子どもが胃痛や腹痛を訴えると、「何か病気が隠れているのではないか」と心配になる保護者も多いでしょう。
子どもの胃痛は、食べすぎや便秘、感染性胃腸炎など、一時的な体調不良によって起こることがあります。一方で、痛みが続く場合や、嘔吐・発熱などを伴う場合は、医療機関への相談が必要です。
また、朝起きにくい、立ちくらみ、倦怠感などとともに胃痛や腹部の不快感が現れる場合は、起立性調節障害やほかの心身の不調が関係している可能性もあります。ただし、胃痛だけで起立性調節障害と判断することはできません。
本記事では、起立性調節障害と胃痛の関係、考えられる原因や特徴、胃痛があるときの対処法について解説します。

起立性調節障害による「胃痛」の特徴
一般に「胃痛」と呼ばれる症状には、みぞおち付近の痛みや不快感、胃もたれ、吐き気などが含まれることがあります。
子どもの胃痛は、感染性胃腸炎、便秘、食べすぎ、食物アレルギー、胃食道逆流など、さまざまな原因で起こります。また、検査で明らかな異常がみつからなくても、胃の不快感や腹痛を繰り返す機能性消化管疾患が関係している場合もあります。
起立性調節障害では、朝の起床困難や立ちくらみ、頭痛、倦怠感などに加えて、吐き気や腹部の不快感を伴う人もいます。午前中に全身の症状が強くなる傾向があるため、胃の不調も朝に感じやすい場合があります。
ただし、胃痛が午前中に起こることだけで起立性調節障害とは判断できません。食事との関係や便通、発熱・嘔吐の有無、痛む場所などを含めて確認することが大切です。
胃痛が続く場合は、次の内容を記録しておくと受診時の参考になります。
- 痛む場所と痛み方
- 症状が起こる時間帯
- 食事の前後で変化するか
- 嘔吐、発熱、下痢、便秘の有無
- 朝の起床困難や立ちくらみなどの有無
みぞおちの痛みだけでなく、おへそ周辺や下腹部などにも痛みが現れる場合は、痛む場所や時間帯、食事との関係を確認することが大切です。起立性調節障害に伴う腹痛の特徴や対処法については、下記の記事も参考にしてください。
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起立性調節障害と胃痛の関係
起立性調節障害は、立ち上がったときの血圧や心拍数などを調節する自律神経の働きに不調が生じる病気です。
自律神経は胃腸の動きにも関係しているため、起立性調節障害がある人では、吐き気や食欲不振、腹部の不快感などを伴う可能性があります。また、睡眠不足や疲労、不安、緊張などが重なることで、胃の不調を強く感じる場合もあります。
一方で、繰り返す胃痛には、便秘や胃食道逆流、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群など、起立性調節障害とは別の原因が関係していることもあります。子どもの繰り返す腹痛では、心身の状態が症状に影響する場合もあります。
そのため、胃痛をすべて自律神経の乱れによるものと考えず、症状が続く場合は小児科などに相談しましょう。
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起立性調節障害と胃痛があるときの対処法
子どもが胃痛を訴えた場合は、まず痛む場所や強さ、発熱・嘔吐・下痢・便秘などの症状がないかを確認しましょう。痛みが軽く、普段どおり水分を摂れている場合は、楽な姿勢で休ませながら様子をみます。
胃痛とともに立ちくらみやめまいがある場合は、転倒を防ぐため、安全な場所に座るか横になりましょう。起立性調節障害と診断されている場合も、医師の指示に従って水分摂取や生活リズムなどを整えることが大切です。
ただし、胃痛の原因によって必要な治療は異なります。胃薬や鎮痛薬を自己判断で使用せず、症状が続く場合は医師や薬剤師に相談してください。
次のような場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
- 強い痛みが続いている
- 繰り返し嘔吐している
- 発熱や血便を伴っている
- 水分を摂れない
- 顔色が悪く、ぐったりしている
- おなかが硬く張っている
- 痛みで歩けない、眠れない
激しい腹痛で苦しがる、嘔吐が止まらない、血便がある、水分が摂れず意識がはっきりしない場合は、救急要請を検討してください。
胃痛だけでなく、起立性調節障害に伴うほかの症状への対応や、家庭でできる生活上のサポートについて詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
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【参考】
田中大介 監修『起立性調節障害(OD)朝起きられない子どもの病気がわかる本』 講談社
日本小児心身医学会 起立性調節障害(OD)
起立性調節障害(OD)ドクターズファイル






