起立性調節障害とは

季節や気圧によって起立性調節障害の症状が悪化|対応方法や原因を解説

2022年7月1日

この記事の監修者

医師 錦惠那

医師 錦 惠那

内科一般・腎臓内科・透析科・産業医
保有資格:日本内科学会内科専門医・日本医師会認定産業医
2018年から起立性調節障害患者の診療を行い、累計30人以上の起立性調節障害患者を担当。

一般社団法人 起立性調節障害改善協会

  • 曇りや雨の日はいつもより体調が悪い
  • 特に梅雨の時期や台風の時期は毎年決まって調子が悪い

このように天候により体調が大きく左右されることはありませんか?

天候や気圧、気温は自律神経に影響を与えることが言われており、起立性調節障害の方も雨の日や曇りの日、暑い時期には体調不良が見られやすくなります。

この記事では、天候や気候が自律神経に与える影響や起立性調節障害の方の注意点などを解説していきます。

起立性調節障害(OD)改善ガイドブック

起立性調節障害は「季節・気圧」の変化で症状が出やすい?

天候や季節の変化に伴って、頭痛やめまい、倦怠感などの体調不良が現れることがあります。このような気象の変化に関連した不調は、一般に「気象病」と呼ばれることがあります。

気象病でみられる症状には、頭痛、めまい、吐き気、倦怠感、肩や首のこり、気分の落ち込みなどがあります。ただし、「気象病」は症状をまとめた呼び方であり、特定の病気を示す診断名とは限りません。

気圧や気温、湿度が変化すると、体は血圧や体温などを一定に保とうと調整します。こうした変化が頭痛やめまいなどの症状に影響する可能性がありますが、詳しい仕組みがすべて明らかになっているわけではありません。

起立性調節障害では、もともと立ち上がったときの血圧や心拍数の調節がうまくいかず、立ちくらみ、めまい、頭痛、倦怠感などが現れます。そのため、天候の変化や暑さ、脱水などが重なると、症状を強く感じる場合があります。

特に気温が高い時期は、皮膚の血管が広がりやすく、汗によって水分も失われます。体内の水分が不足すると、立ちくらみや倦怠感などが現れやすくなるため注意が必要です。

また、高温多湿の環境では汗が蒸発しにくく、体温調節が難しくなることがあります。梅雨や夏、台風の前後などに体調を崩しやすい場合は、天候と症状の関係を記録しておくとよいでしょう。

天候が悪い日に症状が強くなる場合は、無理に普段どおり動こうとせず、その日の体調に合わせて予定や活動量を調整することが大切です。

起立性調節障害の子どもの家での過ごし方については、下記の記事も参考にしてください。

起立性調節障害(OD)改善ガイドブック

季節や気圧の変化が起立性調節障害の症状に影響する理由

起立性調節障害の症状は、時間帯や体調、睡眠、水分摂取量などによって変化します。さらに、気圧や気温、湿度などの変化が重なることで、頭痛やめまい、倦怠感などを強く感じる場合があります。

特に梅雨や台風の時期は、気圧の変化に加えて、蒸し暑さや日照時間の減少、外出や運動量の低下など、生活リズムに影響する要素が重なりやすくなります。

また、春から夏にかけて気温が上昇すると、血管が広がりやすくなり、発汗による水分不足も起こりやすくなります。こうした状態では、立ち上がった際の血圧を保ちにくくなり、立ちくらみやふらつきが現れることがあります。

ただし、季節や気圧による症状の変化には個人差があります。「雨の日だから必ず悪化する」と考えるのではなく、睡眠時間や水分摂取量、活動内容なども含めて、本人の傾向を確認することが大切です。

暑い環境だけでなく、入浴によって体が温まった際にも、めまいやふらつきが現れることがあります。起立性調節障害がある人のお風呂の入り方や注意点については、下記の記事も参考にしてください。

「季節・気圧」で症状が悪化した場合の対応方法

天候によって体調が変わると、予定どおりに動けず、本人も家族も不安を感じることがあります。まずは、症状が強い日に無理をせず、体調に合わせて活動量を調整することが大切です。

日常生活では、次のような点を意識しましょう。

  • 睡眠時間や起床時間を大きく乱さない
  • 食事は無理のない範囲で規則的に摂る
  • 水分をこまめに摂る
  • 塩分量は医師の指示に従って調整する
  • 体調のよい日は軽い運動を取り入れる
  • 暑い環境や長時間の外出を避ける

特に夏場や高温多湿の日は、汗によって水分が失われやすくなります。外出時は飲み物を持ち歩き、日陰や冷房のある場所でこまめに休みましょう。

また、天気予報を確認し、体調を崩しやすい日には予定を詰め込みすぎないことも大切です。雨や台風の前後に症状が強くなる場合は、天候、睡眠時間、食事、水分量、症状などを記録しておくと、体調の傾向を把握しやすくなります。

症状が強い日は、午後から活動する、予定を別日に変更する、学校と登校時間を相談するなど、柔軟に調整しましょう。

めまいや頭痛が急に強くなった場合、失神した場合、胸の痛みや強い動悸、繰り返す嘔吐などがある場合は、天候や起立性調節障害だけが原因と判断せず、医療機関へ相談してください。

天候による体調変化への対策だけでなく、水分や食事、睡眠、運動などを含めて生活全体を整えることが大切です。

起立性調節障害の子どもに対して家庭でできるサポートについては、下記の記事も参考にしてください。

【参考】
田中大介 監修『起立性調節障害(OD)朝起きられない子どもの病気がわかる本』 講談社
小児心身医学会ガイドライン

起立性調節障害(OD)改善ガイドブック

トトノエライトプレーン

【無料】起立性調節障害の相談窓口

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