起立性調節障害とは

急増中の起立性調節障害|273名に効果があった対策などアンケートを実施

2023年3月25日

一般社団法人起立性調節障害改善協会 代表理事 竹田浩一(熊本市中央区)は、2023年3月12日〜3月24日に「起立性調節障害」で悩む方273名へアンケートを実施しましたので、結果を公表いたします。

起立性調節障害(OD)改善ガイドブック

アンケート概要

◆対象者:起立性調節障害を患っている子ども、起立性調節障害を患っている子どもの親

◆対象人数:273人

◆調査方法:インターネットアンケート調査(一般社団法人 起立性調節障害改善協会 親の会Web版

◆調査日時:2023年3月12日〜2023年3月24日

◆調査主体:一般社団法人 起立性調節障害改善協会

※ 本アンケート結果を引用する場合は、「一般社団法人 起立性調節障害改善協会」のURL(https://odod.or.jp/)を使用してください。

※ アンケートの項目によっては、複数回答可能としております。

起立性調節障害に効果があった対策

起立性調節障害には、大きく分けて「非薬物療法」と「薬物療法」の治療法があります。

74%の方が「非薬物療法」を行ったところ、効果があったと回答しています。

起立性調節障害で効果があった対策の内訳

 

効果があったと回答した非薬物療法の主な内容は下記のとおりです。

  • バランスの良い食事(水分や塩分を多めに摂る)
  • 朝日、太陽の光を浴びる(起きる前にカーテンを開ける、遮光カーテンをやめる、光目覚まし時計を活用する)
  • 散歩などの運動
  • 整骨院、鍼灸院
  • プロテイン
  • サプリ(鉄分、ビタミン等)
  • ヨガ、ストレッチ

また、効果があった対策として、「親の接し方」等に関する意見が多く寄せられました。

<効果があった対策(親の接し方)>

・褒める。

・好きなことをさせる。

・焦らさない、焦らなくていい。周りの大人たちは色々言ってきたりするけど、気にしないで、自分のペースで大丈夫と言い聞かせる。

・朝無理に起きずに、起きられる時間に起きて、その後は二度寝せずに起きておく。

・ストレスをかけないよう、のんびり過ごさせる。学校へ行くよう声掛けするのをやめ、本人が行きたいと言ったときだけ、送り出す。選択肢を与え、本人に選ばせる。

・親が笑顔で接する。

・自己肯定感を高められるよう意識する。(そのままでよいよ、がんばってるね、怒らず優しく声かけ)

・無理をさせず、保健室も利用しながら登校。週初めは一番調子が悪いため放課後登校と決めている。1週間のスケジュールを決めている(この日は朝から行く…とかこの時間から行くなど)

・本人の思いに寄り添い、前向きになるような声かけを地道に取り組む。忍耐。何かしら求めない。

・ポジティブワードを心掛ける。

・たくさんハグをするなどスキンシップ。

・朝家を出る時に挨拶はするが無理に起こさない。

・親が思い詰めないこと。

起立性調節障害(OD)改善ガイドブック
起立性調節障害では、非薬物療法で治療することがメインになりますが、場合によっては薬物療法を実施することがあります。

薬物療法で効果があったと回答した対策は下記のとおりです。

<効果があった対策(薬物療法)>

・メトリジン

・ミドトリン

・グランダキシン

・ロゼレム

・エビリファイ

・漢方(小建中湯、大建中湯、五令散等)

 

その他の対策として効果があったと回答された対策は下記のとおりです。

<効果があった対策(その他)>

・発酵食品を食べる。(腸活)

・朝温かい汁物を一口でも飲む

・ツボ押し。

・体調が悪い時はいつも足先が冷えていたので、朝起きたら必ず靴下の上にレッグウォーマーをして必要な時は湯たんぽも活用する。

・常に横にならず、少しずつ身体を動かす。

・寝る前ゲームやスマホは使用しない。

・スマホを布団から離して寝る。

・ペットを飼う。

・朝1度身体を起こして別の部屋に移動する。その後、寝てしまっても良いとして、朝だよというリズムをつける為にも身体を起こす。

・15時頃までずっとベッドに横になって過ごすのではなく、できれば部屋を移動して パジャマから着替える。(出来れば座位の姿勢で)

・仙骨治療

・磁気治療

・硬膜外気体注入療法

・分子栄養療法

・カイロプロテック

 

起立性調節障害の治療法は下記記事で現役医師が詳細に紹介していますので、ぜひ参考にされてください。

 

起立性調節障害 治療法

起立性調節障害 光療法

起立性調節障害 栄養療法

起立性調節障害 運動療法

起立性調節障害 薬物療法

起立性調節障害を患っている方の登校頻度

起立性調節障害を患っている子どもの登校頻度

登校頻度としては、「1ヶ月に7-10回又はそれ以上」が35%、「1ヶ月に1-3回」が16.3%、「ほぼ登校できていない」が32.7%となりました。

全体の約半数は1ヶ月の間で1回以上は登校するものの、3割の方は学校に行くのが難しいという状況です。

一度学校を休みがちになると、精神的にもますます学校に行きづらい状況になってしまうため、早期の対策が重要になってきます。

起立性調節障害を発症した時の年齢

起立性調節障害を発症した時の年齢

発症年齢の傾向としては、小学校から中学校に進学する前後(12歳)から急激に増加しています。

最も多い13歳は、中学1年生、中学2年生の時期です。部活、テスト、人間関係、思春期ならではの悩みなど、これまでになかった初めての経験がストレスを与え、起立性調節障害を発症するというケースも少なくないようです。

アンケート回答者(起立性調節障害を患っている子ども)の性別

起立性調節障害を患っている子どもの性別

性別では、大きな差異はみられませんでした。

診療科

起立性調節障害の子どもが通院している科

中学生までの場合は、一般的に小児科で受診することがメインになります。

高校生からは、内科、心療内科等、症状によって診療科目が異なります。

下記記事では、それぞれの診療科目を紹介していますので、参考にされてください。

 

起立性調節障害障害 中学生 診療科目

起立性調節障害障害 高校生 診療科目

起立性調節障害障害 大人 診療科目

 

本アンケート結果は起立性調節障害のことを世の中に知ってもらうためや、改善のお役に立てればと思いますので、本記事を引用元としてリンクを貼付の上ご自由に転載ください。

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