いつも元気に登校していた我が子が急に学校に行きたくないと言い出すと、親御さんは非常に不安になりますよね。
どうして学校に行きたくないのか、イジメられているのか、親はどうしたらいいのか、など様々な疑問が出てくと思います。
こちらの記事では学校に行きたくない子供にどう接していいのか、学校に行きたくない理由などについて解説します。
学校に行きたくないという背景には病気が潜んでいる可能性もあることにも注意が必要です。
学校に行きたくない子どもに対する親のNG言動5選
毎日楽しく学校に行き、学業や部活動、友達との交流など充実した学校生活を送ってほしいと親は思うものです。
その中で我が子が急に学校に行きたくないと言い出すと不安で途方に暮れる方も多いと思います。
親としては、学校には行かなくてもいいとはやはり思えないですし、不安のあまりついつい攻撃的な発言をしてしまったり、うろたえてどう対応したら良いのかがわからなくなってしまうことでしょう。
学校に行きたくない子どもに対する親の言動でこれだけはしないようにしてほしいことをこちらに挙げます。
◆学校に行きたくない理由を何度もしつこく問う
学校に行きたくない理由は子どもによって様々です。親にも言いにくいこともありますし、うまく言葉で言い表せないこともあります。
理由にこだわり答えがでるまで何度も何度も子どもに聞くことは状況を改善させないどころか悪化させてしまいますので避ける方が良いでしょう。
◆学校に行きたくなくても行きなさいと叱責する
「ちゃんと行きなさい」「サボったらだめ」など怒って無理やり学校に行かせることもおすすめできません。むしろ逆効果になります。
子どもは親がわかってくれないと思い余計に学校に行かなくなってしまし、本格的に不登校になってしまうこともあり得ます。
◆親の不安や焦りを感情的に子供にぶつける
子どもの体調が心配であることを伝えることは、親が自分を心配してくれており子どもにとって悪いことではありません。
しかし、心配や不安のあまり「どうして学校に行かないの?」「理由を教えて」「この先どうするの」などと親の感情を出しすぎてしまうのは控えた方が良いでしょう。
一番しんどい状況にあるのは子どもであることを考え、できる限り子どもの感情を優先することが望ましいです。
◆本心ではないだろうと軽く聞き流す
「何を冗談いってるの、早く学校へ行きなさい」などと聞き流してしまうと、子どもは親が自分の意見に耳を傾けてくれなかったと思います。
そうすると、体の状態や気持ちを親に伝えることをしなくなり、引きこもりがちになりなっていきます。
子どもからの一言一言は重要なサイン、SOSになります、本気で聞いてあげてください。
◆対応を祖父母や学校など他人に任せる
他者の相談することは必要ですが、子どもの気持ちを聞いたり、子どもに寄り添うことから避け祖父母など他者に任せることは子どもにとって非常に傷つくことでしょう。
だからと言って、親が一人で抱え込み対応する必要はありません。夫婦間での協力、祖父母や学校、医療機関など周りの色々な人と相談しながら、最終的には子どもの話を聞き、そばにいて寄り添ってあげてください。
学校に行きたがらない子どもへ親がとるべき5つの対応
◆気持ちを伝えてくれたことを受け止める
まずは理由がどうあれ、子どもが学校に行きたくないとしっかりと自分の気持ちを伝えてくれたことに対して受け止め、「よく言ってくれたね。」や「伝えてくれてありがとう。」と子どもに伝えることができると子どもも少し安心します。
◆勇気をもって「休んで良い」と伝える
子どもの気持ちを受け止め、不安な気持ちも大きいとは思いますが、勇気をもって「休んでいいよ。」と伝えることが重要です。
学校に行きたくない原因は、学校での人間関係や先生との関係、イジメや体調不良など様々です。
学校に行きたくないほど子どもは追い詰められている状態にあるので、ひとまずしっかりと休養させることが重要です。
◆症状によっては医療機関を受診する
子どもの気持ちや学校に行きたくない原因がわかる場合や日常生活で体調不良などがある場合、医療機関を早めに受診することが必要です。
うつ病や貧血、その他病気が隠れている場合は、早期受診により症状の早期改善を目指すことができます。
