起立性調節障害とは、自律神経である交感神経と副交感神経の働きのバランスが崩れることでめまいやふらつき、たちくらみ、頭痛、腹痛など様々な症状を来す病気です。
朝起き上がることが難しく、午前中も体調不良で起き上がることができないなど辛い症状が多い病気ですが、難病に指定されているのかと思われたことはありませんか?
結論としては、起立性調節障害は難病指定されていません。本記事では、指定されていない理由や今後指定される可能性について解説します。

難病指定の基準
まずは、「難病」と「指定難病」の違いや、指定されるための基準から解説します。
厚生労働省は、難病患者への医療や支援について定めた「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」を制定しています。
難病法では、難病患者に対する良質かつ適切な医療の確保や療養生活の質の維持・向上を目的として、医療費助成制度や調査研究、療養生活環境整備事業などを定めています。
難病とは、「発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない、希少な疾病であって、長期の療養を必要とする疾病」と定義されています。
そのうち、次の要件を満たし、厚生科学審議会の意見を聴いたうえで厚生労働大臣が指定した疾病が「指定難病」です。
- 国内の患者数が人口の約0.1%程度に達しない
- 客観的な診断基準、またはそれに準ずる基準が確立している
指定難病と診断され、重症度などの条件を満たした場合は、医療費助成の対象となります。2026年4月時点では、348疾病が指定難病に指定されています。
起立性調節障害は難病に指定されている?
2026年4月時点で、起立性調節障害は指定難病に含まれておらず、難病法に基づく医療費助成の対象ではありません。
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難病指定されていない理由
起立性調節障害が指定難病に含まれていない理由は、明確に公表されていません。ここでは、指定難病の要件と起立性調節障害の特徴を照らし合わせて考えてみましょう。
<発病の機構が明らかでない>
起立性調節障害では、起立時の循環を調節する自律神経の働きに問題が生じます。詳しい発症機序には不明な点もありますが、身体の成長や体質、水分不足、活動量の低下、心理社会的なストレスなど、複数の要因が関係すると考えられています。
<治療方法が確立していない>
起立性調節障害には、すべての患者を根本的に治せる特効薬はありません。一方で、水分・塩分摂取や生活習慣の調整、運動療法、薬物療法、心理社会的な支援など、症状や重症度に応じた治療方法があります。
<希少な疾病であるか>
起立性調節障害は思春期に比較的多くみられ、中学生では軽症例を含めて約10%に症状があるとされています。そのため、指定難病の患者数に関する要件を満たさない可能性が高いと考えられます。
<長期の療養を必要とする疾病であるか>
起立性調節障害は、成長とともに症状が改善する方がいる一方、重症の場合は症状が長期間続き、学校生活や日常生活に大きな支障を来すこともあります。そのため、短期間で改善する病気とは一概にいえません。
以上から、起立性調節障害が指定難病ではない主な理由としては、特に希少性に関する要件を満たさない可能性が高いことが考えられます。ただし、指定されていない理由が公式に示されているわけではありません。
起立性調節障害が改善するまでの期間や、症状が長引くケースについて詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
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今後難病に指定される可能性
起立性調節障害によるつらい症状に苦しみ、長期的な治療や支援を必要としている方もいます。しかし、思春期に比較的多くみられ、指定難病の患者数に関する要件を満たさない可能性が高いことから、現時点では指定難病に追加される可能性が高いとはいえません。
ただし、指定難病の対象は、医学的な知見や国の審議によって今後変更される可能性があります。指定難病ではないことは、症状が軽いことや治療の必要がないことを意味するものではありません。
症状が長引く場合は、主治医と相談しながら、本人の状態に合った治療や生活上の対応を続けることが大切です。
下記記事では、起立性調整障害の治し方に関して詳しく説明していますので、ぜひご一読ください。
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