起立性調節障害では、朝起きにくい、立ちくらみ、めまい、腹痛、倦怠感など、さまざまな症状が現れます。人によっては、動悸とともに「息が吸いにくい」「呼吸が苦しい」と感じることもあります。
ただし、息苦しさは起立性調節障害だけでなく、喘息や貧血、心臓の病気などでも現れる症状です。起立性調節障害によるものと自己判断せず、症状の強さや現れ方に応じて医療機関に相談することが大切です。
本記事では、起立性調節障害で息苦しさを感じる理由や症状の特徴、息苦しいときの対処法について解説します。

起立性調節障害による「息苦しい」の原因
起立性調節障害は、立ち上がったときの血圧や心拍数などを調節する自律神経の働きがうまくいかず、めまいや立ちくらみ、倦怠感などが現れる病気です。
通常は立ち上がると重力によって血液が下半身にたまりやすくなりますが、体は自律神経の働きによって血管を収縮させたり、心拍数を増やしたりして血圧を保とうとします。起立性調節障害では、この調節がうまく働かず、立ち上がったときに心拍数が大きく増えることがあります。
心拍数が増えると、動悸とともに「呼吸がしにくい」「息が足りない」と感じる場合があります。また、めまいや動悸に対する不安から呼吸が浅く速くなり、息苦しさをより強く感じることもあります。
ただし、息苦しさは起立性調節障害だけにみられる症状ではありません。喘息などの呼吸器疾患、心臓の病気、貧血、感染症、過換気などでも現れることがあります。
特に、息苦しさだけが続いている場合や、咳、喘鳴、発熱、強い胸痛などを伴う場合は、起立性調節障害によるものと決めつけず、医療機関に相談しましょう。
起立性調節障害の症状について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
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起立性調節障害による「息苦しい」の特徴
起立性調節障害に伴う息苦しさは、立ち上がったときや長時間立っているときに、めまい、立ちくらみ、動悸などとともに現れることがあります。横になったり座ったりすると、症状が軽くなる場合もあります。
また、起立性調節障害では午前中に症状が強く、午後になると動きやすくなる傾向があります。ただし、症状の現れ方や時間帯には個人差があります。
睡眠不足、疲労、水分不足、暑い環境、心理的なストレスなどが重なると、症状を強く感じることがあります。天候の変化に伴って体調が変わる人もいますが、曇りや雨の日に必ず息苦しさが悪化するとは限りません。
息苦しさの原因を症状だけで判断することは難しいため、次のような点を記録しておくと、医療機関へ相談する際の参考になります。
- 息苦しさが起こった時間帯
- 立っているときと横になっているときの違い
- 動悸、めまい、胸痛などの有無
- 症状が続いた時間
- 運動、気温、睡眠、水分摂取などとの関係
息苦しさとともに脈が速くなる、心臓がドキドキするといった症状がある場合は、起立性調節障害による動悸について解説した下記の記事も参考にしてください。
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起立性調節障害で息苦しいときの対処法
不安や緊張、精神的なストレスを感じた際には、自律神経を整える呼吸法、つまり腹式呼吸による深呼吸を行うことで体をリラックスさせることができます。普通に行う胸式呼吸ではなく、腹式呼吸を行うことが重要です。
◆腹式呼吸の手順
・体の力を抜き、まずは長くゆっくりと息を吐きます。
・限界まで吐き切ったら、お腹に空気を入れて膨らませるようにして、鼻から大きく息を吸い込みます。
・最大限に息を吸い込んだら、数秒程息を止め、再び息を吐いていきます。
起立性調節障害では、息苦しさのほかにも、めまい、立ちくらみ、朝起きにくい、倦怠感など、さまざまな症状が現れることがあります。
呼吸を整えて休んでも息苦しさが改善しない場合や、症状を繰り返す場合は、現在の治療内容の見直しや、ほかの原因がないかを確認するために医師へ相談しましょう。
息苦しさや倦怠感などは、貧血をはじめとする別の病気でも現れることがあります。起立性調節障害による症状と自己判断せず、気になる症状が続く場合は医療機関を受診してください。
下記記事では「起立性調節障害の治し方・子供に対して親御さんができること」をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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【参考】
田中大介 監修『起立性調節障害(OD)朝起きられない子どもの病気がわかる本』 講談社
日本小児心身医学会 起立性調節障害(OD)







