中学生の方でもいくら寝ても眠いということはあると思います。部活動で忙しかったり、テスト前で徹夜が続いていたりなどはよくある原因だと思います。
こちらの記事では、中学生のお子さんが寝ても寝ても眠い場合の原因や対処方法、病気の可能性などについて解説していきます。
中学生で寝ても寝ても眠いのはなぜ?原因を解説
勉強中に寝てしまったり、休日は昼過ぎまで寝ているなど、常に眠たそうなお子さんの様子を見ていると、親御さんはとても心配になると思います。
ここでは、一般的に考えられる原因について解説していきます。
睡眠不足
何と言っても睡眠が不足している、睡眠の質が悪いといくら寝ても眠い状態になってしまいます。
特に成長期の子どもは十分な睡眠時間が必須です。睡眠時間が少ないと、成長の遅れ、心の発達の遅れによる精神的な不安定性、集中力の低下などにつながってしまいます。
一般的には、小学生は9-11時間、中学生は8-10時間程度の睡眠時間が必要と言われており、なるべく徹夜や夜更かしをせずに十分な睡眠時間を確保するようにしましょう。
十分に睡眠時間がとれていても質が悪いと疲労回復につながらないため、寝室や寝具など睡眠環境にも注意しましょう。
生活習慣の乱れ
食事、睡眠、運動、これらの生活習慣が乱れていると寝ても眠い状態になってしまいます。十分な栄養は特に成長期の子どもには必要不可欠です。
鉄分やミネラルなどが不足することで貧血になると身体がだるく、寝ても寝ても眠いことになる可能性は十分にあります。
上記でもご説明しましたが、睡眠もとても重要です。就寝前にスマートフォン操作をさけ、良い睡眠をとりましょう。適切な運動は疲労回復にも有効です。
ストレスなど精神的な問題
ストレス状態でも常に眠いという状態は起こりえます。
特に、中学生の場合は、高校受験に向けた授業や部活動などの学校生活での人間関係などでストレスになることが多いかもしれません。
中学生で寝ても寝ても眠い時に考えられる病気
病気の可能性は低いことが多く、一般的にはしっかり寝て、しっかり栄養を摂っていると改善してくることが多いのですが、こちらでは、考えられる病気について解説していきます。
過眠症
過眠症とは、十分な睡眠をとったにも関わらず、日中耐え難い眠気に襲われ、起きているこが困難な状態を言います。
睡眠不足、精神的ストレス、精神疾患、感染症や甲状腺機能異常などが原因となることもあります。
うつ病
はっきりとした原因はわかっていませんが、精神的・身体的ストレスなどを背景に、脳の働きに何らかの不調が起きることで発症するとされています。
症状は気分の落ち込み、何事にも興味が持てない、不安、食欲低下、疲れやすい、頭が重い・頭痛、首や肩のこりなど身体的な症状と精神的な症状の両方が見られます。睡眠にも影響があり、眠れない、朝起きられないなどの状態になることもあります。
月経前症候群
特に女子の場合は、月経に伴って睡眠も変化し、中には月経前にものすごく眠くなってしまうこともあります。
月経前症候群は月経の2週間程前から見られ、腹痛や頭痛、食欲の変化、精神面の不安定性、強い眠気などが見られる状態です。
中学生で寝ても寝ても眠い時の対処法
寝ても寝ても眠い場合、どの様に対処すれば良いのかについて解説していきます。
規則正しい睡眠リズム
何よりもまずは十分な睡眠時間を確保することが最重要です。部活動や学業などで忙しいとは思いますが、夜はしっかり床について睡眠をとり、朝定時に起床するというパターンを定着させましょう。
睡眠前のスマートフォン操作は控え、早朝起床後は日光を浴び、朝食をしっかり摂ることも重要です。
健康的な生活習慣を
睡眠とともに、食事、運動などの生活習慣を今一度見直してみましょう。
バランスの良い食事、特に成長期ではタンパク質や鉄分などを十分に摂取できる食事メニューを考えてみてください。
ストレスの適切な管理
悩みを抱えている場合、相談できる家族や友人、先生などがいれば相談することで少しでもストレスが軽減されるようにしましょう。
ストレス発散にスポーツに没頭したり、買い物に行ったり、読書をしたり、自分が好きなことに没頭できる時間を作ってみることも有効かもしれません。
もしかしたら起立性調節障害かも
寝ても寝ても眠い場合に考えられる原因や可能性のある病気についてここまでご説明してきましたが、それら以外にも起立性調節障害という病気が考えられます。
起立性調節障害は自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで、めまいやふらつき、頭痛、腹痛、だるさ、不眠など様々な症状が見られます。
交感神経と副交感神経は1日の中である程度決まった働きをしています。睡眠中は身体を休めるために副交感神経が優位に働き、朝方になると覚醒し活動するために交感神経が活性化することで私たちの身体は調整を行っています。
しかし、起立性調節障害の子どもの場合、朝方に交感神経の活性が弱いためになかなか起き上がることができない、目覚めない、寝ても寝ても眠いということになってしまいます。
朝起き上がることができないことで、睡眠のサイクルが乱れ、夜は眠気がみられず、なかなか眠りにつくことができないという悪循環に陥ってしまいがちです。
したがって、お子様が寝ても寝ても眠いというような状態が続いている場合、起立性調節障害の可能性を考えておく必要があると思います。
下記の記事では起立性調節障害のセルフチェックについて解説しています。気になる症状がある場合、一度チェックしてみてください。