子どもが普段どおり元気に遊び、食欲もあるものの、唇がいつもより白っぽい、青紫色に見えることがあるかもしれません。
唇の色は、寒さや照明、食べ物の色などによって一時的に変わって見える場合があります。一方で、色が戻らない場合や、息苦しさ、顔色の悪さ、疲れやすさなどを伴う場合は、貧血や心臓・呼吸器に関わる病気などが原因となっていることもあります。
この記事では、元気な子どもの唇の色が悪く見える主な原因や家庭での確認方法、医療機関を受診したい症状について解説します。
唇の色の変化に加えて、朝の起きづらさや立ちくらみ、倦怠感などが続く場合は、起立性調節障害が関係していることもあります。
朝起きられない、立ちくらみ、倦怠感、頭痛、腹痛などを伴う場合は、下記のセルフチェックも参考にしてください。
子供が元気だけど唇の色が悪いのはなぜ?原因とは?
子どもの唇の色が悪く見える場合は、寒さや照明、食べ物の色などによる一時的な変化のほか、貧血などが関係していることもあります。ここでは、主な原因を5つ解説します。
冷えによる血行不良
寒い場所では、体温を保つために皮膚の血管が収縮し、唇や手足が青白く見えることがあります。冷房の効いた室内でも同様の変化が起こる場合があります。
暖かい場所へ移動し、衣服や室温を調整して、しばらくすると唇の色が戻るか確認しましょう。
ただし、体を温めても色が戻らない場合や、唇が青紫色に見える、呼吸が苦しそう、ぐったりしているなどの場合は、寒さだけと判断せず医療機関に相談してください。
呼吸状態の変化
激しい運動や泣いた後などに唇の色が変わって見えることがありますが、通常は休息によって呼吸が落ち着くと元の色に戻ります。
一方で、安静にしていても唇が青紫色に見える、息が速い、胸や肩を大きく動かして呼吸している、ゼーゼーしているなどの場合は、呼吸器や心臓に関わる問題がないか確認が必要です。
呼吸が苦しそうな場合は、無理に深呼吸をさせたり飲食させたりせず、速やかに医療機関を受診しましょう。
色素の薄さや体質によるもの
生まれつき肌や粘膜の色が薄い子供は、もともと唇の赤みが目立たず、青白く見えることがあります。
特に色白の子供や、寒い場所での生活に慣れている地域の子どもたちは、唇の血色が薄く見える傾向にあります。また、遺伝的な体質によっても唇の色には個人差があり、元気でも「唇が白い」と心配になることがあるかもしれませんが、それがその子にとっての“通常の状態”であることも少なくありません。
成長とともに顔色や血色が変化していく場合もあります。普段の健康状態が良好で、食欲や元気に問題がなければ、心配しすぎる必要はないでしょう。ただし、急に色が変わった場合や、他の体調変化がある場合は医療機関の受診を検討しましょう。
唇だけでなく、顔全体が青白い、血色が悪く見える場合は、寒さや肌の色だけでなく、疲労や貧血なども関係していることがあります。元気に見える子どもの顔色が悪い原因については、下記の記事も参考にしてください。
食べ物や飲み物の色素の影響
ブルーベリーや色の濃いジュース、着色料を含むお菓子などを口にしたあと、一時的に唇や口の周りへ色が付くことがあります。
食後に唇の色が変わって見えた場合は、食べたものを確認し、ぬれたガーゼやタオルなどで優しく拭いてみましょう。
拭き取ると元の色に戻り、ほかに症状がなければ、食品の色が付着していた可能性があります。
照明による見え方
蛍光灯や寒色系の照明、スマートフォンなどの画面の光によって、唇が実際より青白く見えることがあります。
唇の色が気になる場合は、明るい自然光の下や、普段使用している照明の下で改めて確認しましょう。ただし、場所を変えても青白さや青紫色が続く場合は、照明の影響だけと判断しないことが大切です。
子供が元気だけど唇の色が悪い場合の対処法とは?
