起立性調節障害とは

朝目覚ましが聞こえないのはなぜ?考えられる病気や対策を解説

2023年12月24日

この記事の監修者

医師 錦惠那

医師 錦 惠那

内科一般・腎臓内科・透析科・産業医
保有資格:日本内科学会内科専門医・日本医師会認定産業医

一般社団法人 起立性調節障害改善協会

 

目覚ましの音が聞こえず眠り続けてしまい、大幅に起床時間が遅れる、遅刻するなどの経験がある方も多いのではないでしょうか。

単に目覚まし時計の設定の問題から病気まで様々な可能性が考えられます。こちらの記事では、目覚ましが聞こえない理由やその場合に考えられる病気、対策方法などを中心に解説していきます。

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朝目覚ましが聞こえないのはなぜ?理由を解説


目覚ましが鳴っているのに聞こえない理由は色々あると思いますが、ここでは一般的に考えられるものをご紹介していきます。

睡眠不足

一番考えられる原因は睡眠不足ではないでしょうか。仕事や家事、学業や部活動で忙しく、なかなか十分な睡眠時間を得られていないことも多いと思います。

十分な睡眠時間を確保できていても、眠りが浅いなどの原因で睡眠の質が低下している可能性も考えられます。

低血圧

早朝の血圧が低い場合、起床が困難であることは十分に考えられます。低血圧とは心臓から拍出される血液の圧が小さい、つまり血液量も少ないことが考えられます。

そうすると、全身への血液が少なくなり、起床が困難であったり、起床後もだるさが強く、ぼっとしてしまいなかなかすっきり目覚めることができません。

目覚まし時計の音量が小さい

単純に目覚まし時計の設定の問題や置く場所などの問題かもしれません。

目覚まし時計の音量が小さい、目覚まし時計を置く場所が遠い、目覚まし時計が布団に埋もれているなどの理由で聞えない場合もあるので今一度設定や置く場所などを確認してみてください。

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朝目覚ましが聞こえない時に考えられる病気


目覚ましが鳴っているのに聞こえない理由は色々ありますが、目覚まし時計の設定などを再確認しても起きることができない場合などは病気の可能性もあります。

ここでは可能性のある病気についてご紹介していきます。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に一時的に無呼吸になり、熟眠感がなく、朝の目覚めが悪い、日中の眠気や集中力低下、体のだるさなどが出現し、将来的には高血圧、心不全などの心血管系への影響もある病気です。

パートナーや家族にいびきや睡眠中の無呼吸を指摘されたことがある場合は一度受診することをおすすめします。

概日リズム睡眠障害

生体リズムが通常の24時間周期とは異なるために生じる睡眠障害の総称です。

生体リズムは、体内時計によって調整される生理的なサイクルであり、一般的には夜間に睡眠し、昼間に覚醒するリズムが優勢です。このリズムがずれていることで朝起き上がれない、夜眠れないなど様々な問題が発生します。

睡眠相後退症候群

概日リズム睡眠障害の一つで、自分の体にある睡眠―覚醒の体内時計にズレが生じ、就寝時間、起床時間が遅くなることで日常生活に支障を来す病気です。

夜間にスマートフォン操作やゲームなどをして夜更かしをすることで次第に昼夜逆転の生活状況になっていき、朝はなかなか起きることができず、社会生活でのスケジュールで大幅な遅れをとる可能性があります。

朝目覚ましが聞こえない時の対策


ここまでご説明してきたように、目覚まし時計の音が聞こえない場合、睡眠が不足しているなど身体からのサインであることが多いです。

目覚ましに気が付かず眠ってしまっている状況が続いているようであれば、これからご紹介する対策方法を是非お試しください。

光目覚まし時計を使用する

光目覚まし時計とは、光で自然と目覚めることができる目覚まし時計です。

朝日と同程度の光を浴びることで、朝気持ちよく起きることができ、睡眠リズムを整えることに繋がります。

光目覚まし時計の種類は複数ありますが、光量が2,500ルクス以上あるものがおすすめです。

光量が弱い場合、快適な目覚めに適さないため光量をチェックしておきましょう。

>>光目覚まし時計の詳細を見る

睡眠環境を整える

やはり何より重要なのが良質な睡眠を十分にとることです。睡眠時間もさることながら、睡眠の質も非常に重要です。良質な睡眠を得るためには、睡眠環境、睡眠前の習慣を整えることが非常に重要です。

寝室の温度、明るさ、寝具などが適切か、また睡眠前に覚醒作用のあるアルコールやカフェイン摂取はしていないか、睡眠前の食事やスマートフォン操作はしていないかなどを再確認してみてください。

生活習慣の見直し

上記でご説明しましたように、低血圧の方は朝が苦手であることが多いです。この場合、塩分や水分を中心にしっかりとした食事を摂取することが重要です。

低血圧以外の方においても、バランス良い食事、特に朝食をしっかり摂取することは体内時計のリセット、良眠を得るためにも重要です。また、適度な運動習慣も快適な睡眠を得るために重要です。

目覚ましを複数個設定する

どうしても目覚ましに気が付かない場合は、起きるまで小刻みに目覚ましが鳴るよう複数個設定することも手段の一つです。この際に、音を変化させることも重要かもしれません。

毎日慣れた音だと気が付きにくい場合もあります。その他、誰かに起こしてもらう、目覚ましの音量を上げる、スヌーズ機能を利用するなどを試してみてください。

関連記事:朝起きれない時の対策|原因・考えられる病気とは?長引くと危険

もしかしたら起立性調節障害かも

朝起き上がれない症状はもしかしたら起立性調節障害かもしれません。

起立性調節障害は自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで様々な症状が現れる病気です。自律神経の乱れは睡眠にも深く関連しており、起立性調節障害の方で目覚ましに気が付かない、朝起きることができないという症状で悩んでいることが多い印象です。

起立性調節障害の場合、本来早朝起床時に活性化するはずの交感神経の活性が遅れ、副交感神経も強く働いていることで、身体はなかなか覚醒状態になりません。

この病気は特に思春期前後の子どもに多く見られますが、大人でも見られることがあり注意が必要です。気になる症状がある場合は一度セルフチェックをすることをおすすめします。

>>起立性調節障害のセルフチェックリスト(子ども)|すぐにできる診断テスト

 

>>大人の起立性調節障害セルフチェック項目|診断テスト

 

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【参考】
日本小児心身医学会 起立性調節障害(OD)

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