朝眠くてなかなか起き上がれず、すっきりしないために学校や仕事へ行きたくないと感じることはありませんか。
朝の強い眠気には、睡眠時間の不足や睡眠の質、生活習慣などが関係しています。また、症状が続く場合は、睡眠障害やうつ病、起立性調節障害などの病気が隠れている可能性もあります。
この記事では、朝眠くて起きられない原因や考えられる病気、対処法について解説します。
朝眠くて起きられない状態が続く場合、起立性調節障害が関係していることもあります。
立ちくらみや倦怠感、頭痛なども伴う場合は、起立性調節障害のセルフチェックも参考にしてください。

朝眠くて起きられない原因
まずは、朝眠くて起きられない原因についてです。多くは睡眠の質や睡眠時間の不足、生活習慣上の問題です。
夜しっかり寝ていると思っていても、身体は疲れが取れていない場合もあるので、睡眠環境、生活習慣を見直すことが重要です。
睡眠時間の不足・睡眠の質の低下
朝眠くて起きられない場合は、睡眠時間が不足している可能性があります。
必要な睡眠時間には個人差があり、年齢によっても異なります。「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人は6時間以上、小学生は9~12時間、中学生・高校生は8~10時間を目安として、必要な睡眠時間を確保することが推奨されています。
まずは、年齢や体調に合った睡眠時間を確保できているか確認しましょう。
十分な時間寝ているにもかかわらず、疲れが取れない、朝眠くて起きられない場合は、睡眠の質も見直す必要があります。
寝室の明るさや温度、湿度、周囲の音、寝具など、睡眠を妨げているものがないか確認してみましょう。また、大きないびきや睡眠中の無呼吸がある場合は、睡眠障害が関係している可能性もあります。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れは、睡眠に大きく影響します。特に、運動や入浴の習慣、朝に光を浴びることなどが睡眠と関係しています。
日中に適度に身体を動かす習慣は、寝つきや睡眠の質を整えるために役立つ可能性があります。ただし、就寝直前の激しい運動は身体を興奮させ、かえって眠りにくくなる場合があります。
入浴によって一時的に深部体温が上がり、その後に身体から熱が放散されることで、自然な眠気につながる場合があります。
また、朝の光には体内時計を調整する働きがあります。朝起きたらカーテンを開け、日中はできる範囲で屋外の光を浴びましょう。
睡眠前の良くない習慣
睡眠前に快眠を遠ざけることをしてはいませんか。
例えば、睡眠前の食事、飲酒、カフェインの摂取などがあります。これらの習慣は眠りを浅くし、朝胃もたれや倦怠感などの症状を引き起こすことがあります。
また、睡眠前のスマートフォン操作も注意が必要です。スマートフォンからはブルーライトが放たれ、睡眠を誘導するメラトニンの分泌量を低下させてしまいます。夜間のスマートフォン操作は控えて頂く方が良いと考えます。
朝眠くて起きられない場合の対処法
朝眠くて起きられない場合の対処法について詳細に解説していきます。
睡眠環境の見直し・睡眠前の習慣の見直し
最も基本となるのが睡眠環境の見直し、そして睡眠前の習慣の見直しです。寝室の温度、湿度、明るさ、寝具が季節によって自身に合っているか確認しましょう。
睡眠前に食事をしたり、飲酒、カフェインを多く含むものを摂取していないか、また、興奮するような音楽やスマートフォン操作などをしていないかなど今一度確認してみましょう。
起床後に日光を浴びる
睡眠と覚醒のリズムには、体内時計が関係しています。朝に光を浴びることは、体内時計を調整し、身体を覚醒状態へ切り替えるために役立ちます。
起床後はカーテンを開け、部屋に朝の光を取り入れましょう。可能であれば、朝から日中に屋外で光を浴びる時間をつくることも大切です。
ただし、睡眠時間帯が大きくずれている場合は、光を浴びる時間によって体内時計に与える影響が異なります。生活リズムの乱れが改善しない場合は、医師に相談しましょう。
