学生さんの中には、朝になると学校に行きたくないと思う日もあるかもしれません。
体調が悪いのか?学校で友達とうまくいってないのか?勉強がついていけないのか?親御さんは子どもが学校に行きたくないと言うと、色々と考え、とても心配になると思います。
こちらの記事では、朝学校に行きたくない原因やその場合に考えられる病気、対処法について解説していきます。
子どもが朝、学校へ行きたくないと訴える背景には、起立性調節障害による体調不良が隠れていることもあります。
朝起きられない症状や立ちくらみ、倦怠感なども伴う場合は、起立性調節障害のセルフチェックも参考にしてください。
朝学校に行きたくないと感じるのはなぜ?原因を解説
朝学校に行きたくない理由は人によっても様々だと思います。私も学生の時、何となく学校に行くのが嫌で休んでしまいたいとついつい思ったことも多々ありました。
こちらでは、一般的に考えられる原因について挙げてみます。

体調不良
やはり体調が悪いと学校には行きたくなくなります。深夜まで勉強していたり、部活動が忙しく十分な睡眠がとれていない場合は身体の疲労が残り体調不良につながります。
体調不良と言っても、発熱や風邪症状など傍で見ていてもわかる症状もありますが、特に強い痛みを感じているわけではないが、何となく気分が悪いということもあり、子ども自身にしかわからない体調不良もあると思います。
学校生活における人間関係の変化
クラスメイトや先生との関係で悩んでいる場合も学校に行くのが嫌になることがあります。
長期休暇の後に登校した際に、仲の良いグループが変わったり、コミュニケーションが不足したことで友情関係が変化する、何てこともあるかもしれません。
学業との関係
勉強についていけないと感じることが不登校の原因になることがあります。
授業に集中できない、集中力が途中で切れてしまい気持ちが落ち着かない場合もあるかもしれません。学業が過度なプレッシャーとなり、それが不安や抑うつの要因になることがあります。
また、それが原因で友人との関係性が変わってしまうこともあり、さらに学校に行きたくないと思う原因になるかもしれません。これらのことが単独で不登校の原因になっていることもあれば、複雑に絡み合って不登校の原因になっていることもあります。
上記で挙げた以外にも、集団生活が苦手、家庭内での問題、自分自身でもわからい場合もあるかもしれません。
朝学校に行きたくないと感じる時に考えられる病気
朝学校に行きたくないと思うことは誰しも経験があることだと思います。
なので、子どもが朝学校に行きたくないと言ってもそれは必ずしも病気ではありませんが、中には以下にご紹介する病気である場合もあるので、参考程度に見て頂けたらと思います。
うつ病
うつ病は、精神的・身体的なストレスなど複数の要因を背景に、気分の落ち込みや興味・喜びの低下などが続き、日常生活に支障が現れる病気です。
子どもや思春期では、悲しそうな様子だけでなく、イライラする、怒りっぽくなる、学校を休む、成績が下がるなどの行動の変化として現れることがあります。頭痛や腹痛、倦怠感などの身体症状を訴える場合もあります。
主な症状として、下記が挙げられます。
- 気分の落ち込みやイライラが続く
- 好きだったことを楽しめなくなる
- 睡眠や食欲が大きく変化する
- 疲れやすく、集中しにくくなる
人によっては朝に症状が強く、午後から夕方にかけて軽くなることもあります。ただし、症状の現れ方には個人差があり、時間帯だけでうつ病と判断することはできません。
気分や行動の変化が2週間以上続いている場合や、死にたい、消えたいと話している場合は、早めに小児科や児童精神科、精神科などへ相談しましょう。
うつ病の人にみられやすい行動や、周囲が気づくためのサインについて詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
適応障害
適応障害は、学校生活や人間関係、家庭環境などの明確なストレスにうまく適応できず、心身にさまざまな症状が現れる状態です。
主な症状として、不安、気分の落ち込み、焦り、倦怠感、不眠、食欲低下、頭痛、腹痛、吐き気などが挙げられます。
症状によって遅刻や欠席が増える、勉強に集中できない、人との関わりを避けるといった行動の変化がみられることもあります。
原因となるストレスを本人の努力だけで解決できるとは限りません。学校や家庭での環境調整が必要になることもあるため、症状が続く場合は、学校の相談窓口や医療機関などへ相談しましょう。
