で相談することが大切です。
もしかしたら起立性調節障害かも
子どもの睡眠の問題には、起立性調節障害が関係している場合もあります。
起立性調節障害は、小学校高学年から中学生にかけてみられやすい病気とされており、自律神経の働きや血圧・脈拍の調整がうまくいかないことで、朝起きられない、立ちくらみ、めまい、倦怠感、頭痛、腹痛、吐き気などの症状が出ることがあります。
朝から午前中にかけて体調が悪く、午後や夕方になると少しずつ動けるようになる場合があります。そのため、夜に眠りにくくなり、睡眠リズムが乱れることもあります。
ただし、睡眠障害だけで起立性調節障害と判断することはできません。生活リズムの乱れ、睡眠時無呼吸症候群、うつ病、ナルコレプシーなどが関係している場合もあるため、症状が続く場合は医療機関で相談しましょう。
睡眠の問題に加えて、朝起きられない、立ちくらみ、倦怠感、頭痛、腹痛などを伴う場合は、起立性調節障害の可能性を確認することも大切です。下記のセルフチェックも参考にしてください。








