- すぐ横になってしまう
- 座っていることもできない
そんな症状ありませんか?
実際に座っていられないような状態であれば重篤な疾患の可能性もあるため早期に精査すべきですが、その前にどんな病気の可能性があるのか、ある程度理解しておくことが重要です。
そのような症状を発症する病気の中でも、特に小学生高学年や中学生の場合は起立性調節障害(OD )という病気の可能性が高いです。
自起立性調節障害に罹患した場合、運動ができないならまだしも立っていることすらままならない可能性もあるため、早急な対応や診断が必要になります。
そこで本記事では、すぐ横になってしまう症状について分かりやすく解説します。
「すぐ横になる、座っていられない」
その症状、もしかしたら起立性調節障害かも?
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「すぐ横になる、座っていられない」の原因
多くの人が体調不良の時に、立っていられず横になってしまったなんて経験をしたことがあるはずです。しかし、元気だった子供が急にそんなことになれば、びっくりしてしまいますよね。
人間が立位や座位を保持するためには、まず脳の機能が正常でなくてはなりません。脳から各筋肉に送られる指令が正常でなければ、筋肉がうまく動いてくれないからです。
脳に栄養を送るための血液量が低下したり、血液内の赤血球が低下すると酸素が運搬できなくなり、脳は栄養不足でまともに指令を送ることができなくなってしまうわけです。
仮に脳が正常でも、筋肉に異常があればやはり立位や座位の保持は困難です。筋肉や脳が正常に働くためには、エネルギー源としてブドウ糖や酸素、カリウムやナトリウムやカルシウムなどの各種電解質が必要になります。
また、筋肉や脳以外にホルモンバランスの乱れも正常な肉体の活動を抑制してしまう可能性があります。特に、甲状腺ホルモンが不足してしまうと細胞の代謝が低下してしまい全身倦怠感とともに立位保持も困難になります。
このように原因は多数列挙できますが、身体的な理由以外に精神的な理由も挙げられるため、「すぐ横になってしまう」という症状から原因を確定させるには、医療機関での診察や検査が必須です。
とはいえ、患者が小学生や中学生の場合は、先天的な病気がなければ基本的には健康体のはずであり、罹患する病気も限られてきます。医師も症状に対してある程度予測をつけて診察や検査を行います。
では、実際にこのような症状が出た時、具体的にどういった疾患を疑うべきなのでしょうか?
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「すぐ横になる、座っていられない」時に考えられる病気とは
まず最初に、貧血が挙げられます。貧血と聞くと一般的に血液量が少ないと思う人も多いと思いますが、そうではありません。貧血は血液量が十分であっても、血液の中に含まれるヘモグロビンという成分が少ない状態のことです。
血液内の赤血球に含まれるヘモグロビンは酸素を運搬する能力を持っていて、ヘモグロビンによって脳や心臓などの重要臓器に酸素が供給されます。
逆に様々な理由でヘモグロビンが失われると、血液量が十分にあっても酸素運搬能力の低い血液になってしまい、脳は酸素不足に陥ってしまうのです。特に中学生の女児で月経開始に伴い貧血に罹患しやすいです。
わかりやすくいえば、血液の量ではなく質が低下した状態です。この状態で急に立位や座位になると、重力の影響で脳血流が低下し、脳の酸素不足が進行してしまい倒れてしまうのです。
次に、甲状腺機能低下症と呼ばれる疾患が挙げられます。甲状腺機能低下症とは、その名の通り甲状腺ホルモンの分泌量が低下して、機能を果たさなくなってしまう病気です。
甲状腺ホルモンは代謝に関与しており、脂質などの成分からエネルギーを抽出して細胞が働くためのエネルギー源を生み出しています。わかりやすくいえば「元気の源」ホルモンなのです。
そのため甲状腺機能が低下してしまうと、代謝が抑制されて細胞はエネルギー源不足になり、無気力、易疲労感、浮腫、寒がり、動作緩慢、便秘などの症状が出現します。
逆に、甲状腺機能亢進症の場合も代謝が亢進しすぎて易疲労感や倦怠感が出現するため、すぐ横なってしまうような症状が出てしまうこともあります。
次に、うつ病が挙げれらます。うつ病は精神疾患ですが、すでに病態はある程度解明されています。脳の中の神経同士をつなぐ神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン)が枯渇してしまう病気です。
元々の性格やストレスによって発症し、小児でもいじめや環境の変化で罹患する可能性のある病気です。うつ病になると気分が落ち込み、意欲が低下し、進行すると体動困難になることもあります。
上記2つのような内科疾患ではありませんが、横になってしまうという症状はうつ病にも共通しています。
もしかしたら起立性調節障害かも
上記のような疾患が否定された場合、起立性調節障害の可能性もあります。起立性調節障害は起立時の脳血流低下によってふらついたりめまいがする病気です。
肉体の急激な成長に対して自律神経の発達が追いつかないことで発症するため、特に小学生高学年から中学生にかけての発症が多い病気です。
横になることで脳血流が回復して症状が改善するため、貧血や甲状腺機能低下症のような疾患と似たような症状になります。
「すぐ横になる 座っていられない」の治療法
もし「すぐ横になる 座っていられない」の症状が出た場合、まずは無理をさせずに横にならせてください。病気である以上、根性だけでは立位や座位は保持できません。
その上で、早期に医療機関に受診すべきです。貧血や甲状腺機能低下症、うつ病は明らかに医学的介入が必要な疾患であり、医療機関で精査を行った上でこれらの疾患が否定されれば起立性調節障害の可能性が高いです。
起立性調節障害であれば、こまめに水分補給をしたり、座り方や立ち方1つとっても症状を抑える方法があります。だからこそ早期に診断をつけて介入していくことが重要なのです。
横になってしまう症状の原因となりそうな疾患について解説してきましたが、これらの疾患は検査しなくては診断できません。ですが、起立性調節障害に関してはご自宅で簡易的にチェックする方法もあります。
下記記事では、起立性調節障害のセルフチェック方法が詳しく解説されています。早期発見できる可能性もあるため、気になる方はぜひ参考にしてください。
下記記事では「起立性調節障害の治療法」をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。