腹痛は、子どもによく見られる体調不良の一つです。急にお腹が痛くなったり、腹痛が何度も繰り返したりすると、どのように対応すればよいのか不安になる保護者の方もいるでしょう。
小学生の腹痛には、便秘や消化不良などの比較的身近な原因だけでなく、病気やストレス、自律神経の働きが関係していることもあります。
この記事では、小学生の腹痛が続く原因や家庭での対処法、医療機関への相談を検討したい症状について解説します。
小学生の腹痛に加えて、朝の起きづらさや立ちくらみ、倦怠感などが続く場合は、起立性調節障害が関係していることもあります。
朝起きられない、立ちくらみ、倦怠感、頭痛、腹痛などを伴う場合は、下記のセルフチェックも参考にしてください。

小学生で腹痛が続くのはなぜ?原因とは?
小学生の腹痛には、便秘や消化不良、ストレス、食物アレルギーなど、さまざまな原因が考えられます。ここでは、主な原因を4つ解説します。
便秘
便秘は、小学生の腹痛で考えられる原因の一つです。学校のトイレで排便することを恥ずかしいと感じ、便意を我慢してしまう子どももいます。
また、水分や食物繊維の不足、運動不足などが影響することもあります。排便回数が少ない、便が硬い、排便時に強くいきむ、お尻の痛みを訴えるなどの様子がある場合は、便秘によって腹痛が起きている可能性があります。
症状が続く場合や、排便時の痛みが強い場合は、小児科などの医療機関に相談しましょう。
食べすぎや消化不良
一度に多く食べたり、脂っこいものやお菓子を食べすぎたりすると、胃腸に負担がかかり、腹痛や胃もたれが起こることがあります。
よく噛まずに急いで食べることや、冷たい飲み物を一度に多くとることなども、腹部の不快感につながる場合があります。
ストレスや不安
学校のこと(勉強、友人関係、いじめなど)が原因で、お腹が痛くなることがあります。
これは「心因性腹痛」と呼ばれ、一般的には、繊細な性格の子や環境の変化に敏感な子に起こりやすいと言われています。
食物アレルギー
食物アレルギーは、特定の食べ物に対して免疫が過剰に反応し、皮膚症状や腹痛、嘔吐、咳などが現れる状態です。原因となる食品には、卵、牛乳、小麦、ナッツ類、そば、甲殻類などがあります。
症状の種類や程度は子どもによって異なります。食後に息苦しさ、繰り返す嘔吐、ぐったりする、全身にじんましんが広がるなどの症状が見られた場合は、アナフィラキシーの可能性があるため、速やかに救急車を呼ぶなどの対応が必要です。
特定の食品を食べたあとに腹痛を繰り返す場合は、自己判断で食事制限をせず、医療機関に相談しましょう。
小学生で腹痛が続く場合の対処法とは?
小学生で腹痛が続く場合の対処法を3つ解説します。
症状が軽い場合は安静にして経過を確認する
腹痛が軽く、子どもの顔色や機嫌が普段と大きく変わらない場合は、楽な姿勢で休ませながら様子を確認します。嘔吐がなければ、水や白湯などを少量ずつ飲ませましょう。
便秘が疑われる場合でも、無理に排便させたり、市販の便秘薬を自己判断で使ったりすることは避けてください。
痛みが強くなる、長時間続く、何度も繰り返すなどの場合は、家庭だけで対処せず医療機関に相談しましょう。
生活習慣を見直す
便秘や消化不良が疑われる場合は、普段の食事や生活リズムも確認してみましょう。
脂っこい食事やお菓子をとりすぎないようにし、食物繊維を含む食品や水分を無理のない範囲で取り入れます。また、睡眠時間や運動習慣を整えることも、排便リズムを整えるうえで大切です。
学校生活や友人関係、家庭内で不安を感じていないか、子どもが落ち着いて話せる時間を作ることも意識しましょう。
症状が続く場合は医療機関に相談する
腹痛が何度も繰り返す場合や長引いている場合は、自己判断で様子を見続けず、小児科などの医療機関に相談しましょう。
特に、次のような症状がある場合は、早めの受診を検討してください。
- 強い腹痛が続いている
- 時間とともに痛みが強くなっている
- 右下腹部を強く痛がる
- 嘔吐や発熱を伴っている
- 血便や黒い便が出ている
- 水分をとれず、尿の量が少ない
- 顔色が悪く、ぐったりしている
症状が急激に悪化している場合や、激しい痛みで動けない場合は、夜間や休日であっても救急相談や医療機関の受診を検討しましょう。

小学生で腹痛が続く場合に考えられる病気とは?
小学生の腹痛が続く場合は、感染性胃腸炎や過敏性腸症候群、虫垂炎などの病気が関係していることがあります。ここでは、考えられる主な病気を3つ解説します。
また、朝に腹痛が起こりやすく、頭痛や立ちくらみ、倦怠感なども伴う場合は、起立性調節障害が関係している可能性もあります。起立性調節障害による腹痛の特徴については、下記の記事も参考にしてください。
感染性胃腸炎
感染性胃腸炎は、ウイルスや細菌などの感染によって、下痢、嘔吐、腹痛、発熱などが起こる病気です。学校や家庭内で感染が広がることもあります。
治療では、水分を少量ずつこまめにとり、脱水を防ぐことが重要です。原因や症状によって必要な治療は異なるため、抗菌薬などの使用は医師が判断します。
水分を飲んでも吐いてしまう、尿が少ない、口の中が乾いている、ぐったりしているなどの症状がある場合は、脱水の可能性があるため医療機関に相談しましょう。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群は、検査で腸に明らかな異常が見つからないにもかかわらず、腹痛や下痢、便秘などを繰り返す病気です。食事や生活習慣、ストレスなど、複数の要因が関係していると考えられています。
排便によって腹痛が変化する、便の回数や形が変わるなどの症状が一定期間続く場合に疑われますが、診断にはほかの病気が隠れていないかを確認する必要があります。
腹痛や便通異常を繰り返している場合は、自己判断せず小児科や消化器科などの医療機関に相談しましょう。
虫垂炎(盲腸)
虫垂炎は、大腸の始まり付近にある虫垂に炎症が起こる病気です。初めはみぞおちやおへその周りが痛み、その後、右下腹部の痛みが強くなることがあります。
発熱、吐き気、嘔吐、食欲低下などを伴う場合もあります。治療方法は炎症の程度によって異なり、薬による治療や手術が検討されます。
右下腹部の痛みが強い、歩いたり体を動かしたりすると痛みが響く、時間とともに痛みが増している場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
もしかしたら起立性調節障害かも
小学生の腹痛には、便秘や消化不良、感染性胃腸炎など、さまざまな原因が考えられます。痛みが繰り返す場合や長引く場合、発熱や嘔吐などを伴う場合は、自己判断せず医療機関に相談しましょう。
また、朝に腹痛が起こりやすく、朝起きられない、立ちくらみ、頭痛、倦怠感なども見られる場合は、起立性調節障害が関係していることがあります。
気になる症状がある場合は、下記のセルフチェックも参考にし、症状が続くときは小児科などの医療機関で相談しましょう。






