起立性調節障害(子供)

小学生でも起立性調節障害になる?原因や主な症状とは

2022年4月8日

この記事の監修者

医師 伊藤 信久

医師 伊藤 信久

グレースメディカルクリニック院長
内科・循環器内科・糖尿病脂質代謝内科・外科
保有資格:日本外科学会認定登録医・日本循環器学会循環器専門医

一般社団法人 起立性調節障害改善協会

小学生の子どもが、朝起きられない、立ち上がるとふらつく、午前中に体調が悪いなどの症状を訴えると、親御さんは不安になることがあるでしょう。こうした不調の背景には、起立性調節障害が関係している場合があります。

起立性調節障害は、小学校高学年から中学生にかけてみられやすい病気とされています。成長期の体の変化や自律神経の働き、生活リズム、心理的な負担などが関係し、朝起きられない、立ちくらみ、めまい、倦怠感、頭痛、吐き気などの症状が出ることがあります。

小学生の場合、自分の体調をうまく言葉で伝えられないこともあるため、周囲が症状の変化に気づきにくい場合があります。本人のやる気の問題と決めつけず、気になる症状が続く場合は医療機関で相談することが大切です。

本記事では、小学生でも起立性調節障害になるのか、主な原因や症状、学校生活への影響、家庭でできる対応について解説します。

 

起立性調節障害(OD)改善ガイドブック

小学生でも起立性調節障害になるの?

小学生でも、起立性調節障害になることがあります。起立性調節障害は小学校高学年から中学生にかけてみられやすい病気とされており、決して珍しい病気ではありません。

起立性調節障害では、自律神経の働きや血圧・脈拍の調整がうまくいかず、立ち上がったときに脳への血流が一時的に不足しやすくなることがあります。その結果、朝起きられない、立ちくらみ、めまい、倦怠感、頭痛、吐き気などの症状がみられる場合があります。

人は立ち上がると、重力の影響で血液が下半身に集まりやすくなります。通常は、自律神経の働きによって血管や心拍が調整され、脳への血流が保たれます。しかし、起立性調節障害ではこの調整がうまくいかず、体調不良につながることがあります。

小学生でも、成長期の体の変化や生活リズム、心理的な負担などが重なることで、症状が目立つ場合があります。朝起きられない、立ち上がるとふらつく、午前中に体調が悪いといった状態が続く場合は、自己判断せず医療機関で相談しましょう。

小学生が起立性調節障害を患う原因

小学生の起立性調節障害には、成長期の体の変化、自律神経の働き、生活リズム、心理的な負担などが関係していると考えられています。ここでは、小学生に症状が出る背景について解説します。

小学校高学年になると、身長や体格が少しずつ変化し、体の成長にともなって血圧や脈拍の調整にも負担がかかりやすくなることがあります。また、月経が始まる時期には、ホルモンバランスの変化が体調に影響する場合もあります。

ただし、月経や初潮だけが起立性調節障害の原因になるわけではありません。体の成長、生活リズム、睡眠、学校生活での負担など、複数の要因が重なって症状が出ることがあります。

小学生は、進級、転校、友人関係、習い事、中学受験や進学への不安など、環境の変化による負担を感じることがあります。こうしたストレスや生活リズムの乱れが、自律神経の働きに影響し、症状の出方に関係することもあります。

起立性調節障害は、本人の気持ちの弱さや怠けが原因で起こるものではありません。気になる症状が続く場合は、家庭だけで判断せず、医療機関で相談することが大切です。

起立性調節障害の原因について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

起立性調節障害(OD)改善ガイドブック

小学生に多い起立性調節障害の主な症状

起立性調節障害では、立ちくらみ、めまい、倦怠感、頭痛、吐き気、腹痛、朝起きられないなど、さまざまな症状がみられることがあります。ここでは、小学生にみられやすい症状や、家庭で気づきたいポイントを紹介します。

小学生の場合、自分の体調をうまく言葉で伝えられないことがあります。「なんとなくだるい」「気持ち悪い」「学校に行きたくない」といった言葉の背景に、体調不良が隠れている場合もあります。

起立性調節障害は、外見だけではつらさがわかりにくい病気です。朝になると起きられない、立ち上がるとふらつく、午前中に体調が悪い、午後になると少し元気になるなど、体調の波がみられる場合があります。

親御さんは、本人の言葉だけでなく、起床時間、食欲、頭痛や吐き気の有無、登校前後の様子などを確認しておくと、医療機関で相談する際にも役立ちます。気になる症状が続く場合は、無理に登校を促す前に、医師へ相談しましょう。

起立性調節障害では、立ちくらみやめまいだけでなく、倦怠感、頭痛、吐き気、腹痛などさまざまな症状がみられることがあります。症状の種類や重症度ごとの違いを詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

小学生が起立性調節障害を患った場合どうなる?

