不安障害は、不安や恐怖が過度に強くなり、日常生活に支障をきたす病気です。不安を感じる場面や症状の現れ方は不安障害の種類によって異なり、突然強い不安や身体症状が現れる場合もあれば、さまざまな出来事への心配が長く続く場合もあります。
治療方法や必要な期間は、症状の種類や程度、生活への影響などによって異なります。そのため、治療の主な選択肢や大まかな進め方を知っておくと、医師にも相談しやすくなるでしょう。
「不安障害と診断されたものの、どうしたらよいのか分からない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、不安障害の治し方や、治療を進めるうえで避けたい言動について解説します。
不安とともに朝起きられない状態が続く場合、不安障害だけでなく、起立性調節障害が関係していることもあります。
朝起きられない症状や立ちくらみ、頭痛、倦怠感などが見られる場合は、下記のセルフチェックも参考にしてください。

不安障害の治し方とは
不安障害の治療方法はそれぞれの症状や状態によって異なりますが、一般的に薬物療法と心理療法の大きく2つに分けられます。また、生活習慣の改善もとても重要になります。これらのアプローチを組み合わせて治療していきます。
不安障害とうつ病には似た症状が見られますが、治療方法が異なる場合があります。両者の主な違いについて知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
薬物療法
不安が強く日常生活に支障をきたす場合、薬物療法が行われることがあります。
抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)
即効性がありますが、長期間の使用は依存リスクがあるため、短期的な利用が推奨されます。必ず医師と相談して治療を行いましょう。
抗うつ薬(SSRIやSNRI)
不安障害の種類によっては、SSRIやSNRIなどの抗うつ薬が使用されます。効果が現れるまでに時間がかかることがあり、吐き気や眠気、落ち着かなさなどが現れる場合もあります。
薬の効果や必要な服用期間には個人差があります。自己判断で量を増減したり、急に服用を中止したりせず、気になる症状がある場合は処方した医師へ相談しましょう。
心理療法
心理療法としては、下記の3つが挙げられます。
認知行動療法(CBT)
認知行動療法は、不安を引き起こす考え方や行動パターンを認識し、それを修正する手法です。
特に、根拠のない不安や恐怖を現実的な思考に置き換える練習を行います。
曝露療法(エクスポージャー療法)
曝露療法は、認知行動療法の一部として用いられる方法です。不安や恐怖を感じる状況に、安全を確保しながら段階的に取り組み、不安への対処方法を身につけていきます。
不安障害の種類によって適切な進め方が異なるため、自己判断で無理に行わず、医師や心理職などの専門家と相談しながら進めることが大切です。
マインドフルネス療法
「今、この瞬間」に集中することで、過去や未来の不安から解放され、ストレスの軽減、集中力の強化などの効果が期待できます。
生活習慣の改善
健康な身体と精神を作るには、食事、運動、睡眠など整った日常生活がとても重要です。
不安症状の軽減にも大きく役立ちますので、日常生活を見直してみましょう。
十分な睡眠
睡眠不足が続くと、不安や気分の不調が強くなる場合があります。できる範囲で就寝・起床時間を整え、自分に必要な睡眠時間を確保しましょう。
不安によって眠れない状態が続く場合は、無理に眠ろうとせず、医師に相談することも大切です。
運動習慣
有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、ヨガなど)は、ストレスホルモンを減少させ、不安を和らげます。
定期的な運動習慣をつけましょう。
バランスの取れた食事
糖質、タンパク質、脂質の3大栄養素にミネラルなどを取り入れたバランスの良い食事をしましょう。
カフェインやアルコールの過剰摂取は不安を増大させる可能性があるため、控えるようにしましょう。
リラクゼーション
深呼吸、瞑想、ストレッチなどでリラックスする時間を持つことが大切です。
家族や友人に相談する
信頼できる家族や友人に気持ちを話すことで、心の負担が和らぐ場合があります。
周囲に話しにくい場合は、医療機関や公的な相談窓口、カウンセラーなどに相談する方法もあります。

不安障害を治す上でやってはいけないNG言動
ここからは、不安障害を治す上でやってはいけないNG言動を3つ解説します。
自分を責めること
「こんなことで不安になる自分はおかしい」と自分を否定しないようにしましょう。
不安障害は心や身体の状態によって引き起こされるもので、自己責任ではありません。自己批判はさらにストレスを高め、回復を妨げる可能性があります。
完璧を求めること
「早く完全に治さなければならない」と焦ったり、「絶対に不安を感じたくない」と考えすぎると、かえってプレッシャーになります。
回復には時間がかかる場合が多いので、ゆっくりと良くなっていくことを受け入れましょう。
一人で抱え込むこと
周囲に相談せず、一人で不安を乗り越えようとするのは負担が大きすぎます。
適切なサポートを受けることは、治療の重要な一部です。信頼できる家族、友人、または専門家に気持ちを話しましょう。
自己流の治療に頼ること
専門家のアドバイスを無視して、自分だけで治療方法を試すのは危険です。
特に、薬を自己判断でやめたり減らしたりするのは避けましょう。症状が悪化したり再発する可能性があります。必ず専門医とともに治療をすすめましょう。
もしかしたら起立性調節障害かも
不安障害では、強い不安や心配だけでなく、頭痛、動悸、倦怠感、めまい、腹痛などの身体症状が現れることがあります。
こうした症状の一部は、起立性調節障害でも見られます。起立性調節障害は、立ち上がったときの血圧や心拍数など、循環器系の調整がうまく働かず、さまざまな不調が現れる病気です。
主な症状には、朝起きられない、立ちくらみ、めまい、頭痛、倦怠感、動悸、腹痛などがあります。思春期に発症しやすい病気ですが、大人になっても症状が続く場合があります。
不安障害と起立性調節障害は症状が重なることがあり、両方が併存する可能性もあります。身体症状や不安が続いている場合は、医療機関へ相談しましょう。
受診先に迷う場合は、まずは内科やかかりつけ医に相談し、子どもであれば小児科を受診することも選択肢になります。
下記の記事では、起立性調節障害のセルフチェックについて解説しておりますので、是非ご一読ください。







