- 子供がなかなか夜眠れない
- 朝起きるのがつらそうで、学校に遅刻する機会が増えた
このようなお悩みを抱えている親御さんもいるでしょう。
子どもが眠れない原因には、生活習慣の乱れ、ストレス、就寝環境、スマートフォンの使用などが関係している場合があります。一方で、睡眠時無呼吸症候群や睡眠相後退症候群、うつ病などの病気が関係していることもあります。
眠れない状態が続くと、日中の眠気や集中力の低下、朝起きにくい状態につながり、学校生活に影響する場合もあります。そのため、原因を確認し、必要に応じて医療機関で相談することが大切です。
この記事では、子どもが眠れないときに考えられる病気や原因、家庭でできる対処法について解説します。
子どもが眠れない状態が続く場合、生活習慣や就寝環境だけでなく、睡眠障害が関係していることもあります。
まず睡眠の状態を確認したい方は、下記のセルフチェックも参考にしてください。

子どもが眠れないときに考えられる病気
子どもが眠れない状態が続く場合、生活リズムの乱れや一時的なストレスが関係していることがあります。一方で、症状が長引く場合や日中の生活に支障が出ている場合は、病気が関係している可能性もあります。
ここでは、子どもが眠れないときに考えられる病気を紹介します。
睡眠時無呼吸症候群
子どもが眠れない、夜中に何度も目が覚める、日中に強い眠気がある場合、睡眠時無呼吸症候群が関係していることがあります。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が弱くなったり、一時的に止まったりすることで、睡眠の質が低下する病気です。睡眠中に十分に休めないため、朝起きにくい、日中に眠い、集中しにくいといった症状につながる場合があります。
子どもでは、扁桃肥大やアデノイド、顎の形、肥満などが関係することがあります。大きないびきがある、寝ている間に呼吸が止まるように見える場合は、医療機関で相談しましょう。
睡眠相後退症候群
子供が眠れない時は睡眠相後退症候群の可能性があります。睡眠相後退症候群とは、入眠時間と起床時間がそのまま遅い時間帯にスライドしてしまう病気であり、主に体内時計が乱れてしまうことが原因です。
体内時計は日常生活のさまざまな事象を受けて常に適正化されますが、逆に不適切な行動を行うと容易にずれてしまいます。例えば、深夜までスマホゲームを行ったり、土日の朝は昼過ぎまで眠っていたりすると、体内時計が乱れていきます。
その結果、夜眠れなくなり学校に遅刻するなど、日常生活に支障が出てしまいます。睡眠相後退症候群は軽度であれば自身の生活習慣や睡眠習慣を見直すことで改善が見込めるため、早期から対策することが重要です。
夜眠れない、朝起きられない、昼夜逆転気味になっている場合は、生活リズムの乱れが関係していることもあります。寝れない状態や昼夜逆転が続く場合の対処法は、下記の記事も参考にしてください。
夜驚症
夜驚症は、睡眠中に突然起き上がったり、叫んだり、強い不安を示したりする睡眠障害のひとつです。子どもにみられることがあり、本人は翌朝覚えていない場合もあります。
多くは成長とともに落ち着くことがありますが、頻度が多い、けがの危険がある、家族の生活にも大きく影響している場合は、医療機関で相談しましょう。
ムズムズ脚症候群
子どもが眠れない場合、ムズムズ脚症候群(レストレスレッグス症候群)が関係していることもあります。ムズムズ脚症候群は、じっとしていると脚にむずむずするような不快感が出て、脚を動かしたくなる状態です。
寝る前や安静にしているときに症状が出やすく、脚の不快感によって寝つきにくくなる場合があります。子どもでは症状をうまく言葉で説明できず、「脚が気持ち悪い」「じっとしていられない」と表現することもあります。
原因がはっきりしない場合もありますが、鉄不足などが関係することもあります。脚の違和感で眠れない状態が続く場合や、日中の眠気が強い場合は、医療機関で相談しましょう。
うつ病
子どもが眠れない場合、うつ病などのこころの不調が関係していることもあります。
うつ病は、精神的・身体的ストレスなどを背景に、脳の働きに不調が起こることで発症すると考えられています。子どもでも、進級や転校、友人関係、家庭環境の変化などがきっかけになる場合があります。
症状としては、不眠や過眠、気分の落ち込み、興味や意欲の低下、食欲の変化、疲れやすさ、集中力の低下などがみられることがあります。
眠れない状態に加えて、気分の落ち込みや意欲の低下などが続く場合は、本人だけで抱え込まず、医療機関や相談窓口で相談しましょう。
思春期にみられやすいうつ病の症状については、下記の記事も参考にしてください。
子供が眠れない原因とは?
