起立性調節障害の子どもは、朝から午前中に症状が強く、目が覚めてもなかなか起き上がれないことがあります。
保護者が声をかけても反応がなかったり、起きた後も不機嫌な状態が続いたりすると、「なぜ怒っているのだろう」「どのように接したらよいのだろう」と悩むこともあるでしょう。
朝の不機嫌さには、めまいや頭痛、吐き気、強い倦怠感などの体調不良に加えて、思うように起きられないことへの不安やいら立ちが関係している場合があります。
本記事では、起立性調節障害の子どもが起床時や起床後に不機嫌になりやすい理由と、朝の対応で意識したいポイントについて解説します。
なぜ起こす時や起きた後は不機嫌になるのか?
起立性調節障害は、立ち上がったときの血圧や心拍数などを調節する自律神経の働きに不調が生じ、朝起きられない、立ちくらみ、めまい、頭痛、吐き気、倦怠感などが現れる病気です。
特に朝から午前中は症状が強く、目が覚めてもすぐに体を起こせなかったり、起き上がった後も体調不良が続いたりすることがあります。一方で、午後になると比較的動きやすくなる子どももいます。
起床時に不機嫌になるのは、単に機嫌が悪いからとは限りません。頭痛や吐き気、強いだるさがある状態で声をかけられたり、起き上がるよう促されたりすることで、つらさやいら立ちが表に出る場合があります。
また、子ども自身も次のような不安を感じていることがあります。
- 今日も起きられなかった
- また学校に遅れてしまう
- 家族に怒られるかもしれない
- 明日も同じように起きられないのではないか
こうした体調不良や不安が重なることで、言葉数が少なくなったり、強い口調になったりすることがあります。
朝の態度だけを見て「わがまま」「反抗している」と決めつけず、まずは「頭痛はある?」「今はどのくらいつらい?」などと体調を確認しましょう。
また、朝は急に体を起こさず、本人の体調を確認しながら少しずつ姿勢を変えることが大切です。具体的な声のかけ方や、起き上がってから立ち上がるまでの手順については、下記の記事も参考にしてください。
起こす際の注意点
起立性調節障害の子どもを起こす際は、無理に起き上がらせず、その日の体調や反応を確認しながら声をかけることが大切です。
起こす際は、次のような対応は避けましょう。
- 体を強く揺さぶる
- 大きな声で怒鳴る
- 布団を無理に剝がす
- 急に起き上がらせる
- 「怠けている」「機嫌が悪い」と責める
- 体調を確認せず登校を促す
朝は時間に余裕がなくなりやすいですが、一度で起こそうとせず、少し時間を空けながら複数回に分けて声をかけましょう。起き上がれそうな場合も、急に立たせず、本人の様子を見ながらゆっくり姿勢を変えます。
起床後は、できる範囲でカーテンを開けて光を取り入れ、水分を摂りましょう。処方薬がある場合は、主治医や薬剤師から指示された時間と方法に従って服用してください。
また、夜の睡眠環境や生活リズムを整えることも、朝の過ごし方を考えるうえで大切です。ただし、生活リズムを整えれば必ず朝の症状や不機嫌さが改善するとは限りません。症状が強い日が続く場合は、主治医へ相談しましょう。
朝の対応だけでなく、起立性調節障害の子どもに対して家庭でできることや、治療を続けるうえで意識したいポイントについては、下記の記事も参考にしてください。
【参考】
日本小児心身医学会 起立性調節障害(OD)
田中大介 監修『起立性調節障害(OD)朝起きられない子どもの病気がわかる本』 講談社