子どもの唇の色が悪く見える場合は、まず寒さや照明、食べ物などの影響を確認し、ほかの症状を伴っていないか観察しましょう。ここでは、家庭でできる主な対応を3つ解説します。
環境による一時的な変化を確認する
唇の色が悪く見える場合は、まず体が冷えていないか、照明の影響がないかを確認しましょう。寒い場所にいた場合は、暖かい場所へ移動し、衣服や室温を調整して、しばらくすると色が戻るかを確認します。
室内の照明によって実際より青白く見えることもあるため、明るい自然光の下で改めて確認することも大切です。
また、食べ物や飲み物の色が付着している場合もあるため、口の周りをぬれたガーゼなどで優しく拭いてみましょう。これらを確認しても色が戻らない場合や、呼吸の苦しさなどを伴う場合は、医療機関に相談してください。
唇の色とほかの症状を記録する
唇の色が変化した時間帯や、寒さ、運動、食事との関係を確認しましょう。呼吸の速さ、咳や喘鳴、顔色、手足の冷たさ、疲れやすさなどもあわせて観察します。
色の変化が一時的で撮影できる場合は、受診時に医師へ見せられるよう、明るい場所で写真を残しておく方法もあります。
ただし、唇が青紫色で呼吸が苦しそうな場合は、記録を優先せず、速やかに医療機関を受診してください。
唇の色が戻らない場合は医療機関に相談する
暖かい場所へ移動しても唇の色が戻らない場合や、同じ変化を何度も繰り返す場合は、小児科やかかりつけ医に相談しましょう。
特に、次のような症状がある場合は早めの受診を検討してください。
- 運動すると息切れしやすい
- 咳やゼーゼーした呼吸が続いている
- 疲れやすさや倦怠感がある
- 顔色や爪も青白い、または青紫色に見える
- 食欲が低下している
- 体重が増えにくい
急に唇が青紫色になった、呼吸が苦しそう、意識がぼんやりしている、ぐったりしている場合は、速やかに救急車を呼ぶなどの対応が必要です。
子供が元気だけど唇の色が悪い場合に考えられる病気とは?
唇の青白さや青紫色が続く場合は、貧血や心臓、呼吸器に関わる病気などが原因となっていることもあります。ここでは、考えられる主な病気を3つ解説します。
心臓に関わる病気
心臓に関わる病気によって血液中の酸素が不足すると、唇や爪が青紫色に見えることがあります。先天性心疾患の多くは乳幼児期までに見つかりますが、病気の種類や程度によっては、成長後に症状が目立つ場合もあります。
運動すると強く息切れする、疲れやすい、失神したことがある、体重が増えにくいなどの症状を伴う場合は、小児科などの医療機関に相談しましょう。
唇の色が急に青紫色になり、呼吸の苦しさや意識の変化を伴う場合は、速やかな対応が必要です。
呼吸器に関わる病気
喘息や肺炎などによって呼吸が十分にできない状態になると、唇や爪が青紫色に見えることがあります。多くの場合、咳、発熱、ゼーゼーとした呼吸、息苦しさなどを伴います。
呼吸が速い、胸や肩を大きく動かして呼吸している、会話が難しいなどの場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
普段から咳や喘鳴を繰り返している場合も、小児科などの医療機関に相談してください。
貧血(鉄欠乏性貧血など)
唇の色が白っぽく見える場合、血液中のヘモグロビンが不足している「貧血」が隠れていることがあります。中でも子供に多いのは「鉄欠乏性貧血」で、鉄分の不足により赤血球の働きが低下し、全身に十分な酸素を運べなくなります。これにより顔色や唇が青白く見えることがあります。
貧血の子供は、元気そうに見えても、疲れやすい、顔色が悪い、食が細い、集中力が続かないといったサインを示すことがあります。とくに偏食気味だったり、急速な成長期にある子供では、鉄の必要量が増えるため注意が必要です。血液検査で診断できるため、気になる場合は一度小児科で相談しましょう。食事指導や必要に応じた鉄剤の服用で改善が見込める病気です。
鉄欠乏性貧血では、唇や顔色の変化だけでなく、疲れやすさ、立ちくらみ、息切れなどが現れることがあります。貧血で見られやすい症状や受診の目安を確認したい方は、下記の記事も参考にしてください。
もしかしたら起立性調節障害かも
子どもの唇の色が悪く見える状態に加えて、朝起きられない、立ちくらみ、頭痛、倦怠感なども繰り返している場合は、起立性調節障害が関係していることがあります。
起立性調節障害は、小学校高学年から中学生頃に見られやすく、立ち上がったときの血圧や脈拍の調節がうまくいかないことで、めまいや立ちくらみ、頭痛、倦怠感などが現れる病気です。症状の種類や程度、現れやすい時間帯には個人差があります。
ただし、唇の色の変化は寒さや貧血、心臓・呼吸器に関わる病気などでも見られるため、唇の色だけで起立性調節障害と判断することはできません。唇の色が戻らない場合や、呼吸の苦しさ、動悸、強い倦怠感などを伴う場合は、医療機関に相談しましょう。
気になる症状がある場合は、下記のセルフチェックも参考にしてください。







