「子供が起立性調節障害で通学に支障をきたしている」「このまま普通の全日制高校に進んでもいいのだろうか?」このようなお悩みや疑問を抱えている親御さんも少なくないのではないでしょうか?
中学生までは義務教育のため問題ありませんが、高校生の場合は進級のための単位や出席日数が定められているため、病欠や不登校の程度によっては卒業できない可能性もあり、子供の将来にも大きな影響を与えます。
そのため、起立性調節障害の子供を持つ親御さんの中には、高校の選び方に慎重になっている方も多いと思いますが、選択肢は何も全日制高校だけではありません。
医師としての経験も踏まえて言えば、自分のペースに合わせた学習で単位を取ることができる通信制高校も選択肢に取り入れるべきです。
そこでこの記事では、起立性調節障害の子供におすすめの通信制高校を紹介します。この記事を読むことで、それぞれの学校のおすすめの理由や選び方、選ぶ際の注意点などを知ることができます。
関連記事:起立性調節障害の治し方・親ができること・治った方の事例を解説
起立性調節障害の子どもにおすすめの通信制高校5選
起立性調節障害の子どもにおすすめの通信制高校を5つ紹介します。
さくら国際高等学校 東京校
起立性調節障害の子どもには、さくら国際高等学校 東京校がおすすめです。
「誰もが安心して登校できる」をコンセプトに、それぞれの体調や状況に見合った登校ペースを相談しながら作っていける学校です。
また、入学時に進学コース、美術・イラストコース、総合エンターテインメントコース、ペット・アニマルコースを自分で選ぶことができ、どのコースからも、大学、短大、専門学校などに進学することができます。
さらに、病欠が続いたときには担任の先生が家庭訪問を定期的に行ってくれるため、学校に行かなくてもコミュニケーションを取ることができます。
転入生も多いため、起立性調節障害で全日制の高校での生活がうまく送れていない方にとっても安心でしょう。
まずは資料請求で学校のカリキュラムや校風などを確認してみましょう。
鹿島学園高等学校
起立性調節障害の子どもには、鹿島学園高等学校もおすすめです。
元々は鹿島アントラーズのホームスタジアムの近くにある全日制の鹿島学園高等学から始まりましたが、2004年に「生徒ひとりひとりが自分を見つめ直し、次の一歩を踏み出す足がかりをつくること」を目的として通信制高校を開設しました。
週2日~5日制、週1日制、自宅学習制、個人指導制、家庭教師制、ネット指導制の6つの学習スタイルから選択できる点が魅力です。
また、全国に学習等支援施設を持つため、生徒ひとりひとりをしっかりサポートしてます。
鹿島学園では全日制と同じ高卒資格を得られるため、安心できる親御さんも多いでしょう。
まずは資料請求で学校のカリキュラムや校風などを確認してみましょう。
北海道芸術高等学校(東京池袋キャンパス)
起立性調節障害の子どもには、北海道芸術高等学校(東京池袋キャンパス)もおすすめです。
大きな特徴は、普通科目はもちろんのこと、多様な芸術科目(マンガ・イラスト、声優、ファッション・ビューティー、美容師、ミュージック、ダンス、美術、メディアクリエイターコース)でも単位を取ることができる点です。
選択するコースによって学校でのスケジュールも異なりますが、3年で74単位以上取ることで卒業できます。
また、通信制高校の場合は、レポートのほかに一定期間学校に通って授業を受ける必要があります(これをスクリーニングという)が、雄大な北海道の大地に建つ校舎や宿舎に感動する生徒も少なくないため、楽しく登校できるようになった生徒も多いです。
オンラインによる授業の提供も充実しており、自宅でも学校でも楽しく過ごせる点で、起立性調節障害の子供にはおすすめできます。
まずは資料請求で学校のカリキュラムや校風などを確認してみましょう。
飛鳥未来高等学校
起立性調節障害の子どもには、飛鳥未来高等学校もおすすめです。
自分のペースで自由に通学できる自由登校制や、週に3日・5日の通学を選べるクラス制など、多様な学習コースを選ぶことができます。
また、所属する担任教師全員が『不登校対応カウンセリング基礎』『非行対応カウンセリング基礎』という資格を取得しており、相談に乗ってくれる相手としても安心感があります。
卒業までに定められた単位を取れば卒業できる単位制高校であり、以前いた学校での取得単位も引き継いでくれるため、転入生にも優しい学校と言えるでしょう。
全国にキャンパスを持っているため、住んでいる地域に関係なく通いやすい点でも魅力です。
つくば開成高等学校
起立性調節障害の子どもには、つくば開成高等学校もおすすめです。
「未来の自分を作る」をコンセプトに、不登校や対人関係に問題を抱える子供達が自信を持ち成長していけるような環境を提供しています。
自由に通学頻度を設定できる「一般コース」、週に数回は通学し基礎から学力が向上できる「基礎基本徹底コース」、大学進学を目指した「進学コース」の3つから学習プランを選べます。
オンラインでも学習可能であり、他の学校と比較すると、より学業に特化した通信制高校といえるでしょう。
サテライトを含めて校舎は茨城県内に集中しているため、茨城県に住んでいる方にとってはぜひ利用したい学校です。
起立性調節障害の子どもが通信制高校を選ぶ際のポイント3選
起立性調節障害の子どもが通信制高校を選ぶ際のポイントを3つ紹介します。
通う場所
