夜中に目が覚めて、それ以降なかなか眠れないことはありませんか?
実は、この状況は意外にも多くの方が経験されています。すぐに眠れないと、翌日の活動にも影響するので、何が何でも眠らなければと思うと、かえって余計になかなか眠れないですよね。こちらの記事では、夜中に目が覚めて眠れない時の原因や病気の可能性、対処方法について解説していきます。
この様な状況の際に、どの様に対応すればよいかを知っておくと落ち着いて過ごすことができるので、是非最後までお読みください。
夜中に目が覚めて眠れない時はどうするべき?対処法とは?
夜中に目が覚めて眠れなくなったときは、以下の方法を試してみてください。
すぐに眠ろうとしない
翌日の活動に影響がでないように早く眠りたいと思いますが、無理に眠ろうとすると、かえって脳が覚醒してしまうので、「眠れなくても大丈夫」とリラックスすることが大事です。
リラックスできることをする
眠れないときは、以下のようなリラックスできることを試してみてください。
- 深呼吸や瞑想 : ゆっくりと深い呼吸をする
- 軽いストレッチ : 首や肩をゆっくり回す、寝たまま足を伸ばすなど。
- 白湯を飲む : カフェインなしの温かい飲み物で体を落ち着かせる。
- 一度ベッドを出る:20分以上眠れないときは、無理にベッドで過ごさず、一度別の場所に移動してみましょう。
暗めの部屋で読書
眠気がくるまで、リラックスして読書をするのもおすすめです。部屋が明るいと覚醒してしまうので、少し暗めに設定しましょう。
また、スマートフォン操作は、ブルーライトば発せられ眠気を遠ざけてしまうため避けましょう。
スマホや時計を見ない
「何時だろう?」と気になって何度も時計を見ると、焦って余計に眠れなくなることがあります。
一度確認した後はリラックスすることが大切です。
生活習慣の見直し
頻繁に夜中に目が覚める場合は、以下の点を見直すと改善することがあります。
- 寝る前にカフェインやアルコールを控える
- 就寝前のスマートフォンやパソコンの使用を控える
- 寝る前のルーティンを作る(読書、ストレッチなど)
- 朝日を浴びて体内時計を整える
夜中に目が覚めて眠れない原因とは?
夜中に目が覚めて眠れなくなる原因はいくつか考えられます。関与している要因を以下の3つにわけて説明していきます。
生活習慣の影響
生活習慣による影響では下記の3つの要因が考えられます。
カフェインやアルコールの摂取
カフェイン(コーヒー・緑茶・エナジードリンクなど)は摂取後4〜6時間影響が続くため、夕方以降の摂取は控える方が良いでしょう。
眠れないためにアルコールを摂取されるケースを時々ききますが、睡眠を浅くし、途中で目が覚めやすくなるため睡眠前のアルコール摂取も控えましょう。
寝る前のスマートフォン・PC・テレビの使用
スクリーンのブルーライトが睡眠を導くメラトニンというホルモンの分泌を抑え、脳を覚醒させてしまいます。睡眠前の使用は控えましょう。
運動不足または寝る直前の激しい運動
定期的に運動習慣のある方は睡眠の問題が少ないと言われており、運動習慣は非常に重要です。日中の運動不足は、深い睡眠を妨げます。
逆に寝る直前の激しい運動は交感神経を刺激し、寝つきが悪くなるため、睡眠前はリラックス効果のあるヨガやストレッチなど緩やかな運動をしましょう。
ストレスや精神的な影響
ストレスや精神的な影響では下記の2つの要因が考えられます。
過度なストレスや不安
仕事や人間関係のストレスが原因で脳が興奮状態になり、夜中に目が覚めることがあります。
「眠れないと翌日が大変」と考えると、さらにプレッシャーで眠れなくなります。
うつや不安障害
何度も夜中に目が覚める場合、うつ病や不安障害の症状として現れることがあります。
体の不調や健康状態
体の不調や健康状態による影響では下記の3つの要因が考えられます。
加齢による睡眠の変化
一般的に、年齢とともに深い睡眠の時間が減り、目が覚めやすくなります。全然眠れないと思いすぎる必要はありません。
トイレが近い
水分の摂りすぎ、カフェインやアルコールの影響、膀胱の過敏性などが原因で、夜中にトイレに行きたくなり目が覚めることはあります。
体温調節の乱れ
寝室の温度が高すぎる・低すぎるなど温度や湿度など環境の問題が眠りの問題につながることはあります。
また、女性の場合、更年期障害や自律神経の乱れで、寝汗やほてりが起こりやすくなることもあり、寝室の環境や寝具などを適切に保つことは重要です。
夜中に目が覚めて眠れない時に考えられる病気とは?
夜中に目が覚めて眠れない時に考えられる病気ははいくつか挙げられます。考えられる病気を以下の3つにわけて説明していきます。
睡眠障害関連の病気
睡眠障害関連の病気では下記の2つが考えられます。
不眠症
生活習慣やストレスなどが原因で眠りが浅いなどの睡眠障害が見られる状態です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
扁桃腺が大きい、舌が落ち込むなどで気道が狭まり、睡眠中に一時的に呼吸が止まることで脳への酸素供給も薄くなるために、日中の耐えられない眠気や集中力低下が見られる病気です。
いびきが激しく、一時的に息が止まるため、睡眠中に目が覚めてしまうことがあります。
精神的・神経的な病気
精神的・神経的な病気では下記が考えられます。
うつ病・不安障害
精神的・身体的ストレスなどが原因でメンタル不調から身体的な症状まで多様なものが見られます。
気分の落ち込み、何事にも興味が持てない、不安、食欲低下、疲れやすい、頭が重い・頭痛、首や肩のこりなどがありますが、睡眠にも大きな影響を与えます。
内科的な病気
内科的な病気では下記の3つが考えられます。
夜間頻尿(過活動膀胱・前立腺肥大症)
膀胱が過敏に収縮することで、急な尿意(尿意切迫感)や頻尿、夜間頻尿などの症状が現れる病気です。
前立腺肥大は、加齢に伴って前立腺が大きくなり、尿道を圧迫することで夜間頻尿などの排尿トラブルを引き起こす病気です。
逆流性食道炎
胃酸が食道へ逆流し、食道の粘膜が炎症を起こす病気です。胸やけやのどの違和感、げっぷ、慢性的な咳などの症状が現れます。
睡眠中に胸やけで目が覚めてしまうこともしばしばあります。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、体の代謝が異常に活発になる病気です。心拍数の増加、発汗、体重減少、手の震え(振戦)などの症状が現れます。
代謝が活性化しているため、夜間も眠れず、夜中に目が覚めてしまうこともあります。
もしかしたら起立性調節障害かも
夜中に目が覚めて眠れない場合の原因や対処方法についてお話してきましたが、それ以外にも自律神経の異常が原因で睡眠に異常が見られることがあります。
起立性調節障害という病気をご存知でしょうか。自律神経である交感神経と副交感神経の働きが乱れることで、朝起きられない、めまいや倦怠感、腹痛、頭痛、失神など様々な症状が見られます。
交感神経が過剰に働き、睡眠に深く関係している副交感神経の働きが悪くなるため、眠気が来ない、夜更かしをしてしまう、寝つきが悪い、朝起きられない、など睡眠の問題が発生します。
眠りに関する問題を抱えていて、他にも様々な体調不良を認めている場合は、起立性調節障害のセルフチェックを一度行ってみてください。
下記記事ではセルフチェックについて解説していますので、是非確認してみてください。