眠れないことは誰にでもよくあることではないでしょうか。
しかし、翌日は仕事や学校などがある場合、翌日に備え体を少しでも休めたいとお考えになると思います。
そのような場合、眠れなくても横になるだけでも効果があるのか、眠れない原因や眠れない時の対応方法などについて解説していきます。
眠れない時に横になるだけで効果はある?
眠れない時、少しでも身体を休めていようと、部屋を暗くして横になる人もいるではないでしょうか。色々な考え方がありますが、実はあまり良いとは言えません。
眠れない夜、暗い部屋の布団の中でじっとしていると、次第に布団が眠れない場所だと脳が認識してしまう可能性があります。また、夜、暗い中部屋でじっとしていると、考える必要がないことを考え始める傾向があるのです。ストレスに感じていることや不安、悩みなどを繰り返し考えてしまい、さらに眠ることができない状態になりかねないのです。
一方で、眠れなくても身体を横にして休めることは肉体的には非常に重要な休息になりますし、リラックス効果があります。
したがって、眠れない時は、眠りを遠ざけるような行為(スマートフォン操作やテレビ視聴、興奮してしまうような動画や音楽の視聴など)を控え、ソファーなどでリラックス効果のある音楽やアロマを焚くなどして過ごし、眠たくなった後に布団に入るのが良いのではないかと考えます。
関連記事:眠れないまま朝になった時の対処法を5つ解説|仕事や学校はどうするべき?
眠れない時の対処法
眠れない時にまず介入できることとしては、生活習慣の見直しがとても重要です。生活習慣が乱れていると睡眠へも影響します。
具体的には、バランスのとれた食事をできているか、就寝時間や睡眠時間、寝室の環境は適切か、適度な運動をしているか、ストレス発散・気分転換ができているかなどです。それ以外にも、眠れない時に効果的な対処法をご紹介していきます。
入眠前の入浴
湯船につかることは健康に良い影響を与えることが非常に多いです。全身の血行を良くし体を温めることで、冷え性の改善、血流促進、代謝の亢進などの影響が期待できます。
また、入浴することでリラックス効果を得ることもできます。一般的に、私たちは体内深部の温度が下がると眠くなるという性質がありますので、入浴で体を温めることで、お風呂あがりに体温が下がっていくことで、自然と眠りへと誘導してくれます。
就寝の1~2時間程前にぬるま湯につかることが大切です。
眠りへと誘導するツボを押す
眠れない時に押すと効果的なツボには、百会、失眠、内関などがあります。
また、耳みは多くのツボがあり、自律神経を整えるためには耳をマッサージすることも効果的です。詳細は下記記事をご覧ください。
関連記事:眠れない時の対処法を4つ解説-眠れない時のツボも紹介
眠れない時におすすめの飲み物
私たちは、深部体温が下がることでメラトニンという眠りを誘導するホルモンが分泌され自然と眠りへと導かれます。汗をかくことで身体の熱を逃し体温調節が可能になります。
深部体温を下げる際にも私たちは汗をかいているため、睡眠前に水分補給をすることも非常に重要です。水分を摂りすぎると、夜間にトイレに行きたくなってしまい、中途覚醒することで睡眠が妨げられてしまいますので、睡眠前にはコップ1-2杯程度の水分摂取が望ましいでしょう。
この際に、温かい飲み物を飲むことも入眠には非常に効果的と言えます。温かい飲み物で内臓を温め、次第に体温が低下していくことで自然な入眠を導くことができます。また、温かい飲み物を飲むことで副交感神経が優位に働き、リラックス効果も期待できます。
関連記事:【医師解説】眠れない時におすすめの飲み物7選|控えるべき飲み物も紹介
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眠れない原因とは?
眠れない原因は様々です。生活習慣の様々なことが不眠に関連しています。
- 寝室の環境が不適切
- 睡眠前の食事やカフェイン摂取
- 不規則な生活を送っている
- 睡眠前のスマートフォン操作
- 強いストレスを感じている
これら以外にも眠れない原因が病気である可能性もあります。下記記事では、眠れない原因について詳細にご紹介しているので、是非ご一読ください。
眠れない時に考えられる病気
ここまでご説明してきました生活習慣やストレス、日光不足や夜間のスマートフォン操作で不眠を来すこと以外の原因としては病気が考えられます。概日リズム障害、睡眠時無呼吸症候群やうつ病などその他多くに病気があります。
概日リズム障害
体内時計によって睡眠や覚醒のリズムを整えていますが、この体内時計が乱れることで睡眠時間が夕方に早まってしまったり、就寝時間が来ても眠気が来なかったりします。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に一時的に無呼吸になり、日中の眠気や集中力低下、体のだるさなどが出現し、将来的には高血圧、心不全などの心血管系への影響もある病気です。
睡眠中は無呼吸のため、良質な睡眠が得られず睡眠障害を伴います。
うつ病
はっきりとした原因はわかっていませんが、精神的・身体的ストレスなどを背景に、脳の働きに何らかの不調が起きることで発症するとされています。
気分が落ち込み、何事にも興味が持てなくなり、食欲低下や睡眠障害を来し、疲れやすく、日常生活に支障をきたす場合も多い病気です。
関連記事:眠れない時に考えられる6つの病気-セルフチェックや生活上の注意点を解説
もしかしたら起立性調節障害の可能性がある
起立性調節障害という病気をご存じでしょうか。
この病気は思春期によく見られる病気の一つであり、睡眠に支障を来します。起立性調節障害は自律神経である交感神経と副交感神経の調整のバランスが崩れることで様々な症状がみられる病気です。
典型的には、朝起き上がれない、午前中は頭痛やめまい、ふらつき、全身倦怠感などの様々な症状が見られ調子が悪く、午後にかけて次第に症状が改善します。
午前中は集中力や注意力が散漫で、ベッド上やソファーで横になっていることも多く、午後には症状は改善していき、逆に就寝時間になっても眠気が見られず、夜更かしをしてしまう状態になります。眠れないまま朝を迎えたり、朝方に眠気が起こることもあります。
この様に、起立性調節障害は睡眠の質やリズム障害を来します。思春期に多い病気ではありますが、大人でも起立性調節障害が見られることもあり、自律神経の調整が乱れることはあるため注意が必要です。
眠れない以外にも、体調不良が続いている場合、早めに医療機関を受診することをおすすめします。以下の記事では、起立性調節障害のセルフチェックについてご紹介しております。是非一度ご覧ください。
◆起立性調節障害のセルフチェックリスト(子ども)|すぐにできる診断テスト
関連記事:眠れない時は病院を受診するべき?症状別に受診したほうがよい場合を解説