胸の痛み(胸痛)があると、心臓の病気ではないかと不安になる方もいるでしょう。高校生に胸の痛みがみられた場合、本人だけでなく親御さんも心配になることがあります。
胸痛の原因はさまざまですが、子どもや若い年代では、筋肉や肋骨、呼吸器、ストレスなどが関係している場合もあります。一方で、痛みの出方や伴う症状によっては、早めに医療機関で相談した方がよいケースもあります。
こちらの記事では、高校生にみられる胸の痛みの原因や考えられる病気、対処法、注意したい胸痛の特徴について解説します。
高校生で胸の痛みが長引く場合、起立性調節障害が関係していることもあります。
朝起きられない、立ちくらみ、倦怠感などを伴う場合は、下記のセルフチェックも参考にしてください。
高校生で胸が痛い原因
子どもや若い年代に多い原因は、一般的に、胸壁の痛みが50~80%、呼吸器関連が10~20%、ストレスなど心因性が10%、その他けがや消化器などが5%程度と言われています。
子どもや若い年代の胸痛では、緊急性が高い病気が原因となるケースは多くありません。ただし、家族に突然死の既往がある場合や、強い痛み・息苦しさなどを伴う場合は注意が必要です。
- 階段をのぼるなど動いている時の胸痛
- 痛みが背中に移動している
- 締め付けられる様な急で強い痛み
- 胸痛とともに吐き気や冷や汗、歯・肩への痛みなども見られる
- 胸痛とともに吐血も見られる
- 胸痛とともに呼吸困難も見られる
これらの症状がみられる場合は、早めに医療機関で相談しましょう。
高校生の場合、学校生活や私生活での人間関係、受験勉強などのプレッシャーや社会にでることへの不安など様々な不安ストレスから胸の痛みを自覚することはあるかもしれません。激しい部活動が誘因になることも考えられます。
高校生で胸が痛い時に考えられる病気
胸が痛い時に考えられる病気について解説していきます。
筋肉痛や打撲
部活動や激しいスポーツなどをした場合に、筋肉が傷み、修復段階で炎症が起こると言われており、それに伴い痛みを引き起こします。
胸部の打撲でも痛みが起きます。皮下出血がないか、肋骨の痛みがないかも確認する必要があります。肋骨の骨折の場合、せき込んだりするとより痛みが増強することが考えられます。
気胸
肺がなんらかの原因で破れ、そこから空気が胸腔にもれて縮んだ状態のことで、突然の胸痛や呼吸困難が見られます。特にやせ型で高身長の男子に多いとされており、ラグビーなど強い衝撃が加わることが誘因になることがあります。
先天性心疾患/不整脈
先天性疾患や遺伝性の不整脈、川崎病罹患後の冠動脈瘤などがある場合、動悸や胸痛、呼吸困難などが見られることがあります。血縁者に突然死の方がいる場合は遺伝性の不整脈などに特に注意が必要です。
心因性
精神的な疲労やストレスが胸の痛みとして現れることがあります。検査を行っても原因がわからない場合、心因性の可能性も考えられます。
高校生で胸が痛い場合の治し方
上記でご説明した病気の治療方法について解説していきます。
筋肉痛や打撲
筋肉に更なる負担をかけないように安静にしましょう。緊張を和らげるために、筋肉を軽くマッサージをしたり、熱を持っている場合は冷やしてみるといいでしょう。
肋骨骨折の場合、自然に骨が癒合するのを待ち、痛みが強い場合は痛み止めを服用することがあります。
気胸
肺がどの程度縮んでいるかによって治療方法が異なります。胸部のレントゲンやCTを行い、肺がそれほど縮んでおらず、自覚症状も軽度の場合は安静で経過を見ます。
肺が非常に縮んでいる場合、ドレーンと呼ばれるチューブを胸腔に入れ、正常な肺を押しつぶしている余分な空気を抜きます。
これを胸腔ドレナージといいます。頻度は多くないのですが、胸腔ドレナージを行っても気胸を繰り返したり、改善が悪い場合、手術を行うこともあります。
先天性心疾患/不整脈
先天性心疾患には多くの疾患がありますが、自覚症状や重症度から手術による治療が選択されることも多いです。
心因性
不規則な生活をしていないか、生活習慣の見直し、ストレスを溜め込まないような環境作りが重要です。
リラックスできる時間や趣味を見つけたり、運動習慣を身につけることでストレスを発散させましょう。症状が強い場合は、心療内科やカウンセリングに通院するのも有効です。
胸が痛いときの対処法と受診の目安
胸の痛みが続く場合や、息苦しさ、動悸、冷や汗、強い痛みなどを伴う場合は、医療機関で相談しましょう。必要に応じて、心電図やレントゲン、心臓のエコー検査などが行われることがあります。
打撲やケガが原因と考えられる場合は、無理に動かさず安静にし、痛みや腫れがある部分を冷やすと楽になることがあります。筋肉痛が疑われる場合は、痛みの程度に合わせて休養し、無理のない範囲で軽くほぐす程度にしましょう。
日頃から姿勢や呼吸のしやすさを意識し、胸まわりの筋肉がこわばらないようにすることも大切です。ストレスや疲れが関係している場合は、休養をとったり、リラックスできる時間をつくったりすることも意識しましょう。
もしかしたら起立性調節障害かも
高校生の胸の痛みや胸の違和感では、起立性調節障害が関係している場合もあります。起立性調節障害では、立ちくらみ、めまい、倦怠感、頭痛、腹痛、吐き気などに加えて、動悸や息苦しさ、胸の違和感がみられることがあります。
起立性調節障害では、自律神経の働きや血圧・脈拍の調整がうまくいかず、体調不良が起こることがあります。ストレスや緊張、不安などが続くことで、自律神経の働きに影響し、胸の違和感や息苦しさにつながる場合もあります。
ただし、胸の痛みだけで起立性調節障害と判断することはできません。心臓や肺、筋肉、肋骨、ストレスなど、さまざまな原因が考えられるため、症状が続く場合や強い痛みがある場合は医療機関で相談しましょう。
胸の痛みだけで起立性調節障害と判断することはできませんが、朝起きられない、立ちくらみ、倦怠感などを伴う場合は、起立性調節障害が関係している可能性もあります。
症状が続く場合は医療機関で相談しつつ、下記のセルフチェックも参考にしてください。






