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ホルモンバランスが大きく変化する思春期に多い起立性調節障害ですが、ストレス社会の現代では大人でも決して珍しい病気ではありません。コロナ禍の影響でむしろ患者数は増加傾向にあると思われます。
起立性調節障害と診断された場合、どのような治療方法があるのか、非薬物療法、薬物療法の薬の種類やそれぞれの副作用、注意点などを解説していきます。
大人の起立性調節障害の治し方
起立性調節障害と診断され、症状の重症度にもよりますが、軽症の場合は、まず、非薬物療法から行うことが多いです。
太陽の光を浴びる
日中(15時まで)は、日向側を歩く等なるべく太陽光を浴びるようにされてください。太陽光を浴びることで体内時計のリセットを促していきます。
また、夜眠れない、朝起きられない方には「朝日」を浴びることが重要です。しかし、朝起きられないため朝日が浴びれないという方には、朝日と同等の光を放つ「光目覚まし時計」などもあります。
起床時、起立時は頭を下げ、急に立ち上がらない
起床時や起立時は交感神経の働きにより、末梢の血管を収縮し血圧が下がらないように調整がなされていますが、起立性調節障害の方はこの調整が働きにくいため、急に立ち上がるとめまいや、頭痛が出現します。
ですので、起床時は枕や腕枕で少し頭を上げ、次に上半身を起こします。
座った状態を少し保ち、下肢をベッドから下ろします。
立ち上がった後も、頭を下げ、うつむいた状態でゆっくりと歩きだしてください。
立ち上がる際も、同じように頭を下げ、うつむいた状態でゆっくりと動きだしましょう。
全体的に動作はゆっくりと、体に“これから起き上がるよ/立ち上がるよ”と語りかけるように行うことがポイントです。
規則正しい生活リズムを体に刻む
朝がなかなか起き上がれず、午前中は体調が悪いですが、午後になると段々と体調がよくなり、夜間はなかなか眠れないというのが起立性調節障害の方に多い特徴です。
しかし、このサイクルを繰り返すと、さらに悪循環になりかねません。
起床時は、時間をかけたり、場合によっては薬剤の力を借りたりしながらでも起き上がり、起床後は部屋に光を入れ、体内時計を朝に調整しましょう。
調子がいいからと、夜遅くまで起きず、決まった時間に体を休め、翌朝に備えましょう。自分のペースで少しずつ継続することで、体内リズムが整い、症状の改善につながります。
運動習慣で筋力維持
起床時や起立時、血圧が下がらないために重要な働きをするのは、交感神経だけではありません。
下肢の筋肉も収縮することにより、下肢の血管を収縮させ、血圧を維持しています。運動習慣をつけ、下肢の筋力低下を防ぐことが重要です。
無理に過剰な筋トレなどをする必要はなく、少し早歩きで散歩をする程度で十分に効果があります。体調と相談しながら、継続することを心掛けましょう。
水分摂取と少し多めの塩分摂取
水分と塩分は血流の維持に重要で、こまめな水分摂取と少し多めに塩分を摂取することが推奨されています。
大人の場合は、起立性調節障害の背景に別の疾患が隠れている場合もあるため、一概に水分1.5-2.0L/日、塩分10-12g/日と考え摂取すると危険な場合もあります。
心臓の病気、腎臓の病気があると、水分、塩分ともに制限する必要がありますし、特に塩分に関しては、健常人では6-7g/日と言われているため、受診し、背景疾患がないことを確認したうえで、医師の指導のもと水分、塩分摂取を行いましょう。
心理カウンセリング
心に負担がかかっているような場合は、心療内科でカウンセリングを行うことも改善の一助になるとが考えられます。
目からウロコの無料小冊子と動画を配布しています。
当サイトを運営している一般社団法人起立性調節障害改善協会が起立性調節障害の改善について世界でスタンダードな改善法や、副作用もなく根本解決に向けてご家庭で取り組める内容を小冊子と動画で解説した資料を作成しました。
PDFと動画でお送りするので、スマホやパソコンですぐにご覧いただけます。
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大人の起立性調節障害を治すには太陽の光が重要
人には「体内時計」というものがあるのをご存じですか?
1 日の周期が「24 時間」であるように、実は人の体も「一定のリズム」を刻んでいます。
それを「体内時計」といいます。
ただ、その周期というのは、じつは「25 時間」なんです。つまり、1 日の周期である「24 時間」よりも、1 時間だけ長くなっているのです。
人の体内時計は、「24 時間」よりも 1 時間だけ長いわけですから、そのまま何もしないでいると、1 日 1 時間ずつズレていってしまいます。
しかし、そうならないのは、毎朝「太陽の光」を浴びることによって、25 時間の体内時計を「24 時間」にリセットしているからです。
ただ、次のようなケースでは、体内時計がズレてしまうことになります。
<夜型の生活>
「夜更かし」ばかりしていると、朝起きられなくなる。
夜遅く寝ると、朝起きられない。だから「朝日」を浴びられない。という悪循環に。
ただ、たとえ「夜型の生活」になってしまったとしてももちろん解決法はあります。
それは、眠くても起床時に強制的に「朝日」を浴びることです。そうすれば、体内時計は徐々に24 時間の周期に戻っていきます。
・でも、夜遅く寝ると、どうしても朝に起きられない...
・だから、そもそも「朝日」を浴びることができない...