小学生が起立性調節障害になると、まず学校生活に影響が出ることがあります。朝起きられず遅刻や欠席が増えたり、午前中に体調が悪く授業に集中しにくかったりする場合があります。

起立性調節障害では、本人が学校に行きたいと思っていても、体調が追いつかないことがあります。特に朝から午前中にかけて症状が強い場合は、通学そのものが負担になることもあります。

授業に参加できない日が続くと、学習の遅れが気になることもあるでしょう。ただし、学業の遅れに焦って無理に登校を促すと、本人にとって負担が大きくなる場合があります。

学校には、本人の体調や医師の診断を共有し、登校時間の調整、保健室での休憩、課題の進め方などを相談しておくと安心です。家庭だけで抱え込まず、学校や医療機関と連携しながら、本人に合った対応を考えていきましょう。

不登校になった場合の対応

起立性調節障害によって不登校になった場合は、本人だけで抱え込まず、家庭・学校・医療機関で連携して対応を考えることが大切です。ここでは、不登校になった場合に家庭や学校で意識したい対応を紹介します。

小学生は義務教育の時期ですが、欠席が続くと本人も親御さんも不安を感じやすくなります。まずは本人の体調を確認しながら、無理のない範囲で学校生活を続けられる方法を考えましょう。

学習の遅れが気になる場合は、学校と相談しながら、家庭学習、課題の進め方、登校時間の調整、保健室登校などを検討する方法があります。体調が安定しない時期は、登校そのものを目標にするのではなく、本人が安心して過ごせる環境を整えることも大切です。

また、症状が続く場合や、朝起きられない状態が長引く場合は、医療機関で相談しましょう。本人の体調だけでなく、学校生活への不安や気持ちの落ち込みがないかも含めて確認していくことが大切です。

起立性調節障害では、朝起きられない状態が続き、学校に行きたくても行けないことがあります。不登校との関係や家庭・学校での対応を詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

うつ病と起立性調節障害の違い

起立性調節障害とうつ病は、朝起きられない、意欲が出にくい、集中しにくい、食欲が落ちるなど、似た症状がみられることがあります。ここでは、起立性調節障害とうつ病の違いや、受診時に確認したいポイントを解説します。

起立性調節障害では、朝から午前中にかけて体調が悪く、午後や夕方になると少しずつ動けるようになることがあります。一方で、うつ病などのこころの不調でも、気分の落ち込み、意欲の低下、睡眠や食欲の変化がみられることがあります。

症状だけで起立性調節障害かうつ病かを判断するのは難しい場合があります。また、体調不良が長く続くことで、本人が不安や落ち込みを感じることもあります。

どちらか一方だと決めつけず、身体面と心理面の両方から状態を確認することが大切です。朝起きられない、学校に行けない、気分の落ち込みが続くなどの症状がある場合は、医療機関で相談しましょう。

起立性調節障害とうつ病は症状が重なることがあるため、自己判断だけで見分けるのは難しい場合があります。起立性調節障害の診断基準や検査の流れを詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

もし小学生で起立性調節障害を疑った場合には、まずはご家庭でセルフチェックを行いましょう。下記記事でセルフチェックの項目について詳しく解説されています。ぜひ参考にしてください。

 

下記記事では「起立性調節障害の治し方・子供に対して親御さんができること」をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

【参考】
田中大介 監修『起立性調節障害(OD)朝起きられない子どもの病気がわかる本』 講談社
日本小児心身医学会 起立性調節障害(OD)

起立性調節障害(OD)改善ガイドブック

トトノエライトプレーン

【無料】起立性調節障害の相談窓口

関連記事:起立性調節障害とは

・起立性調節障害の子供に親ができること・治療法・治った方の事例

・起立性調節障害の方の体験談

・起立性調節障害が治った人の声

・起立性調節障害における「光療法」効果や仕組みを解説

・起立性調節障害の原因は?発症期間や発症しやすい人の特徴

・起立性調節障害の症状を小中高生別に解説|重症・中等症・軽症の事例

・起立性調節障害患者の血圧数値はどれくらい?測定方法なども紹介

・起立性調節障害 6つの種類とその特徴【医師解説】

・起立性調節障害 重症での入院基準は?入院中の治療や期間を紹介

・起立性調節障害の子供はどうして遊びには行けるの?

・起立性調節障害はいつまで続くの?治療期間とは

・起立性調節障害は治る病気?それとも治らない?

・起立性調節障害に効果的な薬はある?その種類や薬物療法について解説

・起立性調節障害が「難病指定」されない理由|今後指定される可能性について解説

・季節や気圧によって起立性調節障害の症状が悪化|対応方法や原因を解説

・小学生でも起立性調節障害になる?原因や主な症状とは

・中学生の起立性調節障害。原因・症状・生活への影響・うつ病との違いとは

・高校生の起立性調節障害。原因・症状・うつ病との違いとは

・起立性調節障害のセルフチェックリスト(子ども)|すぐにできる診断テスト

・大人の起立性調節障害セルフチェック項目|診断テスト

・大人の起立性調節障害について

・全記事の一覧

関連記事:子どもへの対応

起立性調節障害に対応している病院紹介
本コンテンツは一般社団法人 起立性調節障害改善協会が独自に制作しています。メーカー等から商品・サービスの無償提供を受けることや広告を出稿いただくこともありますが、メーカー等はコンテンツの内容やランキングの決定に一切関与していません。当協会では編集ポリシーに則って製品・サービスを紹介しており、企業等の意見を代弁するものではありません。当記事では正確な情報提供に努めておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。サイト内に表示している広告については、広告掲載ポリシーをご覧ください。当記事で記載している価格は全て税込み表記です。記事内容についてのご意見・誤字脱字のご指摘はお問い合わせフォームからお寄せください。

-起立性調節障害(子供)
-