注意欠如・多動症(ADHD)
注意欠如・多動症(ADHD)は、不注意、多動性、衝動性などの特性がみられる神経発達症の一つです。
主な特性として、下記が挙げられます。
- 忘れ物が多い、注意を持続することが難しい
- 授業中にじっとしていることが難しい
- 順番を待つことや、相手の話が終わるまで待つことが苦手
これらの特性によって、授業や集団生活で叱られることが増えたり、学習や友人関係に困難を抱えたりすると、学校へ行くことが負担になる場合があります。
ただし、学校へ行きたくないことだけでADHDと判断することはできません。本人の特性に合った環境調整や学習上の配慮によって負担が軽くなることもあるため、気になる場合は小児科や児童精神科、発達支援の相談窓口などへ相談しましょう。

朝学校に行きたくないと感じる時の対処法
子どもが朝に学校へ行きたくないと言ったときは、無理に理由を聞き出したり、すぐに登校させようとしたりせず、まず本人の体調や気持ちを確認することが大切です。
ここからは、家庭で考えられる対処法について解説します。
原因を考え理解する
まずは、子どもがどのようなことに困っているのかを確認しましょう。
ただし、学校へ行きたくない理由を子ども自身が理解できていない場合や、うまく言葉にできない場合もあります。また、親に心配をかけたくない、話した後に無理に登校させられるのが怖いと感じ、話せないこともあります。
「どうして行きたくないの?」と繰り返し問い詰めず、「今は話せなくても大丈夫」「体調が悪いなら教えてほしい」など、本人が話しやすい雰囲気をつくることが大切です。
起床時刻、睡眠時間、食欲、頭痛や腹痛の有無、休日の様子などを記録すると、体調や生活リズムとの関係が分かることもあります。
学校へ行きたくない状態が続く場合や、体調・気分の悪化がみられる場合は、担任、養護教諭、スクールカウンセラー、小児科などへ相談しましょう。
生活習慣を見直す
今一度生活習慣を見直してみてください。食生活は適切か、しっかり睡眠がとれているか、運動や息抜きはできているかなどは睡眠にも影響します。
睡眠が不適切である場合、身体の不調、心の不調につながることがありますので、生活習慣を整えることも非常に重要です。
休ませる
体調が悪い場合や、本人が強い不安や苦痛を感じている場合は、学校を休ませることも選択肢の一つです。
無理に登校させることで、体調や不安がさらに強くなる場合があります。まずは本人が安心して休めるようにし、体調や気持ちを落ち着かせることを優先しましょう。
一方で、完全に休むことだけが選択肢とは限りません。本人の状態や希望に応じて、下記のような方法を学校と相談できます。
- 遅刻や早退を認めてもらう
- 保健室や別室で過ごす
- 参加できる授業や行事だけに出席する
- 自宅やオンラインで学習する
登校することだけを目標にせず、本人の体調や気持ちに合った過ごし方、学習方法を検討することが大切です。
学校を休んでいる間も、自宅学習が出席扱いになる制度については、下記の記事も参考にしてください。
もしかしたら起立性調節障害かも
朝に学校へ行きたくないと言う背景に、起立性調節障害による体調不良が隠れている可能性もあります。
起立性調節障害は、起立時の血圧や心拍数などを調節する働きがうまく機能しないことで、立ちくらみ、めまい、倦怠感、頭痛、腹痛、動悸、吐き気などの症状が現れる病気です。
症状は朝や午前中に強く、午後から夕方にかけて軽くなる場合があります。朝起き上がれない、起きても身体を動かせないといった状態から、本人が「学校へ行きたくない」と表現することもあります。
その場合は、学校に行く意思がないのではなく、体調不良によって登校できない可能性があります。「怠けている」「夜は元気だから病気ではない」と決めつけないことが大切です。
ただし、朝に学校へ行きたくないという言葉だけで、起立性調節障害と判断することはできません。
子どもに朝起きられない症状や立ちくらみ、倦怠感などがみられる場合は、下記の起立性調節障害のセルフチェックも参考にしてください。セルフチェックを行い、必要に応じて小児科などの医療機関を受診しましょう。
【参考】
田中大介 監修『起立性調節障害(OD)朝起きられない子どもの病気がわかる本』 講談社
厚生労働省 こころもメンテしよう~若者を支えるメンタルヘルスサイト~