それが現実です。
朝起きられるのであれば、そもそも悩んでいないわけです。
「じゃあ、どうしたらいいの…?」
光目覚まし時計であれば、 眠ったままでも「太陽の光」を浴びられます。
協会で推奨している『睡眠リズム照明 トトノエライトプレーン』は、あらかじめセットしておいた時間になると、「太陽と同レベルの光」を発するようになっています。
枕元に置いておくだけで、「眠ったまま」でもセットしておいた時間に「太陽と同じような強い光」を顔いっぱいに浴びることができるのです。
朝が弱い人は、無理に起きる必要はありません。
まぶたを通過した「強い光」は、目の奥の網膜を経由して「脳」まで届きます。
なので、朝きちんと起きて「太陽の光」を浴びるのと同じように、寝たまま「体内時計」をリセットすることができるのです。
「睡眠リズム照明 トトノエライトプレーン」は返金保証付きで、ご自宅にて簡単に取り組める方法ですのでぜひお試しください。
下記記事では「起立性調節障害における「光療法」効果や仕組み」について解説していますので、ぜひご覧ください。
大人の起立性調節障害を治す際に使用する治療薬
大人の場合は、純粋な起立性調節障害でないこともあるため、めまいや失神など、起立性調節障害と思われる症状をきたす別の疾患が隠れていないか、受診し必ずチェックを受けましょう。
背景に心臓などの疾患がある場合、以下の薬を使用することで副作用が問題になることがあるため、注意が必要です。
背景に疾患がなく、起立性調節障害と診断され薬物療法が行われる場合、いわゆる西洋医学で使用する薬剤は大きく2種類あります。
東洋医学で使用される漢方薬でも効果的なものがありますが、こちらについての詳解説します。
血圧が下がることを防ぐ、血圧を安定させる薬
昇圧薬と呼ばれ、交感神経の活動を活発にし、血圧を上げることでふらつき、めまいなどの症状を改善する薬です。
ミトドリン塩酸塩(メトリジン)
服薬のタイミングとしては、朝食後よりも、起床直後に服用する方が効率よく症状に効きます。
甲状腺の病気がある場合は、使用することができない場合もありますので、医師との相談が必要です。
<副作用>
腹痛、悪心・嘔吐、腹部膨満感、便秘などの消化器症状など
メチル硫酸アメジウム(リズミック)
ミトドリン塩酸塩で改善が乏しい場合に使用されます。こちらも、甲状腺、前立腺肥大、緑内障などの疾患がある場合は、使用することができない場合がありますので、医師との相談が必要です。
ミトドリン塩酸塩は血管などに存在するα1受容体を刺激することで結果的に交感神経機能を活性化させ、メチル硫酸アメジウムは交感神経の末端で情報伝達物質であるノルアドレナリンが再取り込みされることを抑制することで間接的に交感神経機能を活性化させます。
いずれも、自律神経系の調整不足(特に交感神経機能が相対的に不足している)が原因である起立性調節障害に対しよく使用される薬です。
<副作用>
動悸、頭痛、嘔気、嘔吐、ほてり感、頻脈、不整脈など
脈を安定させる薬
βブロッカーと呼ばれ、β受容体遮断作用により血圧、心拍数などを抑えることで頻脈性不整脈などを改善する薬です。
プロプラノロール塩酸塩(インデラル)
起立時に血圧の低下はみられないものの、心拍数が著しく上昇し、動悸やめまい、ふらつきがみられるタイプ(体位性頻脈症候群)で主役となる薬です。
<副作用>
うっ血性心不全、うっ血性心不全悪化、徐脈、末梢性虚血、房室ブロックなど
<禁忌(服用すべきでない患者)>
喘息、徐脈性不整脈、房室ブロック
ビソプロロールフマル酸塩(メインテート)
心臓にはβ1受容体、気管支にはβ2受容体が存在しています。
上記2種類ともβ受容体を遮断しますが、プロプラノロール塩酸塩はβ1、β2ともに遮断するため、心臓に作用し血圧や心拍数を抑えると同時に、気管支にも作用し、気管支収縮つまり喘息の悪化を来すため、喘息の方には基本的に投与が禁止されています。
一方で、ビソプロロールフマル酸塩はβ1受容体のみを選択的に遮断するため、心臓のみに働き、気管支への作用は非常に少なく、気管支収縮はあまり認められないため、喘息の方でも慎重に投与することがあります。
<副作用>
徐脈、浮腫、心不全、呼吸困難、肝機能障害など
<禁忌 きんき(服用すべきでない患者)、慎重投与>
喘息、徐脈性不整脈、房室ブロック
関連記事:起立性調節障害には光療法を推奨します
薬物療法と非薬物療法のメリット・デメリット
薬物療法、非薬物療法について解説してきましたが、両方を併せて行うことが重要です。
どんな薬にも言えますが、人により副作用が出やすかったり、体調により副作用が出やすいことはあります。薬物療法には副作用があること、漢方薬では特に言えますが、効果は個人差があります。
背景疾患がある場合はこの限りではありませんが、非薬物療法は、日々の生活習慣で取り入れることができるものがほとんどで、特に大きなデメリットはないかと思います。主治医とよく相談し、治療を行いましょう。
以下の記事では、「起立性調節障害に効果的な漢方薬」について詳しく解説していますので、ぜひご参考になさってください。