起立性調節障害の子どもが通信制高校を選ぶ際のポイントとして、通う場所が挙げられます。
通信制高校ではスクリーニングによって一定期間は通学する必要があるため、通いやすい学校を選ぶ方がより楽に学校生活を送れるでしょう。
特に、鹿島学園高等学校や飛鳥未来高等学校では全国にサテライト校を持つため、地方の方でも気楽に通いやすいです。
一方で、通信制高校のスクーリングは年間20日間程度が基準であり、そこまで高いハードルではありません。
そのため、地方にしかないなどの一部の学校では一定期間宿泊して集中的に登校する「集中スクーリング」という制度を設けている学校もあります。
自分の環境やライフスタイルに合わせて、学校の場所を選ぶと良いでしょう。
通い方
起立性調節障害の子どもが通信制高校を選ぶ際のポイントとして、通い方が挙げられます。
通信制高校に通う生徒の環境や状況はさまざまですが、特に起立性調節障害の場合は午前中や起床時に症状が強く、午後や夕方に改善するという特徴があるため、自分の症状でも困難なく通える学校がいいでしょう。
具体的には、午前中はオンラインでの学習を提供していて、午後からは通学の授業を提供しているような学校がいいでしょう。
また、鹿島学園高等学校のように家庭教師制のコースを提供している学校であれば、起立性調節障害の症状が重くてもしっかり学習することができます。
通信制高校の多くは多様な学び方を提供しているため、自分の症状に合った学習コースを持つ学校を選ぶことが重要です。
自分に合った特色
起立性調節障害の子どもが通信制高校を選ぶ際のポイントとして、それぞれの学校の持つ特色が挙げられます。
学校によって力を入れている教科や分野も異なり、その後の人生の土台となる高校生活を送る上では、自分の目指したい将来に合った学校を見つけるべきです。
例えば、大学進学を目指すなら、つくば開成高等学校のようにより学習に力を入れている通信制高校を選ぶべきでしょう。
一方で、学びたい分野が決まっている方であればさくら国際高等学校のように、さまざまな芸能科目を専門的に学べる通信制高校を選ぶべきでしょう。
将来の目標を決めるのが難しい方であれば、より短期的な目標を設定できる学校も多くあるため、無理のない目標に合った学校を選ぶことも肝要です。
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起立性調節障害の子どもが通信制高校に入学するにはどうしたらいい?
起立性調節障害の子どもが通信制高校に新入学・転入学・編入学する一般的な流れを紹介します。
新入学の場合
起立性調節障害の子どもが通信制高校に新入学する流れは下記の通りです。
- 学校説明会
- 出願
- 入試試験
- 合格発表
- 入学手続き
まずは、それぞれの学校のHPから学校説明会・学校見学の開催日時を確認し、予約を取りましょう。
その上で入学希望がある場合は各学校の募集要項を参照し、願書を提出します。
この際、学校によっては願書提出可能期間が定められている学校もあるため、事前にチェックしておくと良いでしょう。
無事出願できたら、書類や面接などによる入試試験を行います。
その後、1~2週間後の合格発表を経て入学手続きに移ります。
転入学の場合
新入学の場合は入学時期が限定されていることがほとんど(4月や10月)ですが、転入学する場合は随時出願可能な学校がほとんどです。
また、出願書類の1つとして在学中の学校から転学紹介書をもらう必要があります。
入試試験に受かった場合、入学式などもないため数日後には通学可能となります。
編入学の場合
現在在籍している高校から通信制高校に変更する場合の「転入」に対し、高校を中退して現在学校に籍がない状態で通信制高校に入る場合が「編入」です。
編入の場合は転入学とほとんど同じ流れですが、現在高校に在籍していないことから転学紹介書は不要です。
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起立性調節障害の子どもが通信制高校に進学・転入する際の注意点
起立性調節障害の子どもが通信制高校に進学・転入する際には進級制度に注意しましょう。
通信制高校の場合は1学年のうちに決められた単位を取得しなければ進級できない(留年する)学年制や、学年に捉われず卒業までに決められた単位を取得する単位制など、学校によって制度が異なります。
特に単位制の通信制高校が多く、在籍期間中はそれぞれのペースで比較的自由に学業と向き合うことができる反面、学習計画を自分でしっかり立てなくてはなりません。
自分の体調を把握して、無理のないスケジュールで卒業を目指しましょう。
また、前述したようにスクリーニングはあるものの、年に20回程度のため、家族以外とのコミュニケーションの頻度が減ってしまうリスクもあります。
起立性調節障害と付き合うには、自分一人ではなく友人や家族・学校のサポートが重要であり、早期治療のためにも通信制高校のメリットをうまく生かして利用できると良いでしょう。
また、起立性調節障害にはさまざまな治し方があり、人によって改善する方法も異なるため、色々と実践することが重要です。
描き記事では、起立性調節障害の治し方について詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
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