子供が眠れない多くの原因は、上記で紹介したような疾患ではなく、普段の生活習慣や環境に問題があります。疾患の場合は病態に合わせて医療機関での治療が必要となりますが、生活習慣や環境に問題がある場合は自身で改善可能なことも多いです。
ここでは、子供が眠れない原因を3つ紹介します。子供の生活や環境に当てはまっているものがないか確認し、もし当てはまっている項目があればぜひ改善を目指しましょう。
環境の変化によるストレス
子供が病気以外で眠れなくなる原因として、環境の変化によるストレスが挙げられます。子供は精神的にもまだ成熟しておらず、日常生活のさまざまなシーンでストレスを感じやすいです。具体的にはクラス替え、進級や進学、受験、対人関係、親子関係、思春期などが挙げられます。
ストレスが溜まると自律神経の機能が乱れ、自律神経は睡眠周期を司っているため、連動して睡眠周期も乱れてしまうことで不眠に陥ります。
通常、夜間の就寝時には副交感神経が活性化することで身体が「おやすみモード」に入りますが、ストレスによって持続的に交感神経が活性化することで身体がおやすみモードに移行できなくなるのです。
子供がストレスを溜め込まないように、定期的に発散させてあげたり、話を聞いてあげると良いでしょう。
就寝環境の問題
子供が病気以外で眠れなくなる原因として、就寝環境の問題が挙げられます。就寝環境は睡眠と密接な関わりを持ち、不適切な就寝環境では睡眠の質が低下し、眠れない原因となります。
部屋の温度や湿度が不適切・遮光や防音が不十分・振動が伝わる・寝具の硬さが不適切などの要因で睡眠の質は顕著に低下し、子供の不眠の原因となるため注意が必要です。
就寝環境は比較的容易に改善できるため、ぜひこれを機に見直してみると良いでしょう。
スマホなどの影響
子供が病気以外で眠れなくなる原因として、スマホやPCの影響が挙げられます。近年では小学生や中学生でもスマホやPCを触る子供が増え、特に深夜までスマホやPCを触る子供が問題視されています。
就寝前にPCやスマホから発せられるブルーライトは脳内におけるメラトニン合成を抑制し、このメラトニンは安眠を誘うホルモンであるため、メラトニン合成が抑制されることで眠れなくなるわけです。
そのため、少なくとも就寝の2時間前までにはスマホやPCを触るのは控えることが重要です。

子供が眠れない場合の対処法
子どもが眠れない状態が続くと、日中の眠気や集中力の低下、朝起きにくい状態につながることがあります。
まずは生活習慣や就寝環境を見直し、できることから整えていきましょう。
ここでは、子どもが眠れない場合の対処法を3つ紹介します。
規則正しい生活を心がける
子どもが眠れない場合、まずは生活リズムを整えることが大切です。毎日できるだけ同じ時間に起きる、朝に日光を浴びる、朝食をとる、日中に体を動かすなどの習慣は、睡眠リズムを整えるうえで役立ちます。
食事では、栄養バランスを意識することも大切です。トリプトファンを含む乳製品や大豆製品、たんぱく質を含む食品、ビタミン類を含む野菜や果物などを、食事全体のバランスを見ながら取り入れましょう。
就寝前のスマホ使用を控え、入浴の時間を調整する
寝る前のスマートフォン使用は、寝つきにくさにつながる場合があります。少なくとも就寝前は画面を見る時間を減らし、読書やストレッチなど、落ち着いて過ごせる時間に切り替えるとよいでしょう。
入浴は、時間帯によって睡眠に良い影響を与えることがあります。就寝直前の熱いお風呂は体温が上がり、寝つきにくくなる場合があるため、寝る少し前に済ませるとよいでしょう。
医療機関を受診する
生活習慣や就寝環境を見直しても眠れない状態が続く場合は、医療機関で相談しましょう。睡眠障害の背景に、病気が関係していることもあります。
夜驚症のように成長とともに落ち着くことがあるものもありますが、睡眠時無呼吸症候群、うつ病、レストレスレッグス症候群などでは、原因に応じた対応が必要になる場合があります。
日中の強い眠気、朝起きられない状態、大きないびき、呼吸が止まる様子、気分の落ち込みなどが続く場合は、小児科や睡眠外来などで相談するとよいでしょう。
子どもの睡眠障害では、原因によって薬が検討されることもあります。ただし、市販薬や睡眠薬を自己判断で使うのは避け、医師に相談することが大切です。
子どもの睡眠障害で使われることがある薬や、市販薬を使う際の注意点については、下記の記事も参考にしてください。
もしかしたら起立性調節障害かも
子どもが夜眠れない、朝起きられない状態が続く場合、起立性調節障害が関係していることもあります。
起立性調節障害では、自律神経の働きや血圧・脈拍の調整がうまくいかず、朝起きられない、立ちくらみ、めまい、倦怠感、頭痛、腹痛、吐き気、動悸などの症状がみられることがあります。
特に朝から午前中にかけて体調が悪く、午後や夕方になると少しずつ動けるようになる場合があります。そのため、夜に眠りにくくなり、睡眠リズムが乱れることもあります。
ただし、眠れない状態だけで起立性調節障害と判断することはできません。睡眠相後退症候群、睡眠時無呼吸症候群、うつ病、ストレス、生活リズムの乱れなどが関係している場合もあるため、症状が続く場合は医療機関で相談しましょう。
朝起きられない、立ちくらみ、倦怠感、頭痛、腹痛、吐き気などを伴う場合は、起立性調節障害の可能性を確認することも大切です。下記のセルフチェックも参考にしてください。