◆サポートしてくれる団体や周囲の人々に頼る
学校に行きたくないと子どもがいった場合に相談できる公的団体として、市区町村の子育て相談窓口、児童相談所、児童相談センター、ひきこもり地域支援センターなどがあります。
専門家に一度相談してみることで対応方法がわかり、親の不安など気持ちのサポートにもつながります。
◆子どもと対話をする
子どもがなんでも相談できる親でいることが何よりも一番重要かもしれません。そうすることで、問題の早期発見、早期解決につながります。
日頃からのコミュニケーションが非常に重要です。子どもが学校に行きたくないと言った場合も、子どもの気持ちに寄り添い、子どもペースで対話を行いましょう。
子どもが学校に行きたくない理由
子どもが学校に行きたくない理由は様々です。大人が想像できないことも多いですが、どの年代においても下記の問題は関連があると考えられます。
- 学校での人間関係
- 学業についていけない
特に小学生では、1日の長い授業時間に非常に疲れてしまうことも多いです。学業については、受験などのストレスから、やはりどの年代においても主因の一つになります。
受験後の高校生の場合、希望に受からなった、希望校に受かったことで燃え尽きてしまった、高校生活への色々な刺激のため放課後遅くなで遊んだりすることで学校に通いたくなくなったなど色々な要素が考えられます。
学年が上がるにつれて、自分の進路や将来に迷い、社会や大人の言動に疑問を感じることも少なくありません。この様に様々な不安やストレスが学校に行きたくない原因になります。
このまま学校に行かない場合|小中高生別
学校に行きたくない子どもがこのまま行かなくなった場合、親御さんは非常に心配になると思います。
この先どうなるのか、勉強・進学はどうなるのか、将来の選択肢が減らないかなど多くの疑問、不安が脳裏をよぎると思います。
このまま学校に行かなかった場合どうなるのか、学年別にご紹介していきます。
基本的に、登校しないことで学校でできる体験、つまり、基本的な学業や友達付き合い、集団生活での我慢などが経験できないことは挙げられます。
◆小学生
小学生の場合、義務教育期間ではありますが、欠席日数が多くても基本的には卒業自体は可能です。
しかし、小学校の間には多くのことを初めて体験する機会が多いため、新しいものに出会った際の対応能力や感動を体験できないことが多くなってしまいます。
◆中学生
中学生の場合、心配になるものの一つに高校進学があると思います。高校進学に関しては、登校日数が少ない場合も可能であることが多いです。
学校によっては出席日数が少ないと審議の対象になることがあるため、個別で確認することが必要です。
◆高校生
高校生の場合も将来のことを考え、やはり卒業できるかという問題が大きな心配事になることが考えられます。
病状に合わせ、通信制や定時制高校を利用することも選択肢になります。学校に行かない時間を使い、自分がしたいことや興味があることを学び将来に生かすこともできます。
もしかしたら起立性調節障害かも
学校に来たくない理由は様々です。友達関係、先生との関係、先輩後輩の関係など人間関係からいじめ、体調不良などが考えられますが、なかなか言い表せない場合も多いものです。
学校に行きたくない場合、中にはうつ病や起立性調節障害などの病気が潜んでいる可能性も十分に考えられます。
特に起立性調節障害は心身の発達、ホルモンバランスが大きく変動する思春期に多い病気です。自律神経である交感神経と副交感神経の働きのバランスが崩れることで、特に早朝起きられないことが大きな問題になります。
その他にも、めまいや頭痛、腹痛、気分不良、動悸など様々な症状がみられます。早朝起床時に活性化する交感神経の働きに不具合が生じ、朝起きることができない、特に午前中は体調が悪く、午後には改善することが多いのが特徴です。
起立性調節障害の場合、早期受診・早期治療が症状の早期改善に重要です。セルフチェックを行い起立性調節障害の可能性が疑われる場合、早期受診をおすすめします。
下記の記事では起立性調節障害の可能性があるのか、症状などからセルフチェックをすることができます。ぜひ一度ご確認ください。