起立性調節障害に対する光療法の方法や注意点について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

湯船につかる・運動習慣をつける
日中に適度に身体を動かす習慣は、睡眠の質を整えるために役立ちます。ウォーキングや軽いストレッチなど、体調に合わせて無理なく続けられる運動から始めましょう。
ただし、就寝直前の激しい運動は寝つきを悪くする場合があります。また、翌日に強い疲労が残るような運動は避けることが大切です。
入浴すると一時的に深部体温が上がり、その後に身体から熱が放散されることで、寝つきやすくなる場合があります。湯船につかる場合は、就寝直前を避け、就寝前1~3時間程度を一つの目安にしましょう。
体調や住宅環境によってはシャワーでも問題ありません。無理のない方法で身体を清潔にし、就寝前にリラックスできる時間をつくりましょう。
朝眠くて起きられない場合に考えられる病気
朝眠くて起きられない原因の多くは、睡眠不足や生活習慣、睡眠環境などに関係しています。
一方、十分な睡眠時間を確保しても強い眠気が続く場合や、気分の落ち込み、いびき、睡眠中の無呼吸などを伴う場合は、病気が隠れている可能性もあります。
うつ病
はっきりとした原因はわかっていませんが、精神的・身体的ストレスなどを背景に、脳の働きに何らかの不調が起きることで発症するとされています。
症状はメンタル不調から身体的な症状まで多様なものが見られます。 具体的には、気分の落ち込み、何事にも興味が持てない、不安、食欲低下、疲れやすい、頭が重い・頭痛、首や肩のこりなどがありますが、睡眠にも大きな影響を与え、朝なかなか起きることができません。
朝の症状が一日の中で最も強く見られることも特徴です。無理しすぎず、特に体調・メンタルの不調が見られている場合は休息し、早期に医療機関を受診することも重要です。
うつ病の人にみられやすい行動や、周囲が気づくためのサインについて詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に一時的に無呼吸になり、日中の眠気や集中力低下、身体のだるさなどが出現し、将来的には高血圧、心不全などの心血管系への影響もある病気です。
睡眠中は無呼吸のため、良質な睡眠が得られず睡眠障害を伴います。熟睡できないため、朝は体がだるくなかなか起きられないことが多いです。
睡眠障害以外にも、日中の眠気・集中力低下、身体のだるさ、頭痛、熟眠感が無い、夜間のいびき・睡眠中の無呼吸を家族などから指摘されるなどの症状が目立ちます。
重要な会議中の居眠りや仕事や学業などでのケアレスミスが増える、運転中に居眠りしてしまうなど危険な状態に発展する可能性もあり早期治療が非常に重要です。
睡眠リズム障害
生体リズムが通常の24時間周期とは異なるために生じる睡眠障害の総称です。生体リズムは、体内時計によって調整される生理的なサイクルであり、一般的には夜間に睡眠し、昼間に覚醒するリズムが優勢です。
このリズムがずれていることで朝起き上がれない、夜眠れないなど様々な問題が発生します。
もしかしたら起立性調節障害かも
朝起きられない場合は、起立性調節障害が関係している可能性もあります。
起立性調節障害は、起立したときの血圧や心拍数などを調節する働きがうまく機能せず、さまざまな症状が現れる身体疾患です。特に小学校高学年から中学生ごろに多くみられますが、大人まで症状が続く場合もあります。
主な症状として、朝の起床困難、立ちくらみ、めまい、倦怠感、頭痛、腹痛、動悸などが挙げられます。症状は午前中に強く、午後から夕方にかけて軽くなる場合があります。
ただし、朝眠くて起きられないことだけで、起立性調節障害とは判断できません。睡眠不足や睡眠時無呼吸症候群、概日リズム睡眠・覚醒障害など、ほかの原因も考えられます。
朝の起床困難に加えて立ちくらみや倦怠感などが続いている場合は、セルフチェックを行い、必要に応じて医療機関を受診しましょう。








