しっかり寝たはずなのに眠くて仕方がない時はありませんか。
学業や仕事が忙しく、なかなか眠る時間がない方もいれば、十分な睡眠をとっているのに眠気が強い方もいると思います。
こちらの記事では午前中に眠気がひどい場合に考えられる原因や対処方法、病気の可能性などについて解説していきます。
午前中の強い眠気が続く場合、起立性調節障害が関係していることもあります。
朝起きられない症状や立ちくらみ、倦怠感なども伴う場合は、起立性調節障害のセルフチェックも参考にしてください。

午前中に眠気がひどい原因は?
午前中に眠気がひどい原因を3つ解説していきます。
睡眠時間・質の問題
午前中の眠気を軽減するためには、まず十分な睡眠時間を確保することが大切です。
必要な睡眠時間には個人差があり、年齢によっても異なります。「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人は6時間以上、小学生は9~12時間、中学生・高校生は8~10時間を目安に、必要な睡眠時間を確保することが推奨されています。
睡眠時間を確保しても眠気が強い場合は、睡眠の質に問題がないか確認しましょう。寝つきが悪い、夜中に何度も目を覚ます、朝起きても休んだ感じがしないといった場合は、十分に休養できていない可能性があります。
また、大きないびきや睡眠中の無呼吸がある場合は、睡眠時無呼吸症候群などの病気も考えられます。
生活習慣の乱れ
規則正しい生活リズムや適切な運動、バランスの取れた食事は、眠気の管理に役立ちます。
生活習慣と体内時計は密接に関連しています。規則的な生活リズムを保つことで、体内時計は調整され、睡眠や覚醒のパターンが整えられます。
例えば、毎日同じ時間に起床し、同じ時間に就寝することで、体内時計は外部の光のサイクルと同期し、健康的な睡眠を促します。
睡眠前の良くない習慣
睡眠前に、眠りを妨げる習慣を繰り返していないか確認してみましょう。
就寝直前の食事は、胃もたれや胃酸の逆流などによって睡眠を妨げる場合があります。夕食はできるだけ就寝直前を避け、暴飲暴食や夜食を控えましょう。
コーヒーやお茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインには覚醒作用があります。摂取する量や時間帯によっては、寝つきを悪くしたり、眠りを浅くしたりする可能性があるため、夕方以降は控えることが大切です。
また、テレビやスマートフォン、パソコンなどの光や刺激的な内容も、寝つきに影響する場合があります。就寝前はデジタル機器の使用を控え、リラックスして過ごしましょう。
午前中に眠気がひどい場合の対処法
午前中に眠気がひどい場合の対処法を3つ解説します。
睡眠時間確保と質の改善
毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きることで、体内時計を整え、眠気を軽減することができます。寝不足は眠気の主な原因です。十分な睡眠を確保するために、夜の睡眠時間を確保し、質の高い睡眠を取るように心がけましょう。
また、睡眠環境の見直しも重要です。寝室の温度、湿度、明るさ、寝具が季節によって自身に合っているか確認しましょう。
朝の過ごし方
朝はカーテンを開け、日光を浴びましょう。朝の光には、体内時計を調整し、身体を覚醒状態へ切り替える働きがあります。
顔を洗う、着替える、軽く身体を動かすことも、活動を始めるきっかけになります。また、無理のない範囲で朝食を取り、生活リズムを整えることも大切です。
成人ではコーヒーやお茶などに含まれるカフェインによって、一時的に眠気が軽くなる場合があります。ただし、摂取量が多いと夜の睡眠に影響する可能性があります。
特に子どもは少量のカフェインでも影響を受けやすいため、眠気対策としてコーヒーやエナジードリンクなどを習慣的に使用することは避けましょう。
生活習慣の見直し
起床時刻と就寝時刻をできるだけ一定にし、規則的に食事を取ることを心がけましょう。
日中に適度に身体を動かす習慣は、夜の睡眠や朝の目覚めを整えるために役立ちます。ただし、体調が悪いときに無理な運動をする必要はありません。
また、日中の長い昼寝や就寝直前の食事、夕方以降のカフェイン、寝床でのスマートフォン操作など、夜の睡眠を妨げる習慣がないか確認してみましょう。

午前中に眠気がひどい場合に考えられる病気
午前中に眠気がひどい場合に考えられる病気を3つ解説します。
うつ病
うつ病でも、午前中に強い眠気や倦怠感を感じる場合があります。
うつ病は、精神的・身体的なストレスなどを背景に、脳の働きに何らかの不調が起こることで発症すると考えられています。
主な症状として、気分の落ち込み、これまで楽しめていたことへの興味の低下、不安、食欲の変化、倦怠感、頭痛などが挙げられます。また、不眠だけでなく、眠りすぎる過眠が現れる場合もあります。
人によっては、朝に気分の落ち込みや倦怠感が強く、午後から夕方にかけて軽くなることがあります。
午前中の眠気に加えて、気分や意欲の低下などが続いている場合は、無理をせず、精神科や心療内科などへの相談を検討しましょう。
うつ病の人にみられやすい行動や、周囲が気づくためのサインについて詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に無呼吸や呼吸が弱くなる低呼吸を繰り返す病気です。
一般的には、睡眠中に気道が狭くなることで生じます。呼吸が乱れるたびに短い覚醒反応が起こり、本人が自覚しないまま睡眠が分断される場合があります。
その結果、十分な時間眠っても休養感が得られず、午前中や日中の強い眠気、集中力の低下、倦怠感などが現れます。
睡眠時無呼吸症候群は、高血圧や2型糖尿病、心血管疾患、脳卒中などのリスクに影響する可能性もあります。
家族から大きないびきや睡眠中の無呼吸を指摘されている場合や、会議中や運転中にも眠りそうになる場合は、呼吸器内科や耳鼻咽喉科、睡眠を専門とする医療機関を受診しましょう。
睡眠リズム障害
生体リズムが通常の24時間周期とは異なるために生じる睡眠障害の総称です。
生体リズムは、体内時計によって調整される生理的なサイクルであり、一般的には夜間に睡眠し、昼間に覚醒するリズムが優勢です。このリズムがずれていることで朝起き上がれない、夜眠れないなど様々な問題が発生します。
特に、睡眠相遅延症候群では、通常よりも遅く就寝し、遅く目覚める傾向があります。例えば、深夜や早朝まで起きていて、午前中は眠いというパターンが見られます。したがって、午前中の眠気が見られる場合、睡眠相遅延症候群の可能性があります。
もしかしたら起立性調節障害かも
午前中の眠気がひどい症状はもしかしたら起立性調節障害という病気かもしれません。
起立性調節障害は自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで様々な症状が現れる病気です。自律神経の乱れは睡眠にも深く関連しています。
起立性調節障害の場合、本来早朝起床時に活性化するはずの交感神経の活性が遅れ、副交感神経も強く働いていることで、身体はなかなか覚醒状態になりません。
したがって、早朝起床時が最も症状が重く、午前中も眠気や頭痛など様々な症状に悩まされます。次第に交感神経が活性化し、午後には症状は緩和されることが多いです。
この病気は特に思春期前後の子どもに多く見られますが、大人でも見られることがあり注意が必要です。気になる症状がある場合は一度セルフチェックをすることをおすすめします。
【参考文献】
・日本小児心身医学会
・健康づくりのための睡眠ガイド2023 厚生労働省
・